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GAKUYA 1号 仕様
出力 1w
電源 18v (006P x 2)
コントロール GAINのみ(ボリュ−ムはギター側でコントロール)
LED レッド or ブルー
オプション

キャビネット着色、
LED色、ノブ形状・色変更
ベルデンケーブル使用


ヒストリー

「GAKUYA 1号」とはなんぞや?木製キャビネットを持った1w出力の小型ギターアンプである。このサイズでありながら、クリーンからクランチ、ディストーションまで楽しめるアンプだ。その誕生のいきさつをご存じない方々のために開発の日々を記した。

2007年4月に突然、小型ギターアンプである「SMOKY AMP」の回路構造を「どうすれば音がでるのか?」と知りたくなり、回路をバラして眺めてみたところ、あまりにも簡単な回路に驚愕したのだった。オペアンプ1個とコンデンサ2個だけ。そして「これなら私にも作れるのでは?」と自力でクローンを作ってみようと挑戦を始めた。電子工作の知識ゼロであったがWEBで知識を拾いつつ無理矢理やってみたところ、意外にも1週間ほどで完成したのだった。クローン1号機は 電源9V、使用オペアンプ NJM386D。出力0.5w。結構ディストーションたっぷりの分厚い音が出た。


SMOKY AMP クローン 1号機

SMOKY AMPは回路構造が簡単で小型だったので、様々なものに組み込んで作り続けてみた。車型、灰皿型、薬莢型、塩入れ型、ガラス瓶型などを作り続けたのだが、どうも満足感がえられなかった・・・。音質が一つであることが大きな原因だったが、コントロールが何も付いていないので常にフルボリューム、フルゲインになってしまい、歪みっぱなしでちゃんと使える感じがあまりしなかったのだ。

いくつかのスモーキーアンプクローンをジャンクバーツで作っていくうちに 、出力にもう少し余裕も欲しくなってきた。そこで見つけたオペアンプが「NJM386BD」だった。 出力は倍の1wだ。だが、この「NJM386BD」を使いこなすのは「NJM386D」ほど生易しくなかった。パーツも多くを必要とした。発振に悩まされた。そのうちいくつか回路のセオリーを身につけ徐々に回路は安定し始め、ようやく出来上がった「NJM386BD」使用の1wギターアンプは金属製のキャンディー缶に回路とスピーカーを組み込んだものだった。


2007年6月中旬。無謀にもこの試作アンプを握りしめ、スパーギタリスト是永巧一氏のもとを訪ねた私だった。そこで是永氏から下された評価は「低音も倍音も出ているし、もう少しハイが出ればプロが楽屋で使える!」だった。そして、改良案が提示された。是永氏とのコラボがスタートしたのである。

1 やはりアンプと言えばウッドキャビネットだよね!
2 電源は18vにアップさせるともっと音が良くなりそう!
3 バックにハヤリモンのオーバルホールがあるとオシャレかも!
4 クリーンも楽しみたいのでゲインコントロールを付けたいね!


この命題を頭に入れ到達目標としたのは「プロギタリストが楽屋で打ち合わせに使えるギターアンプ」であった。しばしウッドキャビネット探しの日々が続いた。やがて「ポケットティシュケース」を100円ショップで見つけた。キャビネットとしてかなり的確なサイズだったのである!木材も単板でなかなか使えそうだった。それに合うスピーカーも見つけ出した。パーツ類はすべて通販で手に入る手配もついた。

ようやく作り上げた小型木製ギターアンプには使用目的を明確にするために「GAKUYA 1号」と名前をつけた。 さっそく「GAKUYA 1号」を是永氏に試奏してもらうと「 OK!使える!」との判断だった。さらに自分で気になっていた点の改良作業を続け、やがて改良版が出来上がった。


かくして「GAKUYA 1 号」プロトタイプは完成した。WEBで発表したところ、その直後に是永氏とROCKY氏から発注があり、1週間後に記念すべき初出荷を行ったのであった!やがて・・・世界的ギタービルダー西條八兄氏からも発注があり、出来上がりをお届けしたところ改良点をいくつか指摘され、指導を受けることになった。材料や工具の提供も受けた。これは西條氏の「GAKUYAは可愛いし、人と話をしながらでも使えるアンプなので楽しい!これは商品としてもっとクオリティーを上げたほうが良い!」とのあたたかい後方支援であった。これで私の本気モードにスイッチが入った。より良い究極の「GAKUYA 1号」を目指してしばらく作り続けることにしよう!



2007年08月14日記す。



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