六弦的魔力延

2002年12月17日 そろそろ決着をつけろよ〜〜〜!


この幻を追い続け27年。

「今まさに怯えているのは」

ついに延編に突入! -----------(まずは、前編 後編からお読み下さい!)

ヤフーオークションには「落札後1か月」ルールがある。正式なルールにのっとり落札した場合、1か月経っても商品が届かなければ「事故報告受付開始」となり、落札者が申請し警察に被害届を出せば15日後に「詐欺保険」が適用される。その後、ヤフーオークション側から商品代金が落札者に返金され、保険会社の調査員が出番となり出品者を追い掛ける事になる。今回のケースは、11月22日に振り込みが完了していた。計算上は12月22日がXデーになる。約束の16日はそのXデーの1週間前。残り時間はもうわずかになっていた。出品者もそのルールは知っているはずだった・・・。

♪〜〜〜風の中のす〜ばる〜〜〜(いつまで引っぱるのか〜!)〜〜〜♪

私家版

プロジェクト
HEX(ヘックス)
「D-45を追え!」

12月15日朝。倉庫 番は昨夜録画しておいた番組「ときめきフォークソング・心に残るこの一曲」を遅い朝食を採りながら、妻と一緒に観始めた。この番組は1960年代から80年代にかけてヒットしたフォークソングを紹介するものだった。当時の映像が懐かしかった。半分程進んだ時「22才の別れ」が流れ始めた。心地よいギターの音が聞こえて来た。ヌケのよい高音が響いていた。この鈴なりサウンドはひょっとして・・・。ギターがアップになるとそれはD-45だった。伊勢正三が弾いていた。

その時突然、妻が声を出した「このギターの音・・・いいわね〜〜〜!!!高音がキレイね〜〜〜!!!」妻もかつてフォークソング時代を共に生き抜いた同志だった。このD-45サウンドの価値が分かるのなら「とりあず目の前の敵が一人減った!」と倉庫 番はほくそ笑んだ。

だが・・・その夜、出品者から新たなメールが届いていた。

「こんばんは。受け渡しの件です。本日、福山通運が安全輸送と金額の保証を受けてくれました。時間的に少し当方に無理がありそうでしたので、真に勝手でお詫びします。発送出来ました。明日か明後日にはお届けできます。明日、発送ナンバーを連絡差し上げます。よろしくお願いします」

又しても約束は破られた・・・。先日手渡しが提案された当初、倉庫 番がメールで一度断った経緯がある。それにもかかわらず「手渡し」にこだわったのは出品者の方だった。しかし、再び「配送」に切り替えたとの連絡だった。理解できなかった。「明日、発送ナンバーを連絡差し上げます」というのが特に理解できなかった。発送したのなら発送ナンバーが手元にあるはずだ。今回もまた時間稼ぎか?新たなる挑戦か?Xデーまで残り時間は1週間になっていた。カウントダウン開始。

今回の情報では、配達日は早ければ16日。遅くとも17日に設定されていた。岡山から15日の発送であれば17日の可能性が強かった。福山通運ではWEB上に、発送伝票ナンバーが分からなくても受取人の電話番号とパスワードで、荷物集配状況が検索出来るシステムを持っている。それに気付いた倉庫 番はさっそく登録をして検索してみた。だが・・・そこに出荷情報は何も出てこなかった・・・。大声で笑った・・・。これでますますネタが膨らんで行く・・・。(膨らますなよ〜〜〜1!!)

そしてやはり、16日夜までにD-45が届く事はなく、「発送ナンバー」の連絡が来る事もなかった・・・。

司会者 「本日はスタジオに再び六弦好きの皆様にお集りいただきました!
 厄介な事になってますねえ!皆さんどうお感じですか?」
00035 橋本 「手に入れたら一生もんっすよね!
 次ぎに狙ってますから、頑張って下さい!」
00140 山本 「そろそろ諦めてもいいんじゃないかと・・・」
00175 カルロス 「サンタナってタカミネ使ってましたよね ?」
00137 荒井 「しかし、倉庫 番もしつこいですね!」
00135 万歳青年 「すみません・・・D-45ってなんですか?」
司会者 「分かっていらっしゃらない方もいる様ですが・・・
 この先どうなるんでしょうか?それでは続きをどうぞ!」

倉庫 番は17日を静かに待つ事にした。もう、達観した精神状態だった。穏やかに、おだやかに平常心をもって、17日を迎えるのだ。だが・・これが最後なのか?ヤフーオークションの1か月ルールぎりぎりまで引っ張るつもりなら、引き延ばし作戦はもう1チャンスがある。17日に届かなければ、明らかにそれを狙っている意図が見えてくる。そうなれば、全面戦争突入となるのか。

戦争勃発の場合「現時点でどちらが形成不利なのか?」倉庫番は思考を始めた。「D-45」がついに届かないという最悪のパターンが起きたとしよう。こちらはいったん料金を振り込んだが、そのお金は事故報告すれば詐欺保険によってヤフーオークションからやがて戻ってくる。その間の金利はつかないが、この御時世では金利は幾らにもならない。これによって倉庫 番が失うものはない。むしろネタが拾えた事でラッキーだったとすら考えられる(そうか〜?)

だが、出品者は現在明らかにネットオークションで生計をたてている人物だ。その人物が、最終的に詐欺を働いたとすれば致命的だ。世間知らずの不良学生が小遣い稼ぎにやっている詐欺とは意味が違っていた。出品者の生活そのものがかかっている。ヤフー側は参加者の特定は出来ている。倉庫 番との全面対決になり「黒」と判定されれば、ヤフーオークションから追い出されてしまう危機に見舞われるはずだ。今回のケースでは
明らかに倉庫 番が有利であると判断できた。つまり、出品者は「D-45」を21日までに倉庫 番へ渡さなければ刑事問題にまで発展するのだ。そうすれば大いなる敗戦処理を行なわなければならなくなる。今まさに怯えているのは「出品者」だった・・・。



♪〜〜〜エンディング・テーマ〜〜〜♪

じりじりと、時はいつもよりゆっくり流れていった。長い夜だった。D-45なんか届かなくても良いと「ウソブキ」ながら待ち続けるのにも限界があった。眠れない夜となった。そして12月17日の寒い朝が明けようとしていた。


♪〜〜〜予告・テーマ〜〜〜♪

運命の12月17日。その日は来た!幾度となくくり返された納品の約束!そして破られ続ける確約!ついに最後の瞬間はやってくるのか?次回掲載「D-45を追え!転編」は現場から生中継でお送りいたします!(何だよ?生中継って?)お楽しみに!




本日の結論
♪〜男はいつも〜待たせる〜だけで〜♪

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