六弦的同一興
2004年05月14日 やはり判断の違いで逃したようだな!
 

PRS SANTANA2 カタログより


「対決させてみるのも一興である!」

前回にひき続き「PRS SANTANA2」六弦ネタだ!前回までのネタをまだお読みで無い方々は、まず1回目のネタから先に読んでいただきたい!そして2回目のネタも読んでいただきたい!そうしないと全体像がつかみにくい話なのだ!

本日は微に入り細に入り、あれこれウンチクめいた事柄を羅列するので、興味のない方はパスするようにね!

ではこのシリーズ3回目となる本日分を始めよう!

本日は私の誕生日である!ジジイ街道まっしぐら!いまさら年令を書いたところで面 白くも無いので、そこには触れず次に行く。実は今回の「PRS SANTANA2」落札騒ぎは、自分への誕生日プレゼントであったと書いたらお笑いになるだろうか?よくぞこの年令まで生きてくることが出来た!と「自分で自分を誉めたい!」気分なのである!さらに、もう一つ深〜い理由があるのだが、それを今ここで披露するのは控えておこう!(なんだよ〜?気になるなあ・・・)

私は、六弦マニアならみなさん前提条件が分かっていると、勝手に思い込んで今回のドタバタを書き続けていたが、実は「PRS SANTANA2」なるギターを理解されていない方がほとんどなのでは?と六弦話の原点に戻ってしまうような想いにかられたのである。さらに、ギターに興味ない方々にとってはさらに訳の分からない話になりがちである。そこで、ここいらで「PRS SANTANA2」がどのようなギターなのか実体に迫ってみよう!

PRSというのはギターメーカーの略称である。正式にはPAUL REED SMITHだ。これは社長の名前でもある。長い名前なので、PRSと人々は略称で呼んでいる。「PRS SANTANA」は1996年にファースト・バージョンが発売された。オープンプライスだったが、実質定価は85万円だったようだ。あの泣きのサウンドで魅了するSANTANAのために開発されたギターのツゥルーレプリカである。300本限定生産だった。初期の「PRS SANTANA」にはシルアルNoが入れられている。私も4年前に1本手に入れたのだが、私のものにはシリアルNoが入っていなかった。これは300本以上生産されたからだろうか?真意はまだ知らない。

1999年になり「PRS SANTANA2」が発表された。定価は118万円。「PRS SANTANA」が好評のうちに売れてしまったので、メーカーは柳の下のどじょう狙い状態だと想像できる。「PRS SANTANA2」は完全受注生産だ。つまり、店頭で現物を観ながら「これ売って」と金を払えば安易に買えるギターでは無いのだ。レギュラー商品ではあるが、注文しなければメーカーが作らないギターである。

てなことで「PRS SANTANA2」はカタログに載っているが、基本的に在庫は存在しないギターなのだ。さらに、PRSのカタログにあるレギュラー製品の中で最高金額のギターでもある。

指板には「ハカランダ」(ブラジリアン・ローズウッド)を使用している。貴重で高額な材だ。「PRS SANTANA2」の本体TOPにも素晴らしい材が使用されている。「Artistグレード」と呼ばれる木目を持ったメイプル材だ。これは「10TOP」の上を行くグレードであり、PRS商品ではかなり高額のオプション仕様なのだ。


さらに、ハードケースも革張りの「レザー・ハード・ケース」が添付されている。この豪華仕様と価格から言えば「PRS SANTANA」の「Artistバージョン」が「PRS SANTANA2」だといえる。

「PRS SANTANA2」も、ときどきは中古品が店頭に出たり、楽器店が自主注文して店頭に並べているケースもあるが、定価が118万円の為、本物を目にすることはめったに無い。さらに、中古や店頭のギターではカラーリングの選択が難しくなる。自分で注文すれば好きな色が選べるが、市場に出回っている数少ない中古品から選ぶとなれば、理想的な色で入手するのはなかなか困難だ。

特に人気のカラー「サンタナ・イエロー」は、美しい木目に映えて鮮やかである。カタログに載っているカラーもこれだ。今回落札した「PRS SANTANA2」はまさにその色。違う色であれば、私は見向きもしなかったはずだ。魅力的な価格と、魅力的なカラー、さらにコレクションとして保存されていたミント(ほぼ新品状態)であるとすれば、私はかなり大当たりのブツを落札できたと言えるだろう。

啓示倉庫の書き込みを御覧になってもお分かりのように、確実に「判断違いのタイミング逃し」でホシ〜のに入札し損なった御仁が存在したのだ!つまり、世の中にはこのギターを欲しがっている人々は多いという証拠である!

さてそこで、ひとつ気になることがあった。チューナー(糸巻き)の仕様変更である。PRSのギターは「クイックチェンジ」と呼ばれるチューナーを採用していた。弦をロックしつつ、交換の際には一瞬にして外すことが可能な優れた機構を持っているのだが・・・。弦を張る際にはちょっとしたコツを必要としていた。「PRS SANTANA2」も当初は「クイックチェンジ」が採用されていた。ところが・・・。下の右側画像を観ていただきたい。今回落札したギターのヘッドの画像だが「PRS SANTANA2」もチューナー(糸巻き)がいつの間にか「クイックチェンジ」から「ネジ式ロック」に変更されていたのだ。

クイックチェンジ
ネジ式ロック

PRSのWEBで確認すると、ネジ式ロック仕様は現在の正式なものとして表示されていた。長い間PRSで採用されていた「クイックチェンジ」が変更された理由は何だろうか?私が使用した感じでは「クイックチェンジ」には「コツ」が必要なことと、チューナーが古くなってくるとロック機構がすり減り、細い弦では滑りが生じることがあるからだろう。私は初めて「クイックチェンジ」で弦を張り替えた際に、なかなかコツがつかめずいらついた経緯があった。

さらに私が想像したのは、ヘッドの重量軽減である。「クイックチェンジ」では羽のような金属パーツが余分に付いているので、その分だけ「ネジ式ロック」より重量が多い。たかがこれだけの重量軽減で影響が在るのか?と思われる方も多いだろうが、ヘッドの重量は確実にサウンドに影響する。具体的にどの程度の影響かと聞かれても困るが、これは間違い無い事実である。逆にヘッドに重量物をくっつけて重くし、サウンドキャラクターを変えることもできるのだ。

で「クイックチェンジ」と「ネジ式ロック」の使用感を比較すると、私は圧倒的に「ネジ式ロック」の方が使いやすい。「クイックチェンジ」のように、先を争って弦を外さなければならない状況は、私の生活ではあり得ないからだ。だが、本当に「クイックチェンジ」は早いシステムなのだろうか?客観的に考察すると「古い弦を外し、新しい弦を張る」一連の行為を両方のチューナーで比較した場合、作業時間にどれほどの時間差が生まれるのだろうか?ううむ・・・面白いテーマを思い付いたなあ〜〜〜!!!実際に作業時間の計測を行い、対決させてみるのも一興である!



本日の結論
さて・・・上に書いた文章の中に、出品者の名(姓じゃない)が入っているのに気付いた方はいる?
(本人しかわかんね〜よ!)


追伸
ヘッドの軽量化に関し、さっそく登録会員から情報が寄せられた。転記しておく!

登録会員00119 松下様より
お題のヘッドの軽量化ですが、あのスワンプアッシュで 試したことがあります。
3弦11Fにあったデッドポイント解消のため金属ノブから純正 エボニーノブに変更しました。
たしか全部で数十グラムの減量ですが 11Fのデッドポイントがきれいに12Fに移りました。
当たり前ですが 重量が変化すれば振動の周波数がちゃんと変わります。
というわけではっきりと効果は現れます。

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