結婚的記念日

2019年12月21日 ようやく44年目にたどり着きました!

 
今年の4月 Blue Note Tokyo にて。   


「金婚式まであと6年」

今年もまた12月21日がやってきました。私と妻の結婚記念日です。1975年12月21日に結婚式を挙げました。当時私は23歳。妻も9日後には23歳になる頃でした。あれから丸44年が過ぎたということ。長くもあり、短くもある期間でしたね。過ぎてしまえば何でも短く感じるものですよね。ここ数年妻はこの記念日に風邪やインフルエンザでほぼ寝込んでいます。今年も一昨日から体調悪そうですね。

夫婦で有り続けるというのはよく考えると奇妙な感覚でもあります。赤の他人が一緒に住み続けるわけですから、感情のすれ違いや思考の誤差も当然発生します。そこをうまくやりくりして生活を続けるわけですよね。長年生活を続けても、私と知り合う前の妻の実像を知ることはありませんし、知ることも出来ません。それまで彼女が何を考えどう行動してきたのかは全くわかりません。それは妻にとっても同じこと。本質的な実態はお互いに知らないのですよね。

夫婦であるという条件のもとで共同生活を続けられてきたというわけです。ここに勘違いが入り込みますよね。夫婦だからという・・・。すべてが合意されているという勘違い。何年経ってもそこには自ずと精神的な誤差があり続けるのです。もちろん男女の違いという部分も大いに含まれています。この違いを乗り越えて生きていくんですね。

男にありがちな勘違いの一つに「俺は稼いできてるんだから」というものがあります。男の稼ぎは実は一人で稼いでいるわけではなく「夫婦で稼いだお金」なんですよ。専業主婦のサポートがあって夫は自由に外で動き回れるのです。稼ぎに関しては専業主婦は夫と対等なんですよ。これに気づくまでに時間がかかりますよね男どもは。「食わしてやっている」という感覚があるうちは夫婦はうまくいきませんよね。

ましてや子供が生まれたら家庭内では妻のほうが位は上です。夫の稼ぎより、子供を生んだという事実のほうがよっぽど大変です。生むだけではなく育てるのも尋常ではない苦労の日々です。子育てに関して夫はほぼ役に立ちませんからね。「察して動く」という家庭内の行動に対して夫は疎いんです。妻が動けない状態の時夫は「家事初心者マークを付けたバイト君」状態です。妻は「これくらいは自主的にやっといてくれるだろう」と考えがちですが、それでは全く駄目です。具体的に「アレをこうしてください」とか「ソレをああしてください」とか具体的な行動を指示してくれないと動けません。男は具体的な指示があると動けるのです。

かつて聞いた話で面白かったしそういうものかと感心したのは洗濯の話。妻から「洗濯をお願い」と言われて夫はどうするのか?「洗濯機に汚れた衣服を入れて洗剤を入れボタンを押す」これを男どもは洗濯だと思っているらしいとの指摘でした。妻は「洗濯物を色や素材で分け、洗濯した後に干して、乾いたら取り込んでアイロンを掛けてたたみ、クローゼットにしまう」ここまでを洗濯というのだと。確かに!

それら一連の動きに対して今自分でやれることは「洗濯物が乾いたら取り込む」ことだけです。自宅で仕事をしている私は、午後15時頃にベランダを覗いて洗濯物が乾いていれば取り込みます。これだけでも自主的に出来るようになるのにかなり時間がかかりました。仕事をしていると集中していて洗濯物の存在に気づかないんですよ。最近は「洗濯物を取り込んでいただけますか?」とスマホにメッセージが届くことが多いので忘れることはほぼ無くなりましたがね。

もう一つ、先輩の家庭で食事をした時に知って納得したことがありました。その先輩は食事の後に、自分が食べた食器を素早く下げて台所の流しに持っていきました。この行為に対して先輩は「食事は作ってもらっているんだから、感謝のためにせめて食器の片付けくらいはしないとね」と言っていました。なるほどと思い、それから私も食後直ぐに自分が食べた食器は流しに持っていき、水でさっと汚れを流しておくようになりました。これは、ある日放置してあった食器を洗ってみたところ、こびりついた汚れがなかなか落ちなかった経験から生まれた行動です。こんなことは、毎日家事をやっていれば当たり前のことですが、自分が実際に直面しないとなかなか想像が働かないんですよ。男は・・・。

家庭内にやるべき家事はたくさんあって、その中で何が自分には出来るのか?を探してみて、これくらいならなんとか続けられるというものが見つかれば、ソレだけでも妻にとってはありがたいことですよね。現時点で私がやっているのは「洗濯物の取り込み」「食後の食器下げ」「流しに置いてある食器の洗い物」「集積場へのゴミ出し」「2日に一度のゆで卵作り」くらいですね。

「2日に一度のゆで卵作り」というのは、今年になって糖尿病対策で食生活がかなり変化したので、タンパク質補給にとサラダに入れたゆで卵を毎日食べるようになったからです。当初は妻が作っていましたが、どうしてもハードボイルドになってしまうので、私がゆで時間を厳密に管理しながら何度かトライしたところ「ベストコンディションのゆで卵」が誕生したのですよ。そこで、私がゆで卵担当になったと。

ゆで卵の作り方 まず卵は購入して数日間は常温で放置。こうすることで殻を外しやすくなります。茹でる前の準備は卵の殻をスプーンで軽く叩いてヒビを入れること、これによって殻と白身の間に水分が入り込んで殻がとても剥きやすくなります。鍋に卵がひたひたに浸かるくらいの水を入れ、卵を入れます。ここから火をつけて沸騰させ、3分間茹でます。その間何度も菜箸で卵を回転させ、黄身の位置が真ん中に来るようにします。3分経ったら火を止めてそのまま放置4分間。その後はすぐにお湯を捨て水を入れます。卵の粗熱が取れるまで数回水を入れかえて冷めたところで殻全体にヒビを入れ剥いたら完成。白身は固くならず、黄身も程よくしとり固まってパサつかずとても美味しいですよ。

なんでこんな話を書いたかと言うと、夫婦が夫婦関係を長年持続するためには、夫が妻に寄り沿って合わせていかないと難しいってことなんですよ。えらそうに自己主張だけしている夫は見捨てられるだけ・・・。そして、お互いが感謝しないとね。私がかつて気づいたことがありました。妻は私に対して物を頼むとき「丁寧語」なんです。「〇〇やっていただけませんか?」とね。「〇〇やっといて!」じゃないんです。おそらくこの距離感が、長持ちしてきた最大の理由なのではと考える今日このごろです。


本日の結論
金婚式まであと6年か。73歳まで頑張りましょう!

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