入院的無呼吸

2013年04月13日 8日夕方からから9日朝にかけて一晩入院していた!



「この後はどうすりゃいいんですか?」

日々自宅で作業をやっていると、時として猛烈な眠気に襲われる事がある。特に昼飯の後にちょっと休むとそのまま気を失い、気がつけば夕方になっている事がたまにあるのだ。自分ではあまり気にしていなかったのだが、ある日妻が「それって睡眠時無呼吸症候群じゃないの?」と言い始めた。確かに・・・その可能性はある。

妻に聞くと、私が夕食後にうたた寝している時、結構いびきをかいているようなのだ。しかも、時々10秒程度無呼吸の瞬間があるという。最近は、自分のいびきで目が覚めてしまう事もあり私もちょっと気になり始めていた。一度調べてもらうかと病院を探したところ、私がいつも突発性難聴で世話になっている「関東労災病院」で検査してもらえると判明。しかも耳鼻咽喉科で申し込み出来るというので、突発性難聴の検査のついでに申し込んでみたのだよ。

看護師の説明によると、夕ご飯も朝ご飯も提供はされない。夕方19時に入院して自主的に夕食を採り、寝る時間になったら検査準備に入り、そのまま検査器具を付けて翌朝までベッドで横になるだけ。朝6時過ぎには終了すると言う、機材を身につけて一泊するだけの検査なのだ。そしてその検査料金は5万円であると知らされた。えっ?5万円・・・。しかも、入院時に現金で支払わなければならないというのだった。一瞬躊躇したのだが、この際である!自分自身でも「睡眠時無呼吸症候群」であるかどうかの見極めをしたかったので5万円は人生の必要経費だろうな。出費決定!

歳をとると、病気自慢が多くなるが・・・。

そして4月8日、いつものごとくドタバタが始まった!夕方になり、妻の運転で病院に向かった。当然、コンビニで夕食と飲み物を購入しておいたので準備万端である。19時ちょうどに病院の入り口に到着。受付を済ませ現金を支払ったが、なかなか案内されなかった。すると、受付嬢が「担当医がいま掴まらないので、ちょっと待っていてください」と伝えて来た。15分ほど待っていたとき、ふと気付いた事があった!私がさっき仕入れておいた夕食と飲み物を入れたコンビニの袋が無いのだ!おっと〜〜〜!!!いけねえ!車から降ろすの忘れてた!

まあ、病院の売店も有るだろうからいいか・・・。などと考えていたら病院内の売店や食堂は本日閉店済み。おっと!かといって近所まで買いに行く時間もないし・・・。妻に電話した。すでに自宅に帰り着く直前だったがもう一度病院まで食料を届けてくれると快諾!助かった!というのも、一度は飯抜きでもいいかなと思っていたんだが、空腹で眠れないと検査にならない。やはり腹は満たしておくべきだろうと判断したのだ。

やがて、妻が食料を届けてくれたので、飲み物を口にしつつさらに待った。病院に到着して1時間15分後、ようやく「担当医が手を離せない状態なので後15分お待ち下さい」と伝えられた。まあ、急ぐ旅でもない。私は待つしかない立場なのだ。到着後1時間半が過ぎた頃、ようやく担当医が現れた。

「大変お待たせいたしました!&^%$#@・・・」なんだか言い訳がましい言葉が並んでいてあまり記憶が無いのだが、ようするに待たせてごめんね手が離せなかったんだと言いたいのだろうと気にしていなかったのだが・・・。次に検査用の病室へ案内する看護師と会話を始めたとたん、ようやく事態が飲み込めて来た!

どうも、私が受付で手続きしている時、病院側は一瞬パニックになったと。私の検査入院がどういうわけか内部伝達の手違いでキャンセル扱いになっていて、当然ながら担当医は存在しなかったのだ!そこで慌てて、睡眠時無呼吸症候群の検査が出来る当直医師を捜していたと。ようやく見つかったが仕事中だった為、その作業が終わるまで待たされていたのだとね。さらに、機材や病室の手配も私が待っている間にやっていたのだよ。まったくもう!

病室に案内されると個室だった。ちょっと贅沢な感じ。かといって数人同居の部屋でこの検査は出来なさそうだ。看護師の長々とした説明の後、病院が用意したパジャマに着替え食事を済ませた。これから全身にセンサーを取り付けるのでトイレに行けなくなるという。尿瓶と簡易トイレがベッドの横に設置された。私はセット前にトイレを使用して万全の体勢にして医師の登場を待った。

21時になり、医師がPCや大型のハードディスク、センサー等を乗せたワゴンを押して登場!細かな説明の後、センサーの取り付けが始まった。まず両足から、使い捨ての端子を貼付けてワイヤを繋いだ。 次に顔面、鼻の下には温度センサーが仕込まれた。唇の下に両ほほ、首回りのセットが終わり、次は頭だ。

頭部は髪の毛が有る為、皮膚抵抗を減らす作業として、端子を貼付ける部分の皮膚をサンドペーパーでゴシゴシ。ちょっとヒリつく。数カ所セットしてこれで脳波が検出出来るようになった。次に胴体へセット。胸、腹、へそ周りと3カ所にベルトを付けられた。呼吸の検出用らしい。

全部がセット出来た段階で、いったんPCに繋いで端子が正常にセット出来たかを確認した。患者によっては皮膚抵抗が大きくてやり直しになる事もあるようだ。私は一度のセットでOKだったがね。OKが出たところで、頭部にセットしたセンサーが寝ているうちに外れないように、包帯で顔と頭をグルグル巻きにする。半ミイラ状態だ。この状態でベッドに寝かせられる。ケーブル類が寝るのに邪魔にならないかチェックし、問題なければセット完了である。でその段階で撮影したのが以下の画像だ。22時頃だね。


果たしてこの格好で寝むれるのか?いつも01時過ぎに寝ているので、22時だと全く眠くならない。目をつぶってみたが眠気は襲ってこない。2時間ほど悶々とした後、持ち込んでいた睡眠導入剤「マイスリー」を1錠飲んだ。これで15分もしたら眠くなるだろうと思っていたら・・・。眠れない!全く眠くならない!そのうち気になる事が・・・。

計測用のPCに繋がっているハードディスクの冷却ファンがウルサイのだ!狭い病室でシーンとしている中にファンの排気音だけが延々響いている。ううむ・・・気になってしまう。結局これが障害となって、朝までほぼ眠れず状態が続いた。眠っている間の呼吸を計測するはずなのに、眠る事が出来ないのだ・・・。何の為の検査なのだ?とワケが分からなくなってしまった。

そのうち朝の6時になり、看護師がやって来た。「機械を外しますね〜!」と明るい声で作業が進み、あっという間に全部取り外し完了。看護師はそのまま「お疲れさまでした」と部屋を出て行った。私はパジャマを私服に着替えて、指示が出るのをベッドサイドで待っていたのだが、15分経っても誰も来ないので何の指示も無いのだった。待つのも限界となって部屋を出てみた。すぐに廊下を歩行中の看護師を見つけた。

「あの・・・睡眠時無呼吸症候群の検査で入院していた者ですが、
 センサーを外した後なにも指示が無いんで部屋で待っていたんですが・・・。
 この後はどうすりゃいいんですか?」

結局、分かった事はセンサーを外した段階で終わりだったって事。後は勝手に帰ってねと。そうならそうと言ってくれよな!なんだか今回の検査入院は、受付直後から変な感じだった。そもそもキャンセル扱いされていたしね。そして、睡眠時無呼吸症候群はどうも、私のような症状では範疇外のようだ。例えば、1時間以内に10秒以上の無呼吸状態が20回以上発生しないと対象ではないという事。他には、本を開くと読む事が出来なくなるくらい睡魔が襲ってくるとかね。

入院はしてみたものの、検査結果を聞くまでもなく自分自身で理解できたのは「俺は睡眠時無呼吸症候群ではない!」だった。あああ・・・。


本日の結論
5万あれば、欲しいものが買えたはずだが・・・。

「独断倉庫」に関しての御意見は「啓示倉庫」へ書き込んで下さいな。



GO TO HOME PAGE