土産的爪四百

2013年04月02日 こんなお土産はとても嬉しいね!


Mr. Gary Brawer と 赤坂 土佐料理 祢保希(ねぼけ) にて



「こんなお土産見た事ね〜ぞ!」

今年の元旦にアメリカから飛び込んで来たオーダーがあった。Mr. Gary Brawer という人物からだった。彼の自己紹介によると Mr. Henry Kaiser の友人だと言う。そしてまた Henry からも彼のオーダーをよろしくとメールが届いた。

Mr. Gary Brawer は、サンフランシスコ在住のギターリペアのプロフェッショナルである。Henry も彼に長年ギターのメンテナンスを依頼しているようだ。もちろん、サンフランシスコ周辺の有名ギタリスト達もこぞって Mr. Gary Brawer に依頼していると聞いた。

Mr. Gary Brawer は Dumble ODS を所有していたのだが、15年前に手放したという。どうもサンタナに譲ったようだがね。最近になり、Henry が彼の工房に弾駆動を持ち込んで来たので試奏したところ、すぐに気に入ってオーダーしたという経緯なのだ。しかし、そのオーダーには但し書きが有った。

Mr. Gary Brawer は、3月31日から4月5日まで日本へ遊びに行く予定があるので、そのときにホテルに届けて直接手渡してくれないか? というのだ。私はその申し出でにOKを出し、先月中頃には弾駆動を作り上げて準備していた。そして予定通り、彼らは家族3人で日本へやって来たのだった。

今年の桜の見頃は少し早まったけれど、彼らはギリギリまにあって、昨日は谷中の墓地周辺を散策し、桜満開の下で酒を酌み交わす人々を眺め、夜の屋台で食べ物を楽しんで来たという。そんな彼らと私は4月2日12時に彼らの宿泊している六本木の施設で待ち合わせしていた!

家を出て、日吉駅に着いた時に私はしばしパニックに陥った。今までは、六本木へ行くには日吉駅から日比谷線直通電車に乗り、乗り換え無しで行っていたのだが・・・。日吉駅のどこにも日比谷線の表示が出ていないのだ!いくら探しても無い!そのとき、先日の「記憶喪失事件」が蘇って来た!私の記憶はどうなっちまったんだ!またしても私の海馬が誤作動を起こし、日比谷線直通が存在したと嘘の記憶を浮かばせているのか?

とりあえず、目黒駅乗り換えで日比谷線には乗れるはずなので、直後に来た電車に飛び乗った。そして・・・Facebook に今のパニックの経緯を書き込んだところ「副都心線への直通開始と同時に、日比谷線直通は無くなりました」とのコメントが。ふう・・・安心した・・・。私の記憶の誤作動ではないと・・・。

あいにくの雨となり、六本木の桜はすべて葉桜になっていた。なんとか12時ちょい前に私は到着でき、部屋を訪ねてピンポ〜ン!すぐに Mr. Gary Brawer が顔を出した。ホテルと思っていたら普通のアパートなのでビックリしたがね。挨拶を交わした後は乃木坂駅から千代田線で移動し赤坂へ、予約していた「 赤坂 土佐料理 祢保希(ねぼけ)」へ。この店は Henry のお気に入りで、彼らにも是非行くようにと勧められていたのだ。 私が数日前に予約しておいたので個室へご案内!

料理が出てくる前にさっそくオーダーされていた弾駆動の引き渡しである。今回のオーダーはTOP材に日本アワビを使って欲しいとの指定だったので、白っぽいTOPだね。キラキラ輝いて彼も奥さんも気に入ったようだ。裏面のネーム入れを見てさらにっこり。おまけに弾駆動Tシャツをプレゼントしておいたのだが・・・。



Mr. Gary Brawer からも私にお土産だと紙バッグが渡された。ありがとうと受け取って中身を覗き込んでぶったまげた!おいおい!こんなお土産見た事ね〜ぞ!以下がその実物の画像である。ダンロップ製のピックが大量に!Mr. Gary Brawer のショップの宣伝用ピックだと思い込んでいたのだが・・・よ〜〜〜く見ると・・・・。tanabe.tv の文字が〜〜〜!




なんと、ピック素材の色は私が作るペダル素材に合わせて「メキシカンアバロン風」の物が使われているのだ!ひえ〜〜〜!!!帰宅後、じっくり数えてみたら400枚もあった。この文字をよく観察したところ、インクが乗っているのではなく、文字の部分が掘り下げてあり、滑り止めになっていた。さらにこの文字は裏面にも同じものが入れてあり、リバーシブルになっていたのだ!おう!なんてこったい!

Mr. Gary Brawer はこう言っていた。
「これから来る弾駆動のオーダーには、是非このピックを1枚添えて納品してください!」

とても嬉しい心配りではないか!ということなので、今日からしばらくはピック添付で納品決定!

無事に食事を終えたところで、今回のランチ代は私持ちにすると宣言した。私がすぐにピックのお返しに出来るような事はそれぐらいしか思いつかなかったのだよ。それほどこのピックのインパクトは大きかったんだ!

その直後、Mr. Gary Brawer はこう言い始めた。

「今日は雨で寒いし、あまり外を歩き回りたくない。近所に美術館は有りませんか?」

「有名な美術館が六本木には有りますよ!」

「もしくは、私たちはトキユハンズに行きたいのだが・・・」

「それって東急ハンズのことですか?」

「そうそう!東急ハンズに行きたいのです!」

「それなら、私もちょうどこの後は東急ハンズに、
 配線用のワイヤを買いに行く予定なのですよ!一緒に行きますか?」

「おう!ホントかよ〜!」

てなことになり、会計を済ませたら銀座線で一気に渋谷へ向かい、東急ハンズに入った。私はお目当ての配線材がある4Cフロアへ。彼ら家族一行は、丹念にフロア巡りするという。そこで今回の会合は東急ハンズ内で解散する事に。「次回はサンフランシスコで再会しましょう!」と握手してお別れをした。「次は私がサンフランシスコの美味しいものをごちそうするから!」との Mr. Gary Brawer の言葉だった。

2時間ほどの顔合わせだったが、今回もまた私のつたない英会話でなんとか切り抜ける事が出来た。英会話は経験値なのだね!先週もオランダからのお客さんと3時間話したし、今回は3人を相手に2時間だったし、ビビる事も無くなったようだ。落ち着いて聞いてゆっくり話して行けば、意思疎通は出来るんだよね。

で、お別れの後は、新しくなった東横線の渋谷駅へと向かった。途中で、旧東横線駅ホームでイベントをやっているようなので覗いてみた。ユニクロのTシャツが大量に展示してあった。興味が無いので、素通りしただけだが、イベント会場としてはかなり利用出来るスペースと位置だよね。



新しい渋谷駅は実に複雑である!地下深く潜って行き、ようやくホームに到達。こりゃあ、渋谷に通うサラリーマンはちょっと面倒くさい事になっちまったね。

そういえば、Mr. Gary Brawer の工房には当然ながら多くの有名ギタリスト達が訪れる。今回お渡しした弾駆動を工房に常時置いて、訪れたギタリスト達に試奏させるんだと Mr. Gary Brawer は言っていた。何ともありがたい話ではないか!また新しいルートが開けた感じがするね。


本日の結論
お土産にオリジナルピックを400枚って・・・!

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