映画的無情感

2013年02月05日 行って参りました!


孫はこのように踊っていたらしい。(今日のネタと関係なし)



「さて次はどの映画を観に行こう・・・」

昨日は、妻と一緒に映画を観て来た。最近何かと話題の「レ・ミゼラブル」だ。旧来の日本題では「ああ無情」だね。「レ・ミゼラブル」自体は何度も映画化されているし、ストーリーも有名なので、今更って感じはあるのだが、今回はミュージカルであると。妻はそのメイキングがオンエアされていたのを観て興味を持ったようだ。さっさと2人分のチケットをネット予約してしまった。

2時間半の長い上映時間なので、早い時間帯に観ようと出かけた。10時35分からの上映を選択。シートは映画館のど真ん中。さすがに平日だけあって話題の映画でも客の入りは1/3以下。ちなみに、当家夫婦は揃って還暦になったので、映画館の入場料金は一人1,000円だ。歳を取るってのも悪くないな。毎週映画を観に行っても、月間5,000円あれば新作を楽しめるのだよ!さらに、今回は映画館のポイントが貯まっていたので、その1,000円すら要らず夫婦で無料鑑賞なのだ!



ストーリには触れず、出演者や気になった事を書いてみよう。まずは主人公のジャン・バルジャン役はヒュー・ジャックマンだ。最初の登場シーンではとても彼だとは思えないやつれたメイクに驚く。そして、タモリが以前よく言っていた「ミュージカルの不自然さ」が炸裂する。

この映画は、現場で役者達が本当に歌いながら撮影している。そのため、演技と歌それに周りの音との緻密なかかわり合いが要求されたという。ちょっとした物音でリテイクとなり、役者は相当苦労したようだ。演技をしながら大声で歌う事はどれほどの力量を要求されるのだろう?ヒュー・ジャックマンが歌うという事自体が私にはちょっと違和感があったのだけどね。

ラッセル・クロウに追われるヒュー・ジャックマンという全編を通じて存在する構図の中で、必然的にラッセル・クロウも歌いまくる。これまた歌のイメージが無い役者だけに違和感があったねえ。一番辛かったのが、ラッセル・クロウに追われていたヒュー・ジャックマンが声を潜めて隠れなくてはならないシーンなのに、その心情を浪々と大声で歌い上げるのだ。いくらミュージカルでもそれは無かろうて!死ぬ間際でも歌い続けているし・・・。

アン・ハサウェイをこのような役にしたのは「痛い」感じがするね。監督がサディスティックに彼女をいじめているとしか思えない演出だ(実際にいじめているわけではないが)お姫様女優を汚れ役にしちゃった!って感じ。

全体的に、頑張って作って役者そろってアカデミー賞を狙う意気込みは感じる。しかし、努力は認めるが映画として面白いのか?との疑問がわいた。何故この映画にのめり込めなかったのか?それはこの映画の根底に流れているのが宗教観だからだ。私は無宗教者だ。その観点で観ていると多くのハリウッド映画は「キリスト教」に縛られている。天国や地獄、悪魔、堕天使という概念が出てくると、熱中して観ていた映画でも私は途端に覚めてしまうのだよ。

てなことで「レ・ミゼラブル」は様々な意味で、私は苦手な映画となった。いやいや、私は宗教論について書こうとしているわけではない。あくまでも私個人の思考方向としての話だ。他人が何を信じようが私の関与する事ではない。ご自由に。

宗教観と言えば・・・。最近またしてもハマっているアメリカのテレビドラマがある。「BONES」だ。huluには現在シーズン6まであるのだが、私はすでにシリーズ6まで突入している。日々寝る前に数話ずつ観続けている。人骨の鑑定を専門とする女性の学者とFBI捜査官コンビ、それに協力する各種専門家達の話だ。この主人公2人の宗教観が面白い。FBI捜査官は教会に通うクリスチャン。学者は一切宗教を否定するタイプ。この女学者はクリスチャンの前で宗教をことごとく否定し罵倒し続ける。簡単書けば「科学的証拠が無いものは存在しないもの」という考え方を表現し続けるのだ。



宗教国家のアメリカでこのような台詞を多用するドラマを「なかなかやるねえ!」と私は観ているのだが、アメリカでの評判はどうなのだろうかね?

まだ観ていない方にはネタバレになるのだけど、好きなネタなのでひとつだけ書いておく。頭蓋骨から顔を推定する復顔の専門家のアーチスト、アンジェラだが、彼女の父親が出てくるシーンがある。「私の父はちょっとした有名人なので・・・」と言葉を濁すが、いざ面会にやって来たのは、なんと ZZ TOP の ビリー・ボギンズ なのだ!その後も数回のエピソードに登場してくるが ZZ TOP のあのファッションのままで、いろいろ面白い事をやってくれるのだ!2回目の登場の際には、信じられない事をやらかすのだが、それは観てのお楽しみってことでここでは書かない事にしよう!



さて次はどの映画を観に行こう・・・「ダイハード」にしようかな!


本日の結論
ミュージカルは明るい題材のものがふさわしい気がするなあ・・・。

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