修理的双子箱
2012年01月06日 今度の対戦相手はPETERSON!


しかも2台持ち込まれた!

「ご存知の方はお教えいただきたい! 」

1月4日に、橋本さんが当家に持ち込まれたアンプは「PETERSON」ジャズ用アンプで有名だね。しかも2台。いずれも、ニューヨーク出向生活の為に5年以上放置していたようだ。帰国してみると音が出なくなっていたと。そこで、なんとか復活させたいと当家に持ち込まれたのだ。

本日午後になりペダルのオーダー騒ぎが落ち着いたので、ようやく「PETERSON」に手を付けてみることにした。同じような症状の2台なので、まずは1台目をクリアして、そこでの経験値を利用して2台目に取りかかる作戦だ。このアンプは小型だが、スピーカーがエレボなので結構重量感がある。トランスもかなり立派なものを搭載しているので電源ノイズはかなり低そうだ。

さて、このような長期放置のソリッドステート・アンプの場合、真っ先に疑うべきことはボリュームポット内部の腐食だ。いわゆるバリ状態。それが進みすぎて音が全くでない状態にまでなっていると私は予測した。以下の画像を見ていただきたい。このアンプには、15個のポットが使われている。これを全部クリアしなければならないのだ!



電源を入れてみた。通電は問題なさそうだ。主電源やチャンネル切り替えもパイロットランプが問題なく点灯した。ギターをチャンネル1に繋いで音出しをしてたがもちろん音は出ない。チェンネル2ももちろん出なかった。では検証に取りかかろう!。チャンネル1に再び繋いで、GAINとMASTERをグリグリとなんども回転させ反応をみたところ、バリバリと音が出始めた。やはり、ポット内部のひどい腐食によるトラブルだな!

次にシャーシをキャビから外して接点復活材をポット内部に吹き込み、バリ除去の作業に進む。この作業は緊急避難的なものだ。ここまで痛んだポットだと、本来は全取っ替えすべきである。今回の修理テーマは「とりあえず音を出す!」であるから、ポット交換の作業までは突っ込まないことにしよう。



シャーシを外してみたところで判明したのは、チャンネル1のポットはすぐにアクセス出来るのだが、チャンネル2へアクセスするにはチャンネル1のポットと基盤をすべて外さなければならないということ。で、考えた。「橋本さんはチャンネル1と2を一緒に使うことがあるのだろうか?」とね。彼の使い方だとチェンネル1が無事に作動すれば「緊急処置としてそれで事足りるのでは?」と考えたのだ。

橋本さんにメールで確認すると、チェンネル1だけ作動すればそれで良いとの返事だった。であればすぐに作業出来るね!7個のポット全部に接点復活材を吹き込んで、グリグリを繰り返した。30分ほどでなんとかバリも消え、まっとうなサウンドが出始めた。しばらくしてもう一度試奏してみるとGAINのバリがまだかなり残っていたので、再度接点復活材を入れてグリグリ開始!5分後ようやく目立つバリは消えてくれた。演奏に支障はなさそうだ。しかしこのバリはいつ再発してもオカシクない。いずれポット交換をすべきだろうな。チェンネル2は相変わらずバリバリ状態だが、放置処置とした。

で、問題が一つ残っていた。リバーブが全く効かないのだ。リバーブユニットにつながっているケーブルを刺し直したが復活しなかった。ではリバーユニットそのものはどうなのだろうか?外して調べてみよう!



おなじみのあのメーカーだね。見た目にはどこにも断線している様子は無い。テスターで導通をチェックしたが問題なかった。そうなると基板側ということになる。じっくり見ると、リバーブユニットから出ているラインが基板につながっている部分で、1本だけ基板から浮いているのを発見!ハンダ付けをやり直しておいた。しかし!音出しをしてみるとやはりリバーブが効かない。ううむ・・・そうなると次はどこをチェックすべきだろうか?ここから先の知識は今持っていないので、これから悪戦苦闘の日々が予想出来る。

どなたか「ソリッドステート・アンプでリバーブが効かなくなったらまず疑うべき部分がここだ!」をご存知の方はお教えいただきたい!


本日の結論
ほらね!今年もまたドタバタが始まったぢゃないか!

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