論破的屁理屈

2011年12月28日 人間性のない屁理屈に激怒!反撃開始!


当家の車に、一時停止無視の車が突っ込んできた!


「損保業界での基準書」


昨日12月21日は私たち夫婦の結婚記念日でした。結婚してから丸36年。それなりにドタバタした結婚生活でしたが今も仲良く一緒に生活しています。娘が結婚して出て行ってから二人きりの生活ですが、お互いに好き勝手なことをやっているので飽きもせず、空気のごとき関係で金はないけれど穏やかな日々を過ごしています。あと14年すれば金婚式ですか。そこまで持てば嬉しいですね。

本来であれば、そんな結婚記念日は夫婦で穏やかに過ごしていたかったのですが・・・。

12月18日の交通事故によって、妻は少し体調が悪くなりました。腰と首が痛くなって一晩中眠れないと19日朝になって訴えてきたのです。すぐに病院へ行ってレントゲンを撮り検査。結果「腰痛捻挫、頸椎捻挫」の診断が出ました。すぐに診断書を書いてもらい加害者へ電話。

「妻が腰痛捻挫と頸椎捻挫の診断を受けましたので、
 これから人身事故の扱いにかわります。そう保険屋さんへ伝えてください!」

この件に関してはAI○の対応は早く、すぐに病院へ連絡があり治療費はAI○へ自動的に請求されることになりました。ちなみに、妻の症状は全治2週間ということですが。AI○は「念のためにご主人も早めにレントゲン検査をお願いいたします」と言ってきました。それでは私も病院へ行くかと考えていたら、19日夜になって私の首回りが重くなり、少し頭痛がやってきました。腰にやや張りがあるというか重くなったというか・・・。やはり私も検査に行くべきですね。

12月21日早朝、まず私が3か月ごとに通っている病院へ「高脂血症」検査のための血液検査へ行きました。これは薬のおかげで順調に安定し、ほぼすべての数値が基準値でした。一つだけ「糖尿病」に関する数値がギリギリで「境界型」であると告げられました。これからはそこにターゲットを決めて食生活と、生活全般の運動量について気を使うことにしましょう。

実はこの朝、私は検査結果が不安でした。というのも、事故直後から食欲が無くなり、眠れなくなっていたのです。3日間で1.5kg体重が落ちました。特に前夜はほぼ一晩中眠れず、鬱病初期の不眠時代を思い出させました。頭の中はAI○の屁理屈に対する論破をどうするか?の作戦をずっと考え続けていました。そしてそのシュミレーションまでやっていました。これはプライドの問題です。

ではレントゲン検査のために次の病院へ移動です。当家に一番近い「山本記念病院」へ夫婦で向かいました。受付で話すと、AI○からの連絡で支払いについての処理は問題ないと言われました。すぐに整形外科へ。10分ほどで診察へ夫婦で入り触診。すぐにレントゲン撮影。結果、骨には特段異常はないが、事故の際に急激に振られたことで捻挫が起きているのだろうとの診断。妻と同じ「頸椎捻挫、腰椎捻挫」で2週間の治療となりました。

病院にいたので電源を切っていた携帯のスイッチを帰宅してから入れてみると、AI○から10回ほど留守電が入っていました。代車の件だろうと、すぐに電話してみると・・・。

AI○「代車のご用意ができました。
   1日2,680円の車ですが、本来であれば同格の車をお使いいただきたいのですが、
   当社規定でウンヌンカンヌン・・・」

当方「で、事故現場は見たの?」

AI○「はい、行きまして結論としては 85 :15 の割合であると判断いたしましたので、
   それをご了承いただければ代車をお出しいたします」

当方「は?なんだそれは!こちらに非はないと言ってるだろうが!
   あの現場を見て100:0になるならまだしも 85 :15 を認めなければ代車が出せないって?」

AI○「やはり、そちら様が停止されなかったのが事故の原因の一つでありますし・・・」

当方「あの交差点でこちらに停止義務はな〜い!」(と、かなり激怒の演技!)

ここで解説しよう。

AI○が当初から言い続けている当方の過失とは「交差点では優先道路といえども、交差する道路からの飛び出しは予見できることであり一旦停止するべきであった。一旦停止すれば事故は避けられた」

これがいかに理不尽で納得できない言い草であるかは、事故現場の再現アニメーションによって読者はご理解いただけるでしょう。事故の原因は、あくまでも加害車両の「一旦停止義務違反」「前方注意義務違反」によるもの。そしてノーブレーキでブラインドの交差点へ突っ込んできた重大な過失の結果ですから!私を今突き動かしている怒りは、このAI○の屁理屈がわき上がらせているのです。しかもAI○は、この主張一本押し!被害者側の感情なぞ全く無視の対応です。

そうですか。それでは戦いましょう!私はあえて当方の保険会社は使わず戦い抜くと決めました。当方の保険屋が介入すると、必然的に当方の過失が認められてしまうからです。で、作戦は2つ。

私担当作戦1 AI○が 100 : 0 を認めなければ、これからAI○との交渉を断わり、
       当方は直接加害者と連絡を取り解決するまで長期の交渉を続けると主張する。
       電話口で激怒し、相手の動揺を誘い失言を引き出す。

妻担当作戦2 当方は 100 : 0 の主張し続けるが、条件によっては 90 : 0 を受け入れる場合もある。
       条件とは、 90 : 0 はAI○内部の処理上だけにし、当方の支払いは発生させない。
       10%に対応する修理費支払いは加害者本人に直接請求する。
       つまり金額的には 100 : 0 とする。

これが意味するところは、私はプライド担当。妻は金銭担当。ということです。もう一つの理由は、90:10をこちらが認めてしまえば、当方の保険屋を使わざるを得なくなり、その結果として来年度からの保険の等級が下がってしまうのです。そうなると、保険料支払い額が上昇すると。なぜ被害者がそんな仕打ちを受けなければならないの?変でしょ?

ここを着地点としたことでこちらの動きにブレが無くなりました。夫婦間での意思疎通にもやはり共通のコンセプトは大事ですね。さて、電話の続きです。電話でバトルを繰り広げながら推理していました。AI○は、事故現場を見てこう考えたはずです。

「やばい!こりゃ 100 : 0 のケースだな・・・参った・・・しかし会社的にはそれを認めるわけにはいかない・・・さてどうする?そうだ!過失割合を 85 :15 に増やして交渉し、90 : 10 あるいは 95 : 05 に持ち込もう!」

これにより主張が 85 : 15 に急変したものだと推測できました。相手の根性がその程度であると見切れれば、こちらはそれを利用するだけです。AI○の辛い部分を突いてやりましょう! 保険屋が一番嫌がる行為は「加害者への直接交渉」です。保険屋の立場が危うくなりますから。


タナベ 行きま〜す!


当方「そうですか、そんな理不尽なことを言いますか!わかりました。
   あなたがその屁理屈を続けるならば、 あなたとの交渉はこれで打ち切ります。
   これから先はすべて直接加害者とやりとりしますので!」

AI○「ちょっと待ってください。交渉はすべて私に任されていますので」

当方「それはあなたと加害者の関係でしょ?
   こちらは被害者です。あなたと私はなんら契約していません。
   加害者に賠償を求めるのは当方にとって当然の行為です。
   この先の話は加害者から聞いてください!」(またしてもかなり激高演技!)

私がこう告げたところで、作戦1は完了です。これでAI○はかなり焦ったはずです。当方が本気で怒っていると悟ったはずです。画一的な対応と、屁理屈で当方を丸め込もうとする根性がある限り、私は戦い続けるのです。そこへ妻がやってきました。口が「電話を代わって」と動いています。

AI○は電話の向こうで、まだ何かをわめいていましたが私の役割は十分に終わりました。相手の感情を十分に揺さぶったところで、役者の交代です。妻に携帯電話を渡しました。ここから先の話はとても長く複雑なので再現が難しいのですが、なんとか頑張って思い出しつつ短めに重要ポイントだけを書いてみましょう。

当方「お電話代わりました。ねえ!あなたも事故現場を見たんでしょ?
   こちらの主張していることが理解できますよね?

AI○「現場を見ての判断です。そちらさまにも過失があると判断しました。
   一旦停止すべきであったと判断しました」

当方「じゃあ、あなたはあの交差点を通過するときに、必ず一旦停止するんですか?」

AI○「はい!私は必ず一旦停止します!」(この大嘘の失言が自滅へ向かわせます)

当方「えっ?なにそれ?そんなワケないでしょ?優先道路走行中にあなたはいちいち一旦停止するの?
   あそこはバス通りだけど、23年間バスが一旦停止するのを私は見たことがないし、
   誰も一旦停止なんてしない!あなたは、幹線道路を車で走っているときに、
   路地があったらそこでいちいち飛び出しを予見しつつ、必ず一旦停止してるっていうの?」

AI○「いや・・・そんなことはないですが・・・」

当方「でしょ?そんな馬鹿な運転しませんよね?
   あなたも、あの現場でこちらが一旦停止する必要はないとわかっているんでしょ?」

AI○「いやそれは・・・」

もうAI○は反論が出来なくなっています。しかし!執拗にそれでも代車を出すためには 85 : 15 だと言い続けるしまつ。なんだこいつは?

AI○「100 : 0 は判例がないんですよ」(この嘘がまたしても自滅へ向かわせます)

当方「判例がないのであれば、これから判例を作れば良いじゃないですか!」

ここでまたしばしバトルが続き・・・。

当方「AI○はそんな人間性の無い対応をこれから先も続けるわけ?」

AI○「そうです!機械的にしか対応いたしません!保険と人間性は関係ありません!」

当方「わかりました。私は人間的な対応を求めています。あなたとの交渉は終わりですね!
   これからはすべて加害者と人間的な直接交渉をします!」

ここから先、しばらく押し問答が続きます。こちらは一歩も退かず。そしてついに妻が口走ったのです!

当方「じゃあ法的に決着させましょ!このままじゃらちがあかないから!」

AI○「えっ?よろしいんですか?こちらも弁護士を立てますよ!長引きますよ?」

当方「どうぞどうぞ!いっこうにかまいませんよ!いくらでも受けて立つし、
   どんなに長引いても決着するまでいつまでもつき合いますから!」

AI○「ううう・・・どうしてそこまで強気で言い切れるんですか?」

当方「当たり前でしょ?こちらにはひとかけらも過失は無いと信じているんですから。
   事実ですし、勝てるに決まってるじゃないですか!
   あなたもあの交差点を見て、こちらに非は無いとわかってるんでしょ?
   でも、会社での立場上そういわざるを得ないんでしょ?
   被害者の立場になって考えてみたこと無いの?」

AI○「はあ・・・当方も被害者としての立場で交渉することも多々ありますので・・・
   おっしゃっていることも理解できますし・・・当方もそういわざるを得ませんので・・・」


認めたくないものだな、自分自身の、若さ故の過ちというものを


そろそろ、当方の考えていた状況に近づいてきました。AI○もジレンマに陥ったようです。会社内での立場と、事実の矛盾に葛藤が始まりました。

法的に戦われた場合、自分に勝ち目は無いと自覚しているAI○は途端に弱腰になって来ました。素人の被害者なんて、裁判とか弁護士とか持ち出せばすぐに怯むと考えていたのでしょう。さらに、これが裁判になったとしてもそこで争われる金額はたかだか修理費総額74万円の10%である7.4万円程度でしかありません。

たかだか7.4万円のために、負けるとわかっている裁判をAI○が起こせるはずがないのです。AI○のプライドが裁判を起こす可能性は?ばかばかしい!7.4万円を値切ろうとしている会社が、裁判に伴う人的拘束や加害者に対するケア等にかかるコストを考えればやれるはずがありません。ましてや裁判に負ければ、当方の裁判費用まで請求されるのですからね。

はい!これでAI○への屁理屈論破は完了です。

当方の推察通り、90:10 に持ち込みたくて無理矢理の屁理屈であったと告白したようなものです。
それでは作戦2へ移行します。

当方「私は、あなたが会社の立場としてそれしか対応できないというのもわかります。
   で、AI○に全額保証して欲しいとは言っていませんよ。
   当方の過失として持ち出しがあるのは納得できないと言っているんです。
   ましてや、加害者の車に対して過失分10%の修理費を負担しろなんてふざけています。
   AI○がどうしても全額支払えないというのであれば、
   あなたが当方に負担しろという10%の金額は、こちらが直接加害者に請求します」

AI○「ちょっと待ってください!それは困ります!相手様にもご事情がありますし交渉は私が!」

当方「だからね!加害者の事情なんか当方には関係ないでしょ?こちらは被害者ですからね。

   当家のエスティマは、大破してフレームも曲がっているので修理してもこれから先、
   長期にわたり安心して乗ることは出来ません。トヨタは修理できると言っています。
   しかし、それはトヨタとしての建前です。担当者は元には戻らないと証言しています。
   
   もし修理か所が原因で高速で事故ったら、
   あなたが責任をとってくれるんですか?こちらとしては、買い替えるしか無いんです!
   なぜ被害者が車買い替え費用の持ち出しをしなければならないんですか?
   本来であれば、同等の車を加害者に要求してもおかしく無いでしょ?
   ましてや、加害者の修理費用を当方がわずかでも出さなければならないんですか?
   主人も仕事を辞めて、収入激減の当家ではそんな出費は想定外です。
   今まではエスティマでしたが、買い直す際は小さい車にせざるを得ません!
   なんでこんな不利益を被害者が受けなければならないんですか?
   こちらは1円たりとも払う意思はありませんよ!

   あなたが会社として機械的に処理して全額は支払えないと言っているのですから、
   こちらは、加害者と人間的に直接話するしか手は残っていないでしょ?
   加害者とこちらに直接交渉されたくないのなら、
   会社が支払えないと言っている10%の分を、
   あなたが加害者へAI○の事情を話し、交渉して不足分を直接支払わせなさいよ! 」

AI○「ううう・・・わかりました。なんとか話し合って対応します・・・」

と・・・まあこのような会話が繰り広げられたのでありまして。「自信」とか「信念」とか確固たるものが当方にあれば揺るぎは無く、夫婦漫才のように2段階攻撃でここまで持ち込んだのでありました。

そして24日、21時半になりAI○が手配した代車が当家に届けられました。その車を見てびっくり!トヨタのディーラーが届けてくれたのですが・・・なんと日産TIIDA でした。トヨタが日産を届けるというのも大笑いでしてね。結局、AI○は代車の費用を少しでも抑えるためにこの車種にしたようです。本来であれば「エスティマをもってこい!」と叫びたいところですが、そこはまあ大人の対応としておきましょうかね。

さて、次は事故の届けを警察に出し、現場検証と参りましょうかね!加害者は平日に仕事を休まざるを得なくなりえらい迷惑でしょうが! 当方は、毎日家にいる暇人ですからこのような「日常とは違う風景」に接するのは非常に楽しみです。警察の対応とか、現場検証の様子とかはいずれまたご報告いたしましょう!だた、もう年内は警察のスケジュールが満杯で、年明けにならないと現場検証できないとか。来年の楽しみにしましょうかね!


追記
私の40年来の友人は、現役損保屋さんです。日々、お客様の車による事故に対処しています。
その彼から来た助言メールに、今回私たちが巻き込まれた事故ケースでは、100 : 0 を主張出来ると書いてありました。そしてその根拠となる文書がありました。「別冊判例タイムズ」です。損保業界での基準書だそうです。なんだ!判例がちゃんとあるぢゃん! 以下のように相手に告げるのが保険屋さんらしい口調のようですがね。

「当事故はタイムズ16の【57】のケースですね・・・・。
 A減速 B減速せず の基本 10:90 ですが・・・。
 Bの方に、重大な過失(P116【51】Aの項の何か)があります・・・・
 ゆえに、当方としては、0:100を主張します」


本日の結論
AI○が嘘をついているのがバレバレになりました!

「独断倉庫」に関しての御意見は「啓示倉庫」へ書き込んで下さいな。



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