月面的露西亜

2011年10月19日 初めてロシアからメールが届きました!


Kawai Moonsault 1979


「ハードケースはあるの?」


気持ちよい涼しさが、肌寒さに感じられ始めた今日この頃。でもまだ私は短パンTシャツで過ごしています。そろそろ限界ですかね。今週末にはまた少し暖かくなるようなので、今週いっぱいはこのスタイルのままで過ごしてみましょうか。

さて、私は今までに35か国の人々とメールのやり取りをしてきました。もちろんほとんどが、禅駆動や弾駆動のオーダーでのやり取りでした。しかし、大国で未だにメールをもらったことが無かったのは、ロシアの人々です。ジャンクメールは来たかもしれませんが、それはカウントしないですからね。

10月18日夜に突然飛び込んで来たメールは、ロシア在住の人物からでした。しかし・・・メールのタイトルを見て驚きました。何故?

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"Kawai Moonsault"

Hello there!

I wonder if there is a possibility to buy this guitar from your store:

http://www.tanabe.tv/top/guitar/KAWAIMOON.html

I'm in Russia and can pay with credit card or ebay. As I can see
this one is on hold, maybe I can preorder some when it gets to your warehouse?
Thanks

Sergey Shulubin

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ようするに、このロシア人は私が所有している「KAWAI Moonsoult」が欲しいと言っているわけですね。支払いはクレジットカードかebayと書いてあるのですが、私はそれに対応しようがありません。譲るのはかまわないのですが・・・さてどうしましょ?

その前に、このロシア人は私がギター屋であると勘違いしてますね。そしてこの「KAWAI Moonsoult」がどのような出所のものであるかをそのロシア人は理解していないようです。このギターは、私が2000年にオークションで手に入れて、ボロボロ状態だったのをレストアしたものです。



レストアの際に苦労したのは、このオリジナル「KAWAI Moonsoult」で使われていたエスカッションが、現在販売されていないサイズのものだったことです。ほんの少し横幅が広いのです。オリジナルのものをさんざん探しましたが、結局見つかりませんでした。2001年10月になり、ようやくオークションでそれらしきものを見つけ、北海道から取り寄せました。サイズはピッタリだったのですが、ブラス製でアーチトップ用でした。代用品も無いのでそのまま取り付けてしまいましたがね。

ペグは、ボロボロに錆びていて触るのも嫌なくらいの様相でしたので、手持ちに有った「ヤイリ」のペグに交換しました。もちろんブリッジもボロボロでしたが、奇跡的に当家に「バダスブリッジ」が1個ありましたので、それと換装しました。

まあ、実際に譲渡するかどうかは別として、新品ではないし再生産品でもなく、レストア品という現状を相手に知らせておくべきですね。はい!たっぷり状態を書いて返信しておきました。さて、これで相手はどのようなことを書いて来るでしょうね?それとも無視して終わりかい?



と、思っていたら1時間後に返信が届きました。

いくつか質問が書いてありましたが、笑ってしまったのは「なんでコレクションを手放す気になったの?」というもの。レストアするのが趣味で、収集するのは趣味ではないと答えておきましたが。それに「ハードケースはあるの?」とも聞いてきました。これは発売当時のオリジナルハードケースがありますので問題ないですね。それに、この人物は翻訳ソフトを使って、私のWEBに掲載している「KAWAI Moonsoult」の情報を細かく読んでいるようです。



この人物は、過去にも日本からギターを買った経験が有るようです。ロシアまでのEMS送料を詳しく知っていました。トランジットではあるけれど、日本にも立ち寄ったことが4回ほどあるそうで・・・。いずれにせよ、ロシア在住のこの人物が何者であるか知りたいですね。もっと詳細な画像を見たいと言っていますので、今日は「KAWAI Moonsoult」の写真を撮って送ることにしました。さて、この後の展開はどうなりますかね?


本日の結論
とりあえず「私はギター屋ではなくてギターペダルを作っているんだ!」と強く主張しておきましたがね。

「独断倉庫」に関しての御意見は「啓示倉庫」へ書き込んで下さいな。



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