落札的螺鈿造

2011年08月09日 やっちまった感が再び!


正体不明のアバロン攻めギターですが・・・何か?



「インテリアとして眺めて遊ぶという選択肢」

2年ほど前に買っていたテレキャスのネックを、そろそろ何とか形にしたいと、ボディー材を探していた時の出来事でした。ヤフオクをあれこれ探しまくっていた時に、又してもアバロンだらけの「ゼマイティス風」ギターを見つけてしまいました。少し前にも見つけたことがあるのですが、その時はLP型で同じ仕上げのギターでした。ちょっとだけ悩みましたが、結局は自分の物欲を押さえ込むことに成功して入札をパスしました。

今回発見したのは、デザインは違っていますがTOPの仕様は同じようです。厚みの有るアバロンとマザーオブパールをビッチリ貼り込んでありますね。ヘッドまでアバロンビッチリです。メーカー名もないギターですが、この仕上げを自分でやれば、アバロンやマザーオブパールの材料費だけで軽く10万円は越してしまうのです。以前自分でやろうとして価格調査をやったことがあるんですよ。その段階で製作はあっさり諦めたんですけどね。

で、今回見つけたのはLP型ではなかったんでちょっと興味が湧いてしまいました。しかし、入札することも無く、どうなったかなあと時々アクセスして入札金額の動向を観察しておりました。発見から数日後の8月7日24時が入札期限だったのですが・・・。夕食後テレビを見ているうちにソファーでぐっすり寝込んでいたところ「ほら!起きて!ベッドで寝てください! 」と妻から叩き起こされました。時刻は23時45分。そのままさらに30分も眠り続けていれば、このような事態にはならなかったのですが・・・。

自室に戻った私は、メールチェックの為にMacを立ち上げました。メールチェックしたのはもちろんですが、ふと思い出して例のギターのオークションを覗きに行ってみました。締め切り10分前。入札価格はまだ26,000円でした。一応定価は23万円を提示してありましたがね。そこで気持ちがちょっと攻撃的になってしまいました。ふむふむ、このまま終わるわけは無いでしょうが、過去の例から推察するに、これからの10分間で予想としては5万円ちょいまで上がりそう。

そこで「禅駆動TWIN CUSTOM」1台分以下の価格でこのギターが手に入ったら面白そう!と私は挑んでみることにしました。 つまり上限金額は48,000円としたのです。まずは手始めに40,000円で入札してみました。これで落札までの制限時間が15分に延長されました。

その後は、1分おきにページを読み込みして最新入札金額の確認です。15分・・・10分・・・5分・・・3分・・・2分・・・1分・・・ん?誰も入札して来ないなあ。このまま26,500円で落札になる?そんなバカな!と思っていたら、1分前になり見事に追いかけ入札が始まりました。徐々に上がり始め、ついに40,501円なんてな金額であっさり私は追い越されました。よしよし!やっぱり追いかけて来るんだね!と言うことはやはり5万円越えになりそうですね。



では、もう一度入札を楽しんでみましょうか!予定通り私の上限である48,000円を入札!私はこれ以上1円たりとも増やすつもりは無いので、これが越されたらその時点で手を退きます。と固く自分に誓って静観しました。

やはり敵はすぐに追いかけてきました。徐々にジリジリと金額が上がってきます。締め切り5分前になり、敵は45,501円まで追いかけてきました!おおお〜〜〜私の限界までわずかに2,499円に迫って来たのです!ということは、敵がもう1回入札すればたぶんそれで私はオシマイですね。

ふむふむ・・・私も良く戦った!追い越されてもそれはそれで満足である!もう充分に戦いを楽しんだではないか!なんてウソブキながら締め切り3分前になりました。まだ動きは無し。2分・・・1分・・・カウントダウンが続き、そしてついにオークション終了!そして直後、私宛に届いたヤフーオークションからのメールは「おめでとうございます。あなたが落札しました」税込みで47,776円が最終価格です。ギリギリ予算内!

今までのオークションと違って、なんだが微妙な感覚でした。本当に欲しかったの?と聴かれれば、ううむ・・・欲しかったような・・・別に手に入れなくても良かったような・・・と答える私でしょう。しかし、落札した以上はなんとか楽しめる方向に持って行かなければなりません!

このような正体不明のギターの場合「ボディーもネックも結構良い作り。でもフレッティングに難あり」が良くあるケースです。私は何度も経験してます(自虐)そんな場合はプロショップできちんとフレットの擦り合わせをしてもらい、ついでにセッティングも調整すると、かなり使えるギターに変身します。それでもダメなギターはとっとと捨ててください!

安いギターはピックアップがダメダメの場合も多いのですが、私は手元にいくつかのハムピックアップを持っていますので、最悪の場合はそれに自分で載せ換えれば良いだけです。このギターの配線はLPと同じでしょうから、全く問題無しですね。このようなギターの場合は、インテリアとして眺めて遊ぶという選択肢も有りますので、まあ深く考えるのはヤメにしときましょうかね!

そして、8月9日。落札したギターが届きました。梱包を解いてみると、段ボール内の新聞紙に埋まってエアパッキンで保護されたギター本体が出てきました。おっと!ケース無しかい!私は怖くてこんな梱包では出荷できませんが・・・。で、エアパッキンを取り去ったところ、現れたギターを見て驚きました!私が落札したギターとは個体が違うのです。なんで?さらに、弦がチューニングされた状態でした。このギターはボリュートが無いので、強い衝撃が加わったらネック折れの可能性がありますよね。無事に届いて良かったですが・・・。

私が落札したのは、画像でご覧になるとお分かりの通り左の画像にあるTOPがグリーンアバロンの個体です。ですが・・・目の前に現れたのはブラウンがメインの個体でした。以下の画像でその差をご確認ください。使っているアバロン材が左右で違っているのが歴然ですね。あまりにもカラーリングが違います。これは出品業者のモラルとしてどうなんでしょうか?では次のチェックに移りましょう。メーカー名はどこにも無し。

 
オークション画像            届いたギターの画像

ネックがかなり順反りでした。とてもそのまま使える状態ではないので、トラスロッドを締めストレートに戻しました。ブリッジもやや下げて、私の好みにセットし直しました。フレットは滑らかで正確にフラットなセットがされています。これで弾いてみたところ、かなり使い易くて演奏上の問題は無いですね。OK! ちなみに、トラスロッドカバーは付いていませんでした。自作することにしましょう。

Fender The Twin で出音を確かめました。ピックアップは素直で使いやすい感じです。フロントピックアップの柔らかいジャズっぽいサウンドが好きですね。ほぼレスポールという感じ。24フレットですので、使い様によっては便利かと。総合的に考えると弾きやすくてしっかり作られたギターだと思いますが、ひとつだけ問題点はカーラーリングが不満ですね。

そんなわけで、出品業者に「このカラーの違いはどう対処してくれるのですか?私はこの個体を落札した覚えはないし、このTOPだったら入札しなかったのですが」とメールで問い合わせておきました。もちろん、ネック順反りとテンションかけっぱなしで届けられた件も書いておきました。さ〜〜〜て、どんな返事が来るでしょうかね?この後の対応は、追って報告いたします!


本日の結論
やっちまった感が無いとは言えない本日ですが・・・!

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