夢中的喪失感


2011年03月22日 夢を見て感じたこと!


流された貨物コンテナ



「バイバイ!」

夢を観ました。こんなにハッキリした夢をみたのは久しぶりです。

私がいた空間は会社の中でした。特定の会社ではなくイメージとしての会社的空間。周りでは、社員たちが引越しの準備をしていました。なぜ引越しの準備をしているのか?私は知りません。すぐそばにいた人物に聞いてみると「社内のセクションが配置換えになって、この〇〇部はフロアの反対側にある◇◇エリアに移動するんです」と答えてくれました。

私の机の上には、その社内異動に関するアンケート用紙が置いてありました。空いたスペースを何に活用するかのアンケートでした。私はそこに「バイク置き場」と書いていました。明らかに私の書体でした。

ふと顔をあげると、懐かしい女性がそこに立っていました。かつて会社の同僚で、バンド仲間だった青柳さんです。キーボードとボーカル担当していました。会社の同僚と結婚して退社していました。久しぶりにあった彼女は、長身でスレンダーなまま。白いTシャツに白いジーンズ姿。ショートカットで若々しく、いつもの柔らかい視線と懐かしい声で呼びかけてくれました。

「お久しぶり!元気してた?」

「うん!元気だよ!先月ね、初孫が生まれたんだよ!」

「そうか〜!よかったね〜!」

「話したいことが沢山あるから、たまには顔を会わせてお茶くらい飲みたいもんだね!」

「そうね〜!あっ・・・もういかなくちゃ!じゃまたねバイバイ!」

「バイバイ!」

お互いに手を振って、数人と連れ立って歩き去る彼女を見送ったのでした。

懐かしい彼女の顔を久々に見たことで何となく温かい気持ちが湧いてきました。と・・・そこで目が覚めました。深夜2時半。ベッドの中で目を閉じたままで覚醒していました。そして気づいたのです。青柳さんが3年ほど前に亡くなっていたことに・・・。夢の中の彼女は、美しく若々しく元気でした・・・。そして・・・失望感が私を襲いました。

少し息苦しくなって起き上がった私は、しばらく眠れそうにないので、この文章を書き始めました。

会いたくても会えない人。物理的な距離間で逢えないのではなく、二度と会えない人。しかし、しっかりと記憶に刻まれた人。そうです・・・今回の大津波で失われていった多くの人々には、それぞれに想いを寄せる家族や友人恋人がいて、残された人々もまたそれぞれに失われた人々に対しての想いが今溢れているはずです。ある程度の時が流れ、この混乱が少し落ち着きを見せ始めた頃に、多くの方がより強い喪失感や失望感にまとわりつかれるでしょう。

私が先ほど夢から目覚めたときに感じた失望感は、ウツの時に感じていた悲しみに近い感じがしました。日本は国家として被災者たちの精神的なサポート体制をしっかり組んで対応していただきたいと願う今夜です。集団ウツを回避するために、一刻の対応ではなく、長期に渡るメンタルケアが必要だと感じますね。

ここまで書いてきて、ようやく失望感も消えて気持ちが落ち着いてきました。再度寝ます。でも、もうすぐ朝ですね。


本日の結論
夢のなかで失った人に会えることは幸せなことでしょうか?

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