黄身的落下高

2010年06月14日 卵についてのあれこれ!


目玉焼の新事実が!


「卵の消費が奨励されていました」

先週のNHK「ためしてガッテン!」での目玉焼きに関する情報に思わず私も「ガッテン!」となってしまったので、ご覧になっていなかった方の為に是非情報をお知らせしたいと!さらに卵にまつわる私の古い記憶も思いましたので、書き留めておきましょう。

まず「目玉焼き」について、私自身は作り方にそれほどテクニックが必要だとは思っていませんでした。通常は、油を広げた温めたフライパンに卵を落とし、塩コショウを少しふりかけて水を加え蒸し焼きにするのが私の作り方です。他の方もそんなに違いはないと思っていました。たったこれだけのことの中に、明らかに美味しくなるテクニックがあるというのですよ。

そもそも「目玉焼き」には好みが「黄身固め派」と「黄身ドロリ派」に分かれます。私はドロリ派です。その両派が満足するおいしさ向上テクニックがあるとしたら・・・。是非知りたいものです!そこで最後まで番組をしっかりと見てしまいました。

驚きました!そのテクニックとは、熱の加え方ではなく卵の割り方にありました!卵をコンコンとテーブルに打ち付けてカラにヒビを入れた後に、フライパンに中身を落としますが、実はこの際に落下させる高さに秘密がありました。通常の自分の動きで考えると、その高さは約10cm程度です。下の図で説明するとEGG-Aの位置で卵を割り落とします。

それをEGG-Bの位置まで下げて、フライパンに中身を落とすのではなく、そっと置くように割り入れるのです。たったこれだけです!これを守るだけで、なめらかで驚くほどクリーミーな黄身を味わうことが出来るのです。では、これによって何の違いがでるのでしょうか?


殻から出た後の黄身にとって、わずか10cmの落下でもすさまじい衝撃となります。黄身の中には卵黄球という小さな丸い粒がぎっちり詰まっています。卵の黄身は180万個もの卵黄球の集まり出できているのです。卵黄球は衝撃に非常に弱いため、10cmの高さから落としただけで、ほとんどつぶれてなくなってしまいます。実はこれが食感に深くかかわってるのです。

卵黄球が保たれたまま加熱されて固まると、ミクロの粒が残っているので、噛んだときにほろほろとくずれ、口の中に広がって食感はクリーミーで極上!でも、卵黄球が割れてしまったものを加熱すると、全体がひとつにくっついてしまってゴムの塊ような食感になってしまうのです!卵を割り入れる高ささえ間違えなければ、その後はどんな調理法でも、クリーミーな食感が得られます。「黄身固め派」と「黄身ドロリ派」どちらでも満足出来る仕上がりになります。

もうひとつさらにその上を行くテクニックがあるのですが、それは面倒なので、この「落下させる高さを無くす」ということだけ守っていけば、これから先作る目玉焼きは美味しさをキープ出来ますね。是非お試しを!

そこで卵に関して古い記憶を思い出しました。

私が中学生の頃だったでしょうがね。当時、当家は共稼ぎをしていました。母は、いろんなアルバイトをしていたのですが、1965年〜1967年ころ「養鶏場」の仕事をしていました。養鶏場では毎日卵の出荷をしますが、その中には規格外のサイズの卵や、産み落とされた際にカラに少しヒビが入ったものも出ます。それらは、出荷出来ないので養鶏場で働いている方に格安で販売されていました。

45年ほど昔の話ですが、当時母は、一箱100個入りの規格外卵を100円で買っていました。つまり1個1円でしたね。しかし、それらはほとんどが少しヒビ入りでした。賞味期限は短いので、なるべく早く消費する必要がありました。てなことで、当時我が家では、ちょっと小腹が減ると頻繁に「ゆで卵」を食べていました。

さらに学校から帰宅するとおやつは、自分で作る卵をタップリ使ったホットケーキや玉子焼きでした。当時他の家庭では子供はなかなか卵を自由に使えませんでしたが、当家では卵の消費が奨励されていましたよ。なにせ、一番安い食材が卵だったんですからね。

でも・・・そのおかげで父は高コレステロールの治療をすることになり・・・。あああ・・・。


本日の結論
長年なんとなくやっていたことが間違っていたなんて!

「独断倉庫」に関しての御意見は「啓示倉庫」へ書き込んで下さいな。



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