五郎的六本木


2010年05月01日 試奏とライブと!


「その山車を押す人」

先日完成したばかりの小型ベースアンプ2種を、そろそろプロの方に吟味して欲しいなと思い始めた4月30日の朝、プロベーシストの関雅夫さんから「今日の午後遊びに行ってよろしいですか?」とメールが届きました。まさに「渡りに船」状態であります。ギターの音であれば、ある程度自分の耳でクオリティーを確認できますが、ベースは「どんな音が美味しいのか?」がさっぱりわかりませんでしたので、関さんがお出でになるというお申出ではラッキーです!

関さんも、tanabe.tv 読んで「小型のベースアンプ・・・気になる・・・」といった状態だったそうです。てなことで、4月30日14時前に関さんは来られました。まずは「GAKUYA for BASS」のチェックから。18v駆動の1w出力です。関さんはこのデザインに「カワイイ!」と魅力を感じていただいたようでした。



試奏の結果は、やはり出力が小さいのでベースアンプとして真っ当なものではありませんでしたが、ツアー先のホテルの部屋や楽屋でベースの練習をするのに使えそうだとのご意見でした。まさにその通りの開発意図でしたので私は満足です。

次にチェックしてもらったのは、5.9wのベースアンプヘッドです。スイッチの切替でベースにもギターにも使えます。スピーカーキャビはBOSE101の改良版であるBOSE111を使いました。



「BOSEのサウンドですね!ベースとギター両方に使えるのは便利ですよ。ベースはちゃんと低音が出ています。ギター用のセッティングでも、ベースで使うとクリーンなベースサウンドとして使えますね」



「コレいいなあ!アコースティックライブであれば、大きめのキャビに繋げば、このベースアンプヘッドでもステージで使えますよ」と言うことなので、さらに、TONE TUBBY のスピーカーキャビにも繋いで音出ししてみました。かなり大きなサウンドが響きわたります。小さなライブであれば充分使えそうです。

とほぼ合格の評価が出まして、無事にプロトタイプ製作は完了いたしました。5.9wのベースアンプヘッドは関さんがかなりお気に入りになったようでした。さらに関さんもBOSE101お持ちだというので、お帰りの際にお土産としてお持ち帰りいただきました。繋いで使っていただければ、気軽に持ち歩けるベースアンプになりますね。

これから先は、次のステップに移りましょう。もう少し出力を上げた小型ベースアンプを作ってみましょう。大きなベースアンプを作る気はまったくありません。世の中に販売されていないものを作ることの方が楽しいですからね。次回作は10wです。すでに基板は組み上げました。ところが、使っているパーツの問題で16vまでの電源にしか対応していなかったので、一部のパーツを取り寄せ直して18vまで使えるようにしましょう。ゴールデンウイークはその作業で楽しみたいと思っています。

さて、そんな4月30日はもうひとつイベントが有りました。

六本木のスイートベイジルで4月29日から始まった「野口五郎 スーパーライブ」への参加です。野口五郎さんがデビューして40周年記念のライブです。ギターのkazuさんがサポートとして参加されているので、私は夫婦でご招待を受けたのです。16時半に家を出て会場へと向かいました。気候も良くて爽やかな日に夕方から出かけるのは、なかなか楽しいですね。

スイートベイジルに到着したのは17時半過ぎ。招待者席に案内されてさっそく夕食を注文しました。ふたりとも選んだのは「GOROスペシャルプレート」です。料理を運んでくれたウエイトレスの方にお願いして記念写真を一枚!久々に撮影した夫婦の画像です。



実は、私たち夫婦も東京に出てきて40年目なんです。そして40年前、私は「新宿音楽祭」のバイトをしました。新宿の大通りを山車に乗った歌手の方々がパレードしたのですが、その日の野口五郎さんが乗った山車を押していたのは私です。巡りめぐって、そんな私が彼のライブにいると言うのも不思議な気がしました。

19時になりライブが始まりましたが、その演出に驚きました。いきなり始まったのは演歌です。野口五郎さんのデビュー曲は「博多みれん」と言う演歌でした。ヒットはしませんでしたが・・・。2曲目は「青いリンゴ」これは大ヒットして野口五郎さんは一気にアイドルの仲間入りしましたね。で、MCが始まり、今回のライブの意図が明らかになりました。なんと!デビューしてから40年間で発売された彼のシングルをすべて歌うというのです。その曲数は62曲!

通常のライブであれば、2時間程度と相場は決まっていますが、62曲をどうやって歌い切るのだ?と思っていたのですが、これが参りました!すべての曲を1コーラスだけ歌い続けたのです。歌う量としては20曲分程度でしょうが、ギターのkazuさんは62曲覚えなくてはなりません。すさまじい展開になりました。休み時間はなくひたすら歌い続ける野口五郎さんでした。時折客いじりのMCはあるものの用意された水にさえ手をつけず、ほぼ3時間で62曲を歌いきったのです。

五郎さんは曲に合わせて、時々ギターを弾いていました。PRS CUSTOM と YAIRIのアコギを弾きわけて実に楽しそうです。ギターを弾きながら1曲だけフルコーラスを歌ったのはサンタナの「恋はメラメラ」でした。ギター好きであるのがビンビン伝わってきました。ワイヤレスをつけて会場のフロアをギター弾きつつ一周していました。フロアの客層は90%がおばさん達でしたがね。



ライブが終わってkazuさんとお話しましたが、私が今まで持っていた野口五郎さんのイメージとはかなり違っていました。かなりパワフルで歌が上手い!声量もタップリあるし、音域も広い!かなり素晴らしいミュージシャンであると感じます。なおかつギター好きが全身で感じられます。いまさらながらお気に入りの歌手になってしまいました。

そんな野口五郎さんですが、デビューした当時私と同じ年齢なのに「山車の上にいる人」と「その山車を押す人」の関係であったはずですが・・・。現時点ではいつの間にか野口五郎さんは私より3つ年下になっています。デビューした当時15歳だったのを18歳とサバを読んでいたとか。な〜んだ!年下ぢゃん!


本日の結論
最後は感動でウルウルしました。五郎さんもウルウルして声を一瞬詰まらせていました・・・。

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