回顧的全共闘


2009年12月12日 あの年代の方に!

 



「30年後、彼らになにをもたらすのか?」

私の好きな作家に「楡 周平」がいます。彼はかつて米国系企業に勤務していたときに発表した「Cの福音」がヒットして一躍ベストセラー作家になりました。ちなみに米国系企業とはK◯dacですね。さらに「Cの福音」のCとはコカインの事です。このシリーズは私ものめり込み、かつてシリーズ全6巻を読破しました。悪人の主人公「朝倉恭介」が企てる悪の構図的サスペンスです。上手くいくとBOOK OFFで全巻揃う場合がありますので、興味がある方は探してみて下さい。

ただ「Cの福音」が書かれたのは平成8年ですのでまだインターネットが普及していなくて、電子メール時代の巧妙な手口が出てきます。今の若い人にはちょっとズレを感じるかもしれませんね。私はこれに勢いづいて「楡 周平」の本はかなり読みました。私の中ではヒット率80%の作家ですね。

さて、数日前にテレビを横目でチラチラ見ていたとき、テレビ朝日で来年1月15日から新しく始まるドラマ「宿命」のコマーシャルをやっていました。そのタイトルの中に「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・東京」という文字列が見えました。 おお〜〜〜これは!!!2008年に出版された「楡 周平」の小説「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・東京」ではありませんか!私はこの本を3か月ほど前に読み終えていました。さて、あの小説がどのように料理されるのかが楽しみなのですが・・・。

富と権力が男を狂わす。


時と記憶が女を壊す。

この小説は、1968年からスタートします。学生運動真っ最中のあの時代です。私はまだ高校生でした。東大安田講堂の攻防戦がテレビのニュースで流され「愚かだ・・・」とその時、私は感じていました。1971年に私は東京へ出ましたが、その時点でもまだ全共闘崩れが暴れまわっていて、お茶の水駅前では意味の分からない空虚なアジ演説が繰り広げられていました。デモや投石騒ぎが頻発し、報道志望の友人がデモを撮影に行き機動隊にボコボコにされた事もありました。やがてその時代の狂気は「浅間山荘事件」に到達し、彼らの持つ思想の現実と破綻が暴露されやがて消えていきました。



そんな時代を通過してきた私にはこの小説がリアルに感じられました。あの安田講堂の中で何が行われていたのか。そして彼れらはその後、どんな時代を過ごしてきたのか。あの闘争はどれほどの意味があったのか?この小説をより楽しむためには同時代に生きたという経験値が必要だと考えます。年齢で言えば、57歳〜64歳の範囲でしょうか。いわゆる全共闘世代ですね。

このTVドラマ化では当時のニュース映像が多数出てくるのでしょう。今はCGが発達したので当時の再現も楽でしょうがね。私はミステリー小説やサスペンス小説を読み終えると母に送るのですが「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・東京」はちょっと母の好みと趣が違いました。先程も書いたように、年齢的にあの頃を学生として東京で時代の空気を呼吸した方に読んでもらいたい本です。

東大安田講堂の攻防戦は30年後、彼らになにをもたらすのか?
そこで、結果を確認したい方に、私からのクリスマスプレゼントです!

「楡 周平」の小説「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・東京」上下巻セットを1名様にプレゼントいたします。
啓示倉庫へ一番早く「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・東京」希望と書き込んだ方が当選者です。
ご遠慮なくご応募下さいませ。ご応募締め切りは12月14日12:00です。

 


ご報告
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・東京」上下巻セットは、群馬県片品村在住の笠松様にお贈りいたしました。
笠松様は、あの東大安田講堂陥落の2日前に安田講堂に足を踏み入れて写真を撮影されたそうです。

本日の結論
チューブアンプの構想がいよいよ固まってきました。そろそろ材料集めに入ります!

「独断倉庫」に関しての御意見は「啓示倉庫」へ書き込んで下さいな。



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