搭載的禅駆動


2009年11月30日 搭載型を検証するのです。



「な〜〜〜んにも変化は見られません」

昨日ご紹介したビルトインタイプのチューニングメーター「N-TUNE」の件を書いているうちに・・・ふと「禅駆動」も直接ギターにビルトイン出来るのではないか?と考えました。もともとモッキンバードのようにブースター内蔵のギターは世の中に多く存在しているので全く問題ないはずですね。それでは検証してみましょう!

そこでまず、ターゲットにするギターを選びましょうかね。私の手持ちギターの中から選出したのは「Kraken Custom」です。韓国のカスタムショップが製作したものですね。ちょっと派手ですが、なかなかしっかりした作りで私は気に入っております。先日来訪者があった時にピックアップ切り替え用トグルスイッチの調子がおかしかったので、それをメンテしつつ、同時に新しいこともやってみようとの企みです。


 Kraken Custom

まず裏蓋を外して配線をチェックしてみましょう。トグルスイッチは2つありますが、よく見るとハム/シングルトグルスイッチの配線がかなり細くて危なっかしい感じですが・・・どうもそのひとつが断線しかかっているようです。指先で触れたところ・・・あららら〜〜〜すぐに外れてしまいました!はい!それでは外れた部分をハンダ付けしましょう。すぐに終了です。アンプに繋いだところ、今度は問題なく切り替えできます。ピックアップ切り替えスイッチのトラブルではありませんでしたね。この作業はこれで完了。

ついでですから、本格作業に入る前に指板の清掃と曇ったフレットをピカピカに磨きましょうか。弦を外してと・・・。ピックアップやブリッジも奇麗にしましょう!金属部分はメッキ用磨き剤を少量布に付けて柔らかく磨きます。はい!ピカピカになりました。指板は専用のクリーニング剤で丹念に汚れを拭き取ります。1年も弾きっぱなしで放置しているとかなり汚れているものですね。

弦はいつものエリクサーです。張り替えてみると、指板とフレットがクリーニングされたので見た目がかなり気持ちよいですね。それでは念のためにハーモニクスの調整を確認しましょう。あら?なんで?なんで?結構狂っていますね。今までどうしていたんでしょうか・・・。調整は施していたはずなのですが・・・。なんてな事を考えていても意味が無いので、再度調整開始です!丹念に何度も確認しつつ微妙な誤差を修正し続けて15分ほどで完了です。コードを弾いてみると・・・おおお〜〜〜響きがキレイになったように感じます。良かったよかった!

これでようやくこのギターの原点に戻れました。ではご新規作業に入りましょう。

まずは禅駆動の基板製作です。シンプルにダンブルモードだけで作り上げます。これは手慣れた作業ですからチャッチャと進みました。ところでコントロールはどうしましょう?4つのコントロールが必要となります。それを全部外部からコントロールできるようにするのは大変な作業となります。そこで今回はトリマで内部にセットして半固定状態にします。ここで気に入ったセッティングを決めてしまおうという魂胆です。

スイッチはハム/シングル切り替えスイッチを外してその穴に取り付けます。ハム/シングル切り替えスイッチそのものは内部に留保しておいて、ハム/シングルのどちらかに固定して使いましょう。切り替えたい時は裏蓋を開ければ済むだけですからね。こうすることでギターそのものにはまったく木部加工をしなくて済みますので、いつでも元の状態に戻せます。試作としてはこれで十分でしょう。いずれ4つのコントロールが必要となればまた別案を考えるとしましょう。

 

内部のコントロール部分を作ろうとしたところ、手持ちのトリマにボリュームコントロール用のB100KΩが無いと判明。そこで対策として、試作はボリューム固定で行くことにしました。2個の抵抗を組み合わせてボリュームを60%にした状態に固定して・・・。配置完了!次に禅駆動基板とコントロール部分の基板をケーブルで繋ぎます。不格好な仕上がりですが、プロトタイプですからご勘弁を!(誰に謝ってんの?)

いよいよ内部にセットします。アウト用ジャックの信号ケーブルを外して新しい切り替え用スイッチに繋ぎます。ご新規のアウト用ケーブルをアウトジャックからスイッチに繋ぎます。まずこれで出音チェック。問題ありません。次に禅駆動基板から出ている信号ケーブルのIN用をオリジナルのトーンポットのOUTに繋ぎます。禅駆動基板のOUT用ケーブルを切り替えスイッチに繋ぎます。最後に基板のアースをアウトシャックのアースに繋ぎます。これですべての信号系基板配線は完了です。

残るは電源の処理です。006Pのスナップから出ているケーブルのプラスを切り替えスイッチに繋ぎます。スイッチから基板へケーブルを繋ぎます。スナップから出ているアースケーブルをジャックのアースにハンダ付けして配線はすべて完了です。ではスイッチをギターのトップへ取り付けましょう!はい!完了です!果たしてこれで大丈夫でしょうか?

チェック用アンプは「GAKUYA 1号」です。音が出るかどうかだけのチェックですからね。ドキドキしつつスイッチオン!おおお〜〜〜まさに「禅駆動サウンドぢゃ〜〜〜!!!」無事に1回で配線は完了しました!再度トリマの調整を行って、程よい感じのサウンドが出る様にセットし直しました。もちろんノーマル状態とエフェクト状態の音量の差も少なくなる様にセットしました。堂々のプロトタイプ完成です!よかったよかった!



ところが・・・ひとつ気になる点が見つかりました。それはスイッチングノイズです。ノーマルから切り替える時に電気的なスイッチングノイズが発生したのです。これはいけません!なんとかしなければ!対策開始です!30分ほどドタバタした後に、切り替えスイッチ配線のやり方を根本的に変えることにしました。その作業の最中にB100KΩトリマをパーツ入れの中に発見!形状は違いますが機能は同じなので、取り替えることにしました。どうせやるならと電源回路にコンデンサも加えて電磁ノイズの軽減も行いました。無事完了!サウンドチェックです!

今度はスイッチングノイズが発生しません!問題無しです!完成かなと思ったところが・・・ピックアップ切り替えスイッチをいじってみるとフロントが死んでいます。なんで?さっきは大丈夫だったのに!チェックすると・・・おおお!!!またしてもワイヤが切れていました。なんてこったい!ワイヤが細すぎるんですね!すぐにハンダ付けして元に戻しました。最後に電池を絶縁体で包み、ハム/シングル切り替えスイッチもショートしないように絶縁しました。さらに基板上面も裏蓋に貼られた銅箔と接触しないように絶縁シートでカバーして裏蓋を閉じました。


外から見る限り、作業前とな〜〜〜んにも変化は見られません。でも「禅駆動」搭載機です。さてこの内蔵型を進化させ煮詰めて、ご新規ギターを製作する際にもっとスマートな形で組み込んでみましょう!ちなみに今回取り付けたスイッチは3点スイッチだったので、センターがOFFとなっています。このOFF状態の使い道があるのか?という疑問は残りますが・・・。




本日の結論
明日は何をやろうかな〜〜〜っと!

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