完了的無茶振
2009年03月11日 むちゃ振りの結果!


これをどうせいっちゅうねん!

「何とかなるもんですな〜〜〜!!!」

ずいぶん前に頼まれて「 禅駆動TWIN シュプリーム」を造りましが、連絡が取れなくてなかなか依頼者に引き渡しが出来ないまま数ヶ月も過ぎてしまいました。ようやくここにきてスケジュールが取れそうだというのでなんどか当家に引き取りにくるとの連絡があったのですが、仕事の都合でドタキャンを何度か繰り返して・・・。昨日の夕方になり「これから伺ってもいいっすか?6時には出れそうなんですが!」はいはい来て下さい!と待ち構えておりました。ちなみに依頼者はASAHIさんです。

実はその電話を受けた時に、当家にはもう一人のお客さんが来られていたのです。当家の近くに住んでいらっしゃる齋藤さまです。私の所有しているギターを譲って欲しいと先日頼まれて、ようやく引き取りにこられたのでありました。そのギターはKRAKENの笑える程派手なヤツです。


当家に来られれば当然のごとく、エフェクターを試奏したりマニアックな噺で盛り上がるのですが、今回は「オペアンプの違いによるペダルサウンドの変化」でした。

禅駆動は1980年代のオペアンプを使用していますが、同じ型番の現行品と取り替えたらどのようなサウンドになるのか?私は当然なんどもやって代替えオペアンプを探していたので、結果は知っていたのですが・・・齋藤さんは未経験だというのでオペアンプの乗せ変え試奏をやってもらいました。

その結果、齋藤さんは「こんなに違うのですか〜〜〜!!!」と驚きの表情。そうなんです。全然別物なんです!あの1980年代のオペアンプじゃないと禅駆動が成立しない理由が分かったでしょ?齋藤さん!なんてなマニアの遊びが夕方まで続きましたが、満足のうちに齋藤さんはご帰宅されました。

そこへ入れ替わりにこられたのがASAHIさん。これまたギターとエフェクターボードを抱えての登場です。禅駆動を引き取りにこられたはずなのに、最初に切り出されたのは「WahのTrue Bypass化」の作業依頼でした。WahをONにしていない時に音痩せがするというのです。まことにムチャブリであります!ですが・・・内心は是非やってみたいとの私の願望もありましたので、これまた安請け合いしてしまいました。

10日程前に電話で頼まれていた作業だったので、その間に資料を見つけて必要なパーツを取り寄せていた私は直ぐに作業開始です。基板を本体から外して、さらに基板からバッファ関係のパーツを取り外しました。さらに2つの抵抗の定数を変更し、必要な引き出し線を取り付けて、スイッチを交換し・・・。1時間後には何とかでき上がりました。

ところが・・・回路的にはまったく問題なく出来上がったのですが、フットスイッチのオンオフが出来ないのです・・・。踏みつけても切り替わらない・・・なんで?なんとスイッチのストロークが足りない・・・そんなバカな〜!そんなこんなでワウとしてのTrue Bypass回路は成立しているけど、スイッチが使えないという変な状態で煮詰まってしまいました。ううむ・・・スイッチを別のタイプに取り替えてみるか・・・。本日は出来上がらないと判断して、ASAHIさんにはお引き取り願って、私はさっそくスイッチをWEBでオーダーしたのでした。

で・・・30分後「あら?そういえば・・・」と思いついた事があっフットスイッチを少しいじってセットし直したところ、あっさりとスイッチが真っ当な作動を始めたのです!あららら〜〜〜!!!できたぢゃん!とあっけない完成の瞬間でした。そうなると次の事をやりたくなります。

そういえば先ほどASAHIさんは「ワウのスイッチが入っているかどうか分かんないんですよね」とつぶやいていたのを思い出したのです。そうか!このワウにはインジケーターが付いていないのですね!そこでLEDを付けたら使い易いだろうと考えました。先ほど取り付けたスイッチは3PDTです。9個の端子のうち6個だけ使っていました。つまり端子がもう1列残っています。そこにLEDをセットすれば完成するはずですね。

再びワウをバラして、基板上の+9Vとグランドを探しました。そこから引き出し線を伸ばしてフットスイッチに繋ぎました。次にワウのケースに5mmの穴をあけて 赤いLEDをセット。もちろんいつものごとく、LEDには4.5KΩの抵抗を付けて保護します。これで完成です!電源を入れて確認すると、電池では稼働するのに、外部電源ではLEDが点灯しませんでした。引き出し線をセットする場所を間違えたようです。再度基板上のポイントを探し直して修正。今度は大成功です!

かくして。ムチャブリだと思われていた「WahのTrue Bypass化」+「自主的LED追加」は無事に完了できたのです。やれば出来るもんですねえ〜〜〜!!!出来上がった現物は以下の通りです。


スイッチONで光るのです!

で、さらにもう1つASAHIさんが取り出したのは・・・「MXR GT-OD のノイズがひどくて使えないんですよ〜!なんとかノイズが出ないように出来ませんかね?」とこれまたムチャブリです。ええい!やっちまえ〜〜〜!!!と・・・まずは現象のチェックから。たしかにブ〜〜〜というノイズがはっきり聞こえます。ノイズが大きすぎてこれでは使えませんなあ〜!

ノイズを良く聞いてみると電源系の問題のようです。そこで、コンデンサを使って電源ノイズの軽減です。試行錯誤の結果、なんとかノイズは半分程度に軽減できました。そしてさらにチェックしていると、どうもアースがきちんと処理されていないような感じがしてきました。フットスイッチを手で触れるとノイズが減ります。ううむ・・・アース不良だな・・・。

基板のグランドからワイヤを引っぱり、ケースへハンダ付けしてみました。ケースにハンダ付けした部分は外れやすいので、震動対策にホットボンドでその上からカーバーしてみました。結果は大成功です!実戦上問題ないレベルまで低減できました。やってみれば何とかなるもんですな〜〜〜!!!てな事で完成しましたので、ASAHIさん!とっとと引き取りにくるようにね〜〜〜!!!




本日の結論
今日もまた勉強になったな〜〜〜!!!経験値アップ!

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