六弦的職人芸
2009年02月08日 職人芸を堪能!


「ジェフベックのチケットを売って下さい」と訴える女性!

「Thank you !」

2月7日(土)の1日の行動をご報告。

前夜から徹夜をしてしまって、明け方6時過ぎに就寝致しました。で目が覚めたのが10時過ぎ。本日は東京フォーラムで開催されるジェフ・ベックのライブ当日です。プレゼントされたチケットを2枚握りしめて、出かけるのです。16時会場入り口で待ち合わせですが、実は午前中に歯医者の予約をしていたのでゆっくり寝ていられないのです。朝から天気がよくて気分も上々!熱いシャワーを浴びて出かけましょう!

歯医者はいつもおなじみの三浦歯科です。妻のジム仲間なので、ドクターとも仲良しです。治療が終わり、本日で無事に完了!とても調子よく、違和感がまったくありません。口の中はちょっとでも違和感があると気分悪いですよね。精神状態がアゲアゲムードになります。さっそく昼飯を食いましょう!

商店街を歩き始めたら、直ぐにアートギャラリーの出店を発見。2週間の限定出店だと書いてありました。待ち合わせまで時間があるので、ちょっと覗いてみましょう!一枚いちまいジックリと見て回りました。ポスターやリトグラフの展示がたくさんありましたね。1,000円から120万円までずらりと並んでいたのですが、妙に額縁が立派です。

30代後半と思える女性が、一人で店を仕切っていました。私は一周見て回った後、店の真ん中の一番目だつところに展示してあるクリムトのリトグラフの前に立ちました。シリアルは77/150です。高そうな立派な額に収まっています。定価48万円。セール中で半額の24万円になっていました。



欲しいけど、これでもまだ高すぎるしね・・・。するとその店番していた女性が声をかけてきました。

「ずいぶん丁寧にご覧になっていましたね!」

確かに、私が見ている間に他の客はちらりと覗いて素通りするばかり。「このご時世に絵を買っている場合ではないぞと!」そんな感じです。私は暇だったし、歯の治療が終って気分が良い上に、前夜「Six String Award 2008 大賞」を受賞していた事を知ったのでさらに気分よく、とどめはジェフ・ベックのライブにこれから向かうという高揚感もありました。

「この版画は一番目立つところにおいてあるよね!一番の売り?」

「はい!この中で私が一番好きで是非買っていただきたいとこの場所にレイアウトしました 。
 この店の運営はすべて私にまかされているんですよ!」

「ふ〜ん・・・ちなみにこれはいくらになるの?」

「真剣にご商談という事でしょうか?
 そうであれば、私にまかされている金額をギリギリまでお出しいたしますが・・・。
 聞かれただけで『安いね!』と帰られる方がほとんどですので・・・ 。
 ご商談であれば、かなりお安く出来ますよ! 」

「ほう! 面白い事言うね〜!」

実はこのとき「そろそろ玄関先の絵を代えたいなあと・・・」と思っていたので、安けりゃ買ってもいいかなと考えていたところだったのです。では、本気で交渉してみましょうか!でも現金はそんなに持っていませんでしたので聞いてみました。

「じゃあ、カードは使えるの?」

「大丈夫ですよ! 」

「それじゃ、値段を出してよ!」

「そうですねえ・・・この価格でどうでしょうか?」

と、彼女は電卓に出てた価格を示しました。ほほう!そこまで安くなるのですか〜!そのままでも充分安い価格ですが、ここで私はさらに追撃をしてみる事にしました。本気モード全開です!

「そう!かなり安いね〜!で、現金ならいくらになんの?」

「えっ?現金ですか・・・?」

「そう!現金!近所のコンビニのATMに行けばすぐおろせるでしょうから!」

このひと言で、彼女は「あっ!本気だ!」と感じたようです。しばし計算をし続けた結果・・・。

「ぴったり10万円でどうでしょ!」


「ほほう!頑張ったねえ〜!気に入った!買うよ!」

ところで、なんでそんなに安くできるのかと聞いたところ、この立派な額の製造と額装をしている会社の直売と言う事情と、リトグラフやポスターの版元と直接のルートがあるので、かなり安く出来るのだと言っていましたなあ。それに、直接販売している担当者に裁量がかなりまかされているので、本気で売りたいと思った相手にはディスカウントがその場で出来るという事でした。

まあ、話半分と聞いていた私ですが、実際に私が思ってもいなかった価格が提示されたので、思わず購入を決意したのでありました。かなり豪華に見えるので満足です。ちなみに額だけで定価は12万円だそうですがね。その場で手付金を1万円払って、店を出ました。

昼食後は一気に東京フォーラムへ。電車を日比谷で降りて後は徒歩数分ですが、その前にビックカメラに入って、見たかったデジカメのチェック。すると、3月に新作が出るとの情報を得たので、それ以上の追求はやめて移動です。ううむ・・・また物欲を刺激する情報を手に入れてしまったなあ〜!

東京フオーラム前には、何やらメッセージを紙に書いて胸の前に掲げた女性が数人立っていました。みんな寒いのにミニスカで薄着です。震えながら立っていました。そのメッセージは一様に「ジェフベックのチケット譲って下さい!」と書かれていました。すぐそばにはダフ屋がウロウロしていたのですが・・・。果たして、彼女達はチケットを手に入れる事が出来たのでしょうかね?

まだまだ待ち合わせまで時間があったので、会場入り口のショップをうろうろしていましたところ、とつぜんショップ内で「田辺さんですよね!」と声をかけられました。おおお〜〜〜!!!待ち合わせしていたチケット当選者「ノリ」さんはあなたでしたか〜〜〜!!!偶然にも同じ店に入っていたのでした。無事にチケットをお渡しして、しばらく立ち話を。禅駆動の話や「鬱病」の話で盛り上がり、やがて開場の時間となりました。

席についてその場でずっと話をし続けて、1時間後ようやく開演です。客の年齢層が高いですねえ〜!

ステージは驚く程にシンプルなセッティングです。必要機材のみとしか思えない舞台の上です。やがてジェフ・ベックとメンバーが登場。なんの前触れもなく、いきなり演奏開始です!そのまま次々に曲が変化して、5曲目によく知っている曲が・・・。涙がジンワリにじみます。

その後も演奏は淡々と続き、心地よいサウンドに「ストラトが欲しい・・・」と思い始めてしまいました。今更ストラトを買ってどうしようというのでしょうかね?自分でもあきれますが・・・。そのうちボ〜ッとしてきました。夢うつつのうちにサウンドに包まれているような気分です。

やがて最後の曲となり、終了!ここまで ジェフ・ベックはひと言も発していませんでした。ようやくマイクの前に立ちメンバー紹介です。メンバーの名前以外にジェフ・ベックが発した言葉は「Thank you!」たったこれだけです!演奏以外の余分な事はまったくやらず、ギター職人の神髄を見た気がしますなあ。もちろんその後はアンコールで3曲やって完全終了!満ち足りたひとときでした。

演奏時間は1時間半でした。余分な事をしない演出だったのでこれだけの時間で済んだのですね。そんな事を話しながら「ノリ」さんとドトールでお茶です。1時間程話し込んだ後に「飯でも食って帰りますか!」となり、すぐそばにあった「紅虎餃子房」へ突入。満席で10分待ち。

「紅虎餃子房」は初めての体験でしたが、かなり旨い店でした!次回は他の料理を試したいですねえ!そんな一日が終わり「ノリ」さんともお別れです。ノリさんも長年「鬱病」で苦しんでいる方なのですが、今日は鬱気分を吹き飛ばし、充分に楽しんでいただけたようでお誘いした私も嬉しかったですね。またお会いいたしましょう!

余談
翌日午前中、クリムトの リトグラフを引き取りに行き、さっそく玄関に飾りました。玄関先がちょっと豪華な感じになりましたよ。雑然としているので、もう少し整理しましょうかね。



本日の結論
ミートショップ伊藤さま!チケットありがとうございました!
御礼に「弾駆動」を1台お送り致しました!お試しくださいませ!

「独断倉庫」に関しての御意見は「啓示倉庫」へ書き込んで下さいな。



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