豪州的挑戦者
2008年07月24日 今度はオーストラリアに挑戦者あらわる!


TJ Eckleberg

「勢いで20個も注文したのだが」

先週末に、アメリカ在住のプロギタリストで禅駆動ユーザーのShaneが、YOU TUBEに禅駆動のデモ演奏動画を掲載してくれた。なんとまあ、冒頭にいきなり「トシヒコタナビィ〜」という音声が流れて来たのには驚いたが・・・。そして動画の最後には問い合わせ先として私のメールアドレスまで口走っているのだ。

Shaneの身近にいるギタリストたちが何人も「禅駆動が欲しい!」と言っているようである。しかし彼のメールによると、いずれのギタリストも収入に問題があるようですぐにはオーダー出来ないという。Shaneもレギュラーでライブをやっていたレストランが不況で、今月からライブが無くなってしまい定期的収入がなくなったとぼやいていた。アメリカの不況はやはり深刻化しているのだろうね。

そんな中、突然オーストラリアからメールが飛び込んで来た。TJ Eckleberg と名乗るボーカリスト兼プロギタリストからである。禅駆動の詳細と価格を知りたいと書いてあった。たぶんShaneのYOU TUBEを観たのだろうな。さっそく、WEBで彼の名前を詮索してみたところ、スキンヘッドのイカツイおじさんの画像が見つかった。ううむ・・・Shaneとは全く違う方向性のミュージシャンなので面白い!まともな人物のようなので、当方もきっちりに対応することにした。

そして何度かのメールのやり取りをしたのだが、こちらも英語が堪能ではないので、細かなニュアンスの説明が難しくなってしまった。先方も怪しげな日本人から商品を買うかどうか迷っているようだったし。そこでいろいろ説明するのが面倒になった私は先日Shaneにとった行動と同じことをやってみることにした。又しても挑戦状を叩き付けたのである!

「あなたは禅駆動を実際に弾いてサウンドを確認したいですか?
 あなたが望むなら、私はあなたのために1台の禅駆動を作り、送ります。
 禅駆動のサウンドが気に入ったら支払いをしてください。
 もし気に入らなければ、送り返してください。
 あなたは、ケースの色を選べます。ブラックかシルバーのどちらかを指定してください」

富山の薬売り的やり方であるが、結局これが一番相手にとって親切なやり方であると信じている私だ。そんなわけで、相手に何もリスクが無いのだから、TJ Eckleberg が賛成しないわけがない。すぐに受けて立つとのメールが届いた。再び私は豪州に対して牙を剥くのである!(力はいってんな〜!)かといって特別なことをすることも無い。いつものように回路を組んで、ケースを加工し仕上げるだけだ。

で、今回の製作から変更した点が一つだけある。それはハンダの種類だ。アメリカ在住でいつも私にパーツの供給をしていただいている綿貫様から「かなり安くゲット出来たので1個送ります。使って気に入れば大量購入しますよ」とサンプルが届いたのである。サンプルと言っても、1ポンドのリール丸ごとなので464グラムとかなり重い。商品名は、銀2%入りのKESTER44、おなじみのメーカーである。0.6mmなのでかなり細め。細いハンダが欲しいと思っていたので好都合だ。日本国内での価格を探ってみると1リールで5,000円だった。ちょっと高すぎないか?

さっそく使ってみると、かなり良い感じだ。融点が低めなので融け具合が滑らか。その細さのおかげで無駄に融けることも無く、使用量もセーブ出来た。これはあたりだね!てなことで、すぐに20個ほど手配をお願いしておいた。日本の価格よりかなり安いので、大助かりだ!しか〜し・・・勢いで20個も注文したのだが、その量はきっと私 が一生かかっても使い切れないハンダの量である。欲しい方がいればお分けすることにしようかね。

で、話を戻そう。
早くもTJ Eckleberg用の禅駆動が出来上がった。チェックしてみたが、ハンダの違いによるサウンドの変化は私には感じられない。しょせん私の耳はその程度のものである。

本日のお昼にはEMSでオーストラリアへ向けて発送を完了した。順調に行けば7月28日には配達されるだろう。という事は、来週中には勝負の結果が出る事になる!ふっふっふ・・・果たしてオーストラリアでは受け入れられるのか?実に楽しみな真夏の昼下がりである!


本日の結論
一部材料が品切れでなかなか作るのが難しくなってきたなあ〜!

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