「ノブレス」 5月22日、またしても禅駆動工房に訪問者があった。こられたのは昨年BUMBOXを手に入れた際に輸入の手続きをお手伝いいただいたIOKAさんだ。今回の訪問の目的は2つあった。先ず一つ目は以前から私が申し入れしていた「ボブ・バート キャビ」を貸してもらうことだった。しばらく使って検証したかったのだ。これに関して快諾していただいて、この日IOKAさんのお宅に借り受けに行ったのである。だが、スピーカーが2個入っているキャビなのでかなり重くて、当家まで一人で運ぶのはいささか辛い。そこでIOKAさんも当家までご同行願ったのだ。
そして目的二つ目は気になっていた「禅駆動の試奏」だった。まだあまりギターがうまく弾けないというIOKAさんだが、それでも禅駆動の実態を知りたいと来られたのである。当家にある試作品や過去に自分用に作った禅駆動をいくつか試してもらった。その結果、IOKAさんが出した結論とは・・・それはとんでもない依頼だったのである!
「あの・・・禅駆動の3トーン切り換え付きを作って欲しいのですが・・・
TOP面に何も穴を開けたくないんですが出来ますかね?」「は?意味が分からないんですが・・・」
「ええと、コントロールノブを取り付けたくないんです」
そこで私はますます混乱した。何をやりたいんだろ?とその真意を聞いたところ・・・
「一度決めたセッティングをいじりたくないんです。
コントロールを固定状態にして使いたいんです」「そうすると、TOP面にはスイッチとLEDにトリマポーテーションの穴ということ?」
「いや、トリマの穴もスイッチやLEDも出来れば無くしたいんですが・・・。」
「え〜〜〜!!!そりゃあちょっと無茶ですよ。スイッチがないと電池が消耗しっ放しだし、
LEDがないと、どのトーンが選ばれているのかが見た目で分からないし・・・」「ああ・・・そうですね・・・それだけは付けましょうか」
「そうなると、コントロールは表に出さないのだから、トリマポーテーションにして、
内部に設置しましょう。調整は面倒だけど裏蓋を開けてやることにしましょう。
それでいったん設定したら、全く触らないということでよろしいですね?」「そうです!それで作ってください!」
というような経緯で、仮称「禅駆動 ノブレス」の製作を依頼されたのであった!ベテランのペダルマニアには信じられないような仕様であるが、本人のたっての希望なので、製作を引き受けた私である。てなことで、さっそく製作に入り、トリマポーテーションは以下のように内部に設置してコントロールできるようにした。
このようなオーダーは、面白いと思えば引き受けるのだが・・・。今回はあまりにも無茶な注文だったので大笑いしながら作ったわけで、オーダーされたIOKAさんには是非末永く使いこなしていただきたいと切に願う次第であります!
「禅駆動 ノブレス」
本日の結論
もう二度とオーダーが無い「ノブレス仕様」だろうな〜!
「独断倉庫」に関しての御意見は「啓示倉庫」へ書き込んで下さいな。
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