工房的防音化
2008年03月05日 はたして実現するのか?
 

「ガックリうなだれるか?」

禅駆動のオーダー嵐も落ち着いて来て、穏やかな日々に戻って来ている。オーダーが途切れるとちょっと寂しい気もするようになったが・・・。ついでに、先日再発した「鬱」の症状もなんとか上向きに持ち直して今日のところは実に穏やかな精神状態となっている。これが本来の人としての精神状態なのだろうと爽やかな感覚の本日となった。私の部屋はすっかり「禅駆動工房」化している昨今である。

3週間ほど前久々に「GAKUYA 1号」のオーダーがあった。今まで作った事が無い仕様だ。電池駆動だと18vで外部電源だと9vで使えるようにするもの。なかなか手をつける気にならなかったのだが、先日のお昼頃に突然「よし!つくるぞ!」と気持ちが充実して来たので一気に作業に入った。

まずはティッシュケースの加工。つぎにスピーカー、LED、ネットの処理。これだけで夕方まで掛かってしまった。外側が出来上がれば、回路へ電子パーツの実装だ。このところ「禅駆動」でさんざんハンダ作業を繰り返して来たので習熟度が上がり、ユニバーサル基板でもスムーズに進んで美しいパーツレイアウトで仕上げる事が出来た。電源部も問題ない。

ところが・・・いざ仕上げのサウンドチェックをしてみると・・・LEDは点灯するのにサウンドが出ない・・・スイッチを入れるとブツッというノイズが出るので電気は通っているようだが・・・。あれこれ回路をチェックしてみたらミスは見つからない!もしやと思い、オペアンプを取り替えたら・・・あっさり音が出た!またオペアンプの不良かよ〜!思わず一人で笑ってしまったぞ。夕飯の後うたた寝を少しして22時過ぎには無事完成。これでようやく現時点でのオーダー分はすべて処理が済んだ。あああ〜〜〜!!!達成感!

さあ、そうなるとさらに今までと違う事をやりたくなる。いわゆるモチベーションが少し盛り上がって来た状態なのだろう。では次に何を始めるのか?まずは先週末から手をつけ始めた「燦駆動」の開発だが、これはすでにプロトタイプが出来上がって独自のアイディアも既に加えたので、これ以上の追求はあまりやりたくない。

さらにもう一つ「極秘プロジェクト」が進行している。これは出来上がるまで発表する予定は無い。極秘にするほどの秘密は無いのだが、ある事情により内密にしているのだ。時間がかかる作業をしているので、なんとか3月中にはその実態を発表できると思うのだがね。そうそう!「禅駆動nano 」もまだ最終的な仕上げが終わっていなかったなあ!早く仕上げなくては!などと、そのようにいくつかのプロジェクトを進行しつつ、さらにもう一つ以前から抱えていた大きな問題点をどうやって解決するかを考え続けていた。

当家はマンションの9階である。最上階だ。最南端の部屋なので、隣家は1軒しかない。実質共有壁で接している部分は台所とほとんど使ってない一部屋だけでわずかの面積でしかない。ところが、隣家との境目は半分以上が「吹き抜け」なのだ。壁は接していなくても、意外にもその空間に音が響いてしまい、私の部屋から漏れるギターの音が聞こえるようなのだ。すでにクレームをもらった経験もあるのだが・・・。

「禅駆動」を作っていると、出来上がったときにサウンドチェックは欠かせない。ノイズの検証も必要となる。その際にはある程度ボリュームを上げないと微妙なラインの確認が出来ない。しかも「禅駆動」が出来上がる時間帯はどうしても深夜が多くなる。そうなると隣家や家人に気兼ねして小さな音での確認作業となるのでいまひとつ音の細部や輪郭が聞こえてこない。

とくに、オーダーされた方が当家に直接引き取りにこられた場合は、納得いく音量でチェックしていただきたいと考えているが、昼間であっても、アンプのボリュ−ムを上げると周りの環境が静かだけに吹き抜けに響くのが気になってしょうがないので、ボリュームを絞らざるを得ないのだ。

深夜のチェックにはヘッドホンも利用しているのだが、これで確認出来る事は「動作している!」という事実だけである。スピーカーがキャビネットと空気を振動させて聞こえてくる細かな部分のサウンドニュアンスを確認出来ないので、ヘッドホンチェックはあまりやりたくない確認方法なのだ。周りに迷惑をかけずこの先まだまだある程度の音量を出し続けるために残された道は一つしかない。それは私の部屋の防音化である!

バンドの練習をしたり、ドラムをドカドカ叩くわけではないので、最上級の防音室の性能までは必要としていないと考えている。幸いにして私の部屋は、4面がどこも隣家とは接していないので防音化の施行はミディアム程度で済みそうなのだ。さらに当家は最上階なので上の部屋が無い。その対策も軽くて済みそうだ。ターゲットは隣家と階下の部屋なのである!

実はずいぶん前から防音工事の施行業者を探していたのだが、なかなか的確な会社が見つかっていなかった。思っていたよりかなり高めの見積もり金額なのだ。多くの会社のWEBを眺めているうちに出そろった標準的な金額を書けば「6畳で250万円」という基準が感じられる。これだと今の私にはいささか敷居が高いなあ。というのも私の部屋は約10畳なのだ。これで見積もりを出すと確実に350万円以上になる。とても出せる金額ではない。

私が今リフォームの原資にしようと考えているのは、忘れかけていたアノお金である!もう2年前になるのだが、2006年3月から鬱で休職した私はしばらくは静かに自宅で横になる生活を続けていた。ゴールデンウイークに宮崎の実家に戻り10日ほど散歩したり友達に会ったりして5月頭には少し活動が出来るようになった。そんな時、何気なく「ロト6」を購入してみた。それも同じ番号を2口。支払った金額は2,000円だった。そして1週間後、「ロト6」の発表を見て驚いた!3等に当選していたのだ!金額にして92万円。それが2口だから184万円となった。

ここで悲しいのは、当時は鬱の真っ盛りの私だったので「物欲」が全くなかったのだ。興奮する事も無く、喜びの感情もほとんどわき上がらず「当たった・・・」とその事実を確認しただけの悲惨な状況だったのだ。ということは、その当選金を受け取っても使うことはなく、ただ私の銀行口座の埋蔵金となっていっただけなのだ。それをようやく掘り出す時が来たようだ!

先週になりようやくたどり着いた防音工事の会社があった。「アドバンス防音で6畳が100万円以下で可能!」と表示してあったのだが、果たしてこれは本当か?そこで質問メールを送ってみた。すると本当だと言う。防音工事には防音レベルがいくつかあり、施工環境に合わせて的確なチョイスをすれば、かなり安く出来るというのだ。過剰な工事をしないで、防音レベルも必要最低限にとどめればそうなるようだ。その会社のアドバンス防音施工仕様の内、床面に関しては以下の通り。

〜床防音〜
「グラスウール」「12mm合板」「遮音マット」その上に「合板フロア」を施工します。大音量のクラシックのオーケストラサウンド、ロック音楽、さらに大迫力のドルビーサラウンド重低音にも耐えられる4重構造の工事を行ないます。

私が求めているのは、音楽スタジオ並みの防音効果ではない。あくまでもアンプから出るギターの音が、ドア越しに聞こえるテレビの音量程度になってくれれば問題ないのだ。全くの無音状態にまでする必要は無い。その会社の説明によれば、「アドバンス防音」はピアノの音がドアの外でほとんど聞こえなくなる程度の防音効果であるという。上の情報が正しければ、私の事情にとっては全く問題がないレベルではないか!

さらにこのリフォームにはもう一つの目的がある。当家のマンションは入居して20年だ。そろそろ内装にほころびが来ている部分が目につくようになった。特に私の部屋は、様々な作業を行うので汚れて来ている。さらに日々Macの前で椅子に座っているので、その周辺の床の絨毯がすり切れていてかなりみじめである!そろそろ床をフローリングにしたいとも考えていた矢先なのだ!単にフローリングに替えるだけではつまらないしね!

もうひとつ解決したいのが、階下から日々聞こえてくる重低音のイビキである!防音工事が済めば私はあのイビキからも解放されるのだ!

てなことでさっそく見積もりを出してもらうための現地調査をお願いした。昨日火曜日に調査団一人はやって来た。丹念な説明と現地調査の結果、当家の環境はマンションとしては防音工事に理想的だという。部屋の構造、造作、他家との位置関係、などとても作業がし易ので無駄な作業が生まれず、その分だけ価格は安く出来そうだとの判断だった。今週末には正確な見積もりが出るという。さて、この先はどうなることやら!見積もりを見てガックリうなだれるか?すぐに施工に入ってもらうか!果たして結末やいかに!



本日の結論
なんてな事を書いていたら、またしてもオーダーが立て続けだ!ヒエ〜〜〜ッ!!!

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