在庫的禅駆動
2008年02月19日 4日間作り続けて!
 

なんだこれは?

「不思議なひとときだったなあ」

先週末は木曜日から日曜日まで4日間の連休を取得していた私だった。気力も充実して材料も揃っていたので「禅駆動」の製作三昧をして遊んでみた。部屋にこもって作り続ける行為がとても楽しかったのだよ!で、やった事と言えば以下のようなものだった。

その1「禅駆動 nano」開発
機能を拡充していくと必然的に筐体が大きくなっていく傾向にある。そこで、禅駆動の基本性能をもっと気軽に持って歩けるサイズで作れないのか?と思い始めた。例えばその昔流行ったオレンジスクイーザーのような感じで、腰のベルトあたりにちょいと取り付けられるサイズを想定してみた。

思いついたらすぐにやりたくなるのが性分である!先週水曜日の夜、会社帰りに東急ハンズに立ち寄り、TOP用のシェルシートを大量買いしつつ、アルミケースも探してみた。シェルシートは今まで値段のバラツキがあったのだが、すべてが値上がりして統一価格になっていた。ちなみにレジで支払いの際に店員から「こんなにたくさん買われて、いったい何を作られるんですか?あまり売れない素材なんですが・・・」と質問された。「最近まとめ買いをしているのは私なんですよ。でも何を作っているかは秘密!」と答えておいた。あの店員は何を作っているのか気になっただろうなあ〜!

で、まずはアルミケースである。売り場を探してみたところ、TAKACHIのケースが並んでいた。サイズを見比べて検討していくうちに「やっぱりこのサイズだな!」と落ち着いたのが、昨年の春頃にスモーキーアンプクローンを作るために一度使った事があるケースだった。ただし、その時点でケース内に「禅駆動」の機能すべてが収まる自信はなかったが、これはチャレンジだ!と思いつつ購入したのだった。

帰宅すればすぐに作りたくなるのが人情である。まずは、アルミケース内に電池、ジャック2個、スイッチ、等を並べて、回路をどのサイズまで縮小しなければならないのかを検証した。その結果・・・呆然とする事になった・・・。こりゃあ無理かもしんねえぞ!明らかにノーマルのままのプリント基板では収納出来ない。そこで回路を2ブロックに分けて、2段重ねの構造にする事を決定した。もちろん全体的なサイズもギリギリまで縮めなければならない。例えれば、ほぼキャラメル1個の体積に回路全体を収納しなければならないのだ!老眼にはきつい作業となった。

なんとか組み上げてケース内に収めてみると、月曜日の早朝の満員電車的な密度のケース内部となった。このサイズだとコントロールは通常のポットが使えないので、トリマを設置した。これでもちゃんと4つのコントロールすべて使えるのだ。さらに追求したのは「スルーバイパス」だ。当初はあきらめていたのだが、最終的に「やっぱりなんとかしよう!」と思い、電源スイッチをNO- OFF-ONのマイクロスイッチにして「スルーバイパス」を実現したのだった。

ようやく完成させてみたものの、サウンドチェックしてみると・・・。スルーバイパスはちゃんと使えた。電源オフ兼サウンドオフも問題ない。最後にいよいよ禅駆動モードにしたところ・・・なんてこったい!音は出るのだが、使えるコントロールがボリュームだけとなっていた!これじゃあエフェクターとして意味ないぢゃん!

すぐに回路を作り直そうにもすでに気力体力を使い果たしていたので、作業続行は出来なかった。かくして今は放置プレイ続行中である。今週中にはなんとか「禅駆動 nano」を完璧に仕上げたいものだ!

その2 「禅駆動 クリッパ切り替え付き」在庫製作
このところ続いていたオーダーがちょっと途切れたし、材料も揃っていたので5個ほどまとめて製作してみた。TOP材はすべて変えてみた。並べてみるとバリエーションがあってそれぞれ個性的な面構えとなったなあ。もちろん中身は全く同じものだが。



その中で一つだけケースに塗装無しのアルミ材むき出しのまんまを使用して作ってみた。これはTOP材の色の反映を確認するための試作だ。通常は黒く塗装されたケースを使っている。そのほうがシェルシートの色が鮮やかに発色するからだ。だが、人によっては穏やかな落ち着いたカラーリングが好きな方もいるだろうと、あえてアルミの色のまんまでシェルシートを貼り込んでみたのだ。

ふふふふ・・・これはこれで上品な落ち着いた雰囲気の仕上がりとなった。なかなか好感が持てる見た目だ。とりあえず「禅駆動 シルバー」と名付けておいた。すぐにこいつ指定のオーダーがあったので既に行き先は決まってしまったのだよ。

その3 試奏と直売
2月17日の夜、20時過ぎに「これから行っていいすか?」と是永巧一氏から電話があった。松川純一郎氏も同行するという。目的は松川氏の「禅駆動TWIN」試奏だ。非常に気になっているので試したいとの申し出だった。是永氏は彼用の「禅駆動クリッパ切り替え付き」が完成していたので、引き取りである。ついでに「NJM4558DA艶あり」使用機の性能チェックもやってもらうのだ。

松川純一郎氏
是永巧一氏

21時過ぎになってプロギタリスト2名が登場!私の部屋に入ってもらってすぐに試奏開始となった。先ずは是永氏がチェック。問題無しだが、是永氏は「NJM4558D艶あり」の方が好きだと判断しオペアンプの入れ換えを行って納品完了!

次に松川氏が「禅駆動TWIN」のチェックだ。弾き始めてすぐに「これはいい!」とかなりお気に入りの様子。特にスイッチ2個踏みには大興奮!「すんごくいい!これは気に入りました。一台作ってください!」とオーダー決定されたのだが・・・よく考えたら試奏された現物は試作機だが、この先私が持っていてもほとんど使う事はないので「これで良かったらすぐに渡せますよ!」とお伝えしたところ「えっ!嬉しい!じゃあこれをいただきます!」とその場で商談成立した!すぐにシリアルナンバー用のシールを製作して貼付け納品完了。

私の部屋でプロギタリストが試奏して、その現物を持ち帰られれるのはなんだか「実演販売」や「工場直売」の感がして不思議なひとときだったなあ。

そんな先取末から4日間の「禅駆動三昧」の私だった!

本日の結論
「禅駆動クリッパ切り替え付き」の在庫が今朝はまだ2台あるよ〜!

「独断倉庫」に関しての御意見は「啓示倉庫」へ書き込んで下さいな。



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