完成的禅駆動

2007年10月24日 二度目のサウンドチェック結果は!


貴方はどちらが欲しい?

「!」

10月21日に是永様のサウンドチェックを受けて、2日間は「禅駆動」の回路修正作業に取り組んでいた。課題は前回も書いた通り、以下のような部分である。

1 現時点でも使えるサウンドであるがローが強い。もう少しハイがほしい。
2 GAINを絞っても歪んだままだ。もっとクリーンが出るべきである。
3 もう一皮むいたサウンドにしたい。配線材を替えるとクリアする気がする。

1のハイを加える部分は、コンデンサ1個を加えることで対応した。回路をパッと見ただけでは解らないように密かに設置したのだが・・・(何だよそのやり方は?)ふっふっふ・・・参考にしていた回路図にもこのやり方は書いてないのだ!

2のGAINを絞ってクリーンを出すには・・・。回路図にあったダイオードの数に疑問を持ったのでそこに手を付ける事にした。読みは当たった!一つ数を減らし、回路的に対象形にしたところ、みごとに私が欲しかったサウンドになったのだ!クリーンから劇歪みまで見事に変化してくれるようになった。

3の一皮むいたサウンドというのは、ヌケの良いサウンドという事だ。コンデンサを加えてハイが出るようになった時点で少し改善されていたのだが、さらに全部の配線材をビンテージワイヤに交換する事にした。実は開発当初にも使用していたのだが、ビンテージワイヤは固いので、基板を動かす事が多い開発当初には不向きな線材だったのだ。ビンテージワイヤに交換が終わったら早速サウンドチェックを申し入れようと考えていたその時、是永様から電話がかかってきた。夕方以降なら対応できるとの返事だった。よ〜〜〜し!いくぞ〜〜〜!!!

夕方に間に合わせるため、配線材の交換作業を一気に進めた。やはり線材が固いので作業はちょっと厄介だったが、30分後終了した!ついに修正作業は完了したのである!!見事にヌケの良い太いサウンドが出るようになった。かなり自分でも気に入った状態になったが、なにせ素人の自己判断である!一刻も早くプロのシビアな耳で評価してほしいものだ!

やがて夕方になり、車は是永邸へ向かった。30分後到着してみると、そこにはギタービルダーの巨匠である西條様が打ち合わせのため来られていた。挨拶を交わしつつ、是永様と西條様のプロ二人の前に「禅駆動」を差し出した!そして、そこには比較用にと開発目標にしていた「Z●N Drive」がすでに準備されていたのだ!おおお〜〜〜!!!これか〜〜〜勝負相手は!!!


「Z●N Drive」と対比させながらサウンドチェックは始まった。各ノブの位置もあわせつつ、機能的にどう違うのかが厳密に比較されていった。わずかな誤差も聞き逃さない是永様の表情は真剣である!聞き慣れた是永様のチェック用フレーズが響き渡る。心地よいディストーションだ!「禅駆動」は「Z●N Drive」にどこまで近づいているのか?気になるぞ〜!

さらにサウンドチェックは続いた。気になったのは「Z●N Drive」のサウンドが私の思っていたものと少し違っていたことだ。当初当然の事として「禅駆動」は「Z●N Drive」に劣っているという前提を持って比較勝負に挑んだのだが、聴き比べているうちに「あら?これってどうなんだろ?」と「禅駆動」が決して劣っているとは思えなくなったのだ。身びいきなのか?それとも私の耳がおかしいのか?

やがて評価が下る時がやってきた。是永様から出てきた評価は・・・。

「合格!」

「禅駆動はZ●N Driveよりレンジが広い!エッジがしっかり出ている!GAINのコントロール幅が広い!これは良い!仕事でも使える!なかなかの出来だ。Z●N Driveより禅駆動の方が好きだ!合格!」

と、信じられない程に認めてもらえたのだ!私にとって大合格なのである。上の画像にある是永様の親指がその評価の事実を雄弁に物語っているのだ!そこまで気に入ってもらえれば製作者としては本望である!さっそくその気に入っていただいた1台を是永様に進呈した!いずれ仕事で使っていただけると嬉しいのだが。 たとえ使わなくても良いから、現場に持っていってシャレで笑いを取っていただければそれだけでも本望である!

ちなみに西條様から「作るのにどれくらいかかりました?」と聞かれたので「2週間です」と答えたところ「えっ?これを2週間で?」と驚かれた。私も2回目のサウンドチェックでクリアできるとは思っていなかったので早めの決着に大喜びの本日なのである!

てなことで「禅駆動開発プロジェクト」はこれにて終了!ああ〜〜〜疲れた〜〜〜!!!でも心地よい疲労感ですよ!さてと、次は何をやろうかな〜〜〜!!!


さあ!貴方はどちらが欲しくなった?

本日の結論
この結果は偶然生まれたものなのだろうか?それとも必然なのか?

「独断倉庫」に関しての御意見は「啓示倉庫」へ書き込んで下さいな。


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