楽屋的注文造

2007年09月11日 注文を受けて2台作った!


ノブはこの中からお好きなものを選んでもらった。

「返ってきた言葉は・・・」

記念すべき「GAKUYA 1号」初号機を所有の登録会員00205 是永様から、なんと!2台目の発注があった。このところ回路のバージョンアップが続いていたので、そろそろ最終型に達しただろうとの推察で発注されたのである。

「ギターに合わせたカラーリングにしましょうか?」と提案したのだが「ナチュラルの方がかわいい!」との返事で、あっさりカラーリング計画は却下されてしまった。まずは適正な木目が出たケースを探すことにした。ナチュラル仕上げはこの材料選びの段階から苦労があるのだ!今後は木目のきれいなものは「10TOP」と呼んでやろうか!なんとか見つけ出し塗装面を軽く研磨した。割合凸凹が少なくきれいなケースだったので、塗装のやり直しはやらずに研磨だけで済みそうだ。

LEDの位置はスピーカーグリルセンターがあまりお好みでないらしいが、私の独断でセンターに設置することにした。この位置が今のところ一番作りやすくデザイン的にも的確だと思うからだ。プロギタリストとしては、スピーカーの前にはなにも設置したくないという心情があるのは理解できるのだが・・・。

一つ指定されたのは、ビンテージワイヤの採用だ。1960年代製造のビンテージワイヤを登録会員WindyCity様から譲り受けていたのでそれを使うのである。ビンテージワイヤによってどのようにサウンドは変化するのか?私も気になっていたので、快く引き受けた次第だ!

そんな日にもう一人、最新登録会員00256 taco様からも「気が向いたら一台作っていただけませんか?」と控えめな発注メールが届いた。「作るのが大変なら塗装は荒れていても気にしませんので、今まで作ったものを譲っていただいても良いのですが・・・」とこれまた控えめである。ここまで控えめだと、作って差し上げたくなる。

taco様が使われているギターはテレキャスだという。「GAKUYA 1号」はどちらかと言えばシングルコイル向きだと私は感じているので最初に弾かれたときの感想が楽しみである。

実は、taco様も自作で小さなギターアンプを連作されている方だ。スモーキーアンプの解析からスタートしたところは、全く私と同じだ。オペアンプを様々なものに仕込んでギターアンプを作るところも私の出だしと同じである。そんな方が、なぜ私の作る「GAKUYA 1号」を欲しいと思ったのか?理由はよくわからないが、同好の方が作った回路を覗いてみたいという欲求があるのだろうね。

今まで作ったものを譲るというのは、なんとなく気が進まないので一から作ることにした。仕様と納期は指定されていないので、私の気の向くままに作り込み、納得できるものが出来上がったらお送りすると約束した。なんとエラソ〜な受注の在り方だろうか!でもしょうがないのだ。私はこれ専業ではないし「鬱」の気分になるとなにもやりたくなくなるので、気が向いたときにしか作れないから納期は約束できないとお断りしてあるのだ。「それでも良いから作って!」と言われれば登録会員からの申し入れを拒む理由はない。

とは言え、なるべく早く仕上げてもらいたいのが発注者としての人情だろう。引き受けたからには私もいつまでもウダウダしているのはいやだ!taco様にデータを送り仕様を決めてもらって一気に回路を作り上げた。こちらは配線材にベルデンを使った。すぐにケースの加工も開始。そして仕上がったのが、以下の画像である!

「GAKUYA 1号 KORE Vintage」
「GAKUYA 1号 taco」

この二つの仕様は、LEDのサイズ、使っている配線材以外はほぼ同じである。若干「ハム」向き「シングル」向きをコンデンサで最終調整してあるのだがね。

かくして、9月9日夜に是永邸へ完成品をお届けに伺った。実は、先週金曜日朝に当家の風呂に設置してある給湯器がぶっ壊れて、取り換えるまで当家は1週間もお風呂が使えない状態にある。水風呂だけで過ごす1週間なのである!そこで、是永邸に到着するやすぐに「シャワーを使わせて!」といきなり風呂場に直行したのであった!温かなお湯に包まれて幸せな一瞬だったが・・・なんと厚かましい納品業者であろうか!

Saijo K&S

納品が済めばすぐにサウンドチェックである!使うギターはSaijo K&S 是永モデルだ。ピックアップはハム。まずは、初号機で以前の音を確認した。ふむふむ・・・。明らかに最新バージョンとは違っている。では次に今回の納品物チェック!是永様にはすぐに「新しい方はトレブルが出てますね〜!」と気づいてもらった。そうなんだよ!ハイの出がかなり良くなってきているのだよ!

Saijo The Inspire

次にチェックに使用したギターはSaijo The Inspireだ。ピックアップはシングル。これまた美味しいディストーションサウンドが飛び出してきた!いずれもフルGAINでのチェックだ。さらに回路内に設けた半固定抵抗をいじってチェックは続いた。


「GAKUYA 1号 KORE Vintage」

結果として是永様が選んだセッティングはGAINフルで、半固定抵抗もフルに回した100kΩであった。私の作った回路では一番過激なセッティングである。私がこのセッティングで弾くとサウンドはグシャグシャになるのだが、さすがに是永様の演奏では美味しく歪んで聞こえる!やはりプロギタリストだな〜!で、サウンドチェックの感想を是永様に聞いてみた。返ってきた言葉は・・・。

「結構なお手前でした!」

わはははは!嬉しい評価である!そのうち、是永様に「GAKUYA 1号」の音源を録音してもらってWEBで公開することにしよう!皆様もどんな音がするのか気になるでしょ?

taco様の分も無事に出来上がったぞ!こちらは、キャビネットにクリア塗装を丹念に施したので、塗装が完全に乾燥するまで発送できない。お届けはもう少しお待ちくだされ!


「GAKUYA 1号 taco」



本日の結論
立て続けに作っていたらパーツが枯渇してきた。至急補充しなければ!

「独断倉庫」に関しての御意見は「啓示倉庫」へ書き込んで下さいな。


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