掃除的改善策
2007年06月09日 謎を解くのは気持ちよい!


これがようやく落ち着いた回路図だ。

「半田ごて片手にチマチマ」

本日は「発振問題」の最終的ご報告である!

この数日間に渡り、発振音のピ〜〜〜と共に生活していた。何度回路を造り直しても半田をやり直しても結果は変わらず、発振音は消えてくれなかったのだ。登録会員諸氏からの助言もあり、電気的解決策はなんとなく理解できたのだが、さらにOPAMPのメーカーのWEBで見つけた仕様書をダウンロードし、丹念に読む事で「発振防止」の解決策が明確に見えて来たのだった。「電源とグランドの間に100μFと0.1μFのコンデンサを追加する」というもの。

だが・・・その解決策を取り入れてもでてくるサウンドが気持ち悪く変だった。なんだこれは?なんどかコンデンサを新しいものに取り替えているうち、しまいにはギターの音さえ聞こえなくなってしまった。ううう・・・これ以上の解決策が思いつかず、呆然としながらいったん休みを入れる事にした。数日経って気を取り直してからもう一度トライしようとしたのである。

そして昨夜になり早くも再び手を付けてみる気になった。謎を解きたい欲求が沸々と沸き上がるのである!今まで施していなかった対策はどのような手があるだろうか?まずは回路全体に渡って、半田を施している面のクリーニングを行った。老眼の肉眼では認識できないほどの小さな半田の破片が回路の隙間に入ってリークしている可能性を考えたからだ。特に接近しているラインの隙間は丹念にクリーニングしてみた。最後にFET(トランジスタ)の設置を念のために再度丹念にやり直してみた。

この作業が終わった時、すでに深夜24時に迫っていたのだが、音出しのチェックを朝まで引き延ばすのはどうも我慢できなかった。そこで小さな音でチェックする事にした。ギターを繋ぎ、スピーカーを繋ぎ、スイッチオン!ん?んんん?今まであったスイッチオン時の電気的ノイズが全くでてこない。あまりにも静か過ぎる。こりゃあ・・・又ダメか・・・と落胆しつつ、念のためにギターを弾いてみたところ・・・なんぢゃこりゃ〜〜〜!!!美しいサウンドが飛び出して来たのである!クリーンである!クリ〜〜〜〜〜〜ンである!スッキリとした中に暖かみがあるサウンドである!

今までは「SMOKEY AMP」がお手本だった。当然ながらディストーション系の小型アンプしか作ってこなかったので、このクリーンさはとても新鮮に感じられる!気持ちよいぞ〜〜〜!!!深夜故にとても小さな音しか出せないが、それでも充分に気持ちよいサウンドである事が聴き取れた。ノイズも全く無く、あまりの気持ちよさにしばらく弾き続けていたら妻がやって来た「もうそろそろ止めてね!」日々繰り返される会話である!


この回路は間違いなく作動する!


さらに、この気持ちよさは「マジックの解析が出来た瞬間」に似て精神的に爽やかさすら感じるのである!そうか・・・そうだったのか・・・私がこのところ悩みに悩んでいた最大の原因は「回路のクリーニング」が問題だったのか!最初の頃は、パーツが少なく回路自体もシンプルだったのでクリーニングしなければならなくなるほどの「回路の汚れ」が発生しなかったのだな!さらに極小回路では基板さえ使わなかったので、必然的に回路の汚れが発生しなかったのだ。

テストの為に何度も半田の付け直しをやっていると、徐々に微細な半田の溶けた粒が飛び散り、回路の隙間に入ってショートのような電気的トラブルが出やすいということか・・・。なるほど・・・。すんげえ勉強になったなあ〜!「クリーニング」これがアナログ的解決策なのだなあ!真空管アンプの回路は高級品の場合PtoPが売りになっているが、ようやくその意味が理解できたぞ!

回路が完成すれば、さっそく何かケースを見つけて入れるべきである!そうしないと使える物も使えないのだ!で、探し出したのは「ジャムの空瓶」だ。今回はオーバードライブではないので、少しかわいらしく仕上げたかったのだ。数時間後出来上がったのが以下の小型アンプである。



すべてのパーツは蓋側にホットボンドで取り付けた。電池だけがボトルの部分に入っている。ボトルの内側にはイチゴジャムっぽいカラーの布を巻いてある。電池の安定性を保つ為と、もちろんジャムの瓶っぽく見せる為だ。理想はこの布にもう少し赤みが強くて黒い点々が入っていれば気分がもっと盛り上がるのだがね!で、この作品の名前は「ジャム&クール」にしてみようか・・・(笑える人だけ笑って!)


初めてGAIN付きを作ってみた!


回路のクリーニングでうまく行ったという事は・・・振り返ってみると「CAR AMPLIFIRE 」も実はちょっと気になる出音だったので、回路の再点検を行う必要があるなあ!今まで長年私がやって来た半田付けを総点検する必要があるということか!ということで、2日前に造ったばかりの硝子歪増幅を点検してみた。肉眼では回路に全く異常は認められないが、出音が私にちょっとヒッカカルものがあったのだ。


こいつを再点検する!


出音が気になるという事は、きっとどこかで半田のゴミが悪戯をしているという事なのだろう。回路の隙間を尖った金属製の棒で丹念に掃除してみた。ここは関係ないだろうと思われるところでも何が起っているか分からないので必要以上に掃除してみた。その結果!うおおお〜〜〜なんてこったい!私が「いまいちかなあ・・・」と思っていたサウンドが「これだったんだよ〜!」に生まれ変わったのである!ノイズが全く消え、温かなディストーションサウンドが飛び出したのだ!ううう・・・やっぱり回路の汚れがあったか・・・。

この数日間で達した極意は「美しい回路は美しいサウンドを生む!」 である。こんな簡単な事実でも、実際に集中して作業していると初心者はなかなか気付けないのだ!回路の完成を急ぐあまりに、その周辺で起っている問題点を認識しづらいのだね。

エッチング基板だとこの汚れが発生する確率がグンと減るのは理解できる。そうか・・・極小アンプを造るにはエッチングに切り替えないといかんのかなあ。でも、半田ごて片手にチマチマやっているのも私には合っているような気がする!ちなみに、以前手に入れた最新の半田のサンプルを今回使ってみたが、どうも私には使いづらかった。やはり定番のKester44が今の所一番使いやすい半田だね!


本日の結論
自分の部屋もクリーニングしないとそろそろ限界だ!

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