2007年05月31日 計画が破綻して次の手に！
「物理的サイズの限界なのだ」 さてと、ずいぶん前から考えていた電子工作があった。なかなか突破口が見つからず手をつけていなかったのだが・・・。それは回路の問題ではなく、何に回路を仕込むかだった。そしてどのように仕込むかがなかなか決まらなかったのだ。ついに本日それを実証しようと立ち上がった私だった。
そもそもの出発は「そろそろこの拳銃を片付けてくんない？」と妻に言われたからだった。前にモデルカーをギターアンプに仕立てたときと同じパターンである。私がかつてハマったモデルガンとエアガンが今も家庭内にゴロゴロしている。確かに妻にとっては邪魔モノであろう。しかし捨てがたく、聞こえぬ振りをしていた私だった。
このところの電子工作をやっているうちに「このモデルガンにギターアンプを仕込んだら面白いのでは？これは・・・まだ誰もやっていないんじゃないだろうか？」と思いつき「GUN DRIVE」と、勝手に架空の名をつけて、しばらくの間は妄想し続けていたのである。仕込もうと思ったのは以下の古びたモデルガンのBERETTAだ。この外形を壊さずに仕込むには、マガジンに電池と回路を入れ、スライドをホールドオープンするとジャックが使えるようにするしかない。だが・・・。
このBERETTAは小型拳銃なのでグリップ内もかなり狭い、しかし幸運な事に電池はマガジンにギリギリはいるサイズだった。回路も小さく造り込めば何とかなる。問題はジャックの設置だ。意外に容積を必要とするのがジャックなのだ。さんざん検討してみたが、どうしても上手く仕込めるスペースが確保できない！どうしてもやるとすれば、フレーム内の見えない部分を削りとるしかないが、それは避けたい作業である。ということで残念だが、とりあえず本日はこの作業の続行を諦める事にした。
だが、その時ふと思い出した事があった。かつて1999年にB.C.RICHをレストアした際、ギター内に設置する銃弾型のブースターを登録会員の松下様に作ってもらった事がある。当時私はまったく電子工作の知識が無くてお手上げだったのだ。当時のアメリカ製B.C.RICHの高級機種には銃弾型のブースターが本当に設置してあった。私はそれもコピーしようとしたのだった。
その時ケースに使ったのが、1993年頃にアメリカのガンクラブで記念にもらって来た357マグナムの薬莢だった。偶然にも本物のB.C.RICHにもこの薬莢が使われていたのだ！当時私は自力で造れなかったが今は造れるはずだと、やってみる気になった。それでは実行してみよう！材料は以下の通りだ。これ以外にも、ケーブルが必要だし、半田も使う。ケースの壁面に回路が触れないように絶縁処理も必要となる。ううむ・・・本当にできるのか？
OPAMPからは8本の端子が出ているが、このままではケース内に収まらないサイズだ。まずは、動作に影響が及ばない範囲で許せる限り、OPAMPの端子を切ったり曲げたりしてケース内にギリギリ収まるサイズに縮める事にした。次にその端子へケーブルを繋ぐ、必要なのは「入力、出力、電源、アース」の4本のケーブルである。
さらに、そこへコンデンサを2個設置した。縦横ともにかなりギリギリのサイズである。試しにケースへ入れてみると案の定入らなかった。わははは！そう簡単には終わらないよな！そこでほんのわずか半田を削り取り、微妙にコンデンサの位置をずらし、さらにケーブルの取り回しも改善した。
再びケースに入れてみると今度は何とか収まってくれたが、コンデンサの一部がわずかにケースから飛び出してしまった。だが、私の作業精度ではこれ以上回路を短くする事は出来ない。と言うよりもパーツの物理的サイズの限界なのだ。さあどうする？
まずは、薬莢のお尻の部分の真ん中に電気ドリルで5mmの穴を開けた。対象が小さいので、万力が無い状態では結構大変な作業となった。無事貫通！次に絶縁のため紙テープで電子回路全体を包みケースに収め直した。ここでいったん音出しのテストである。結果は問題なし！スムーズにデイストーションサウンドが飛び出して来た。アース不良もショートしている箇所も無いようだ。
次に最終段階である。エポキシパテを練って電子回路を薬莢の中に封じ込め、薬莢の出口にパテを盛り上げ弾頭の形に成形した。仕上げにそれらしい色を塗ってみた。以下がその完成形である！今回はジャックも電源もスピーカーも取り付けていないので、このままでは音は出てくれない。本日造ったのはあくまでも「銃弾型ギター用ブースターユニット」なのだ。このサイズであれば、たいていの物に仕込めるはずだ。なにか面白い入れ物が見つかった時に装着してみよう！
BULLET BOOST UNIT 完成！
本日の結論
今日もまたおバカな遊びをしてしまったなあ〜！ 材料費250円也！------------------------------
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