吹替的広川節
2006年11月23日 また観ちゃったりなんかして〜!この〜!

 

「チャンスがあれば是非一度ご覧あれ!」

先日、登録会員00204KORE様よりDVDをお借りした。
その中身は「ダンディー2 コンプリートBOX II」だった。登録会員00204KORE様は中学生の頃この番組を見ていてハマっていたという。皆様はこのテレビドラマ「ダンディー2」をご存知だろうか?日本では1974年にオンエアされていた海外ドラマなのだが・・・。私ももちろんハマっていたのだ。私の年代の方であれば「ああ〜!あれか〜!!!」とほとんどの方が思い出されるはず。

主人公はトニー・カーチス(ヤンキーのだんな)とロジャー・ムーア(殿様)の豪華コンビ。オシャレなヨーロッパの各地を舞台に犯罪に立ち向かう金持ち二人組の話である。で、ストーリーや金をかけた作りが豪華なのは当たり前だが、私が特に気に入っていたのはトニー・カーチスの吹き替えをやっていた広川太一郎の存在であった。


広川太一郎氏

広川太一郎は圧倒的なマシンガントークのアフレコでオリジナル以上の面白さを醸し出してくれていた。私の記憶によると、既にそのころ働き出していた私は、付き合いの麻雀の最中に頻繁に広川太一郎節のダジャレを頻発していたと覚えている。例えばアタリ牌が出た瞬間に「そそれそれそれ!ウサギのダンス!」なんて叫んでいたのである!「熱血〜!」と叫びながら当たりそうな牌を打ってみたりもね!

広川氏はこのドラマからアノ独特の広川節アフレコを開始したわけではない。それ以前からも海外ドラマの吹き替えではけっこう暴れまくっていたのを記憶している。ただ「ダンディー2」は大人が観るドラマとしてオンエアされていたので、広川節はいっそう過激になり、一般的に広くあの口調が知れ渡ったものと考えるのだが。広川氏はその後「モンティーパイソン」でも、その才能を遺憾なく発揮されていたなあ。

私が就職したのは1973年だった。テレビコマーシャルの世界へ飛び込んだのだが、実はその時点ですでに広川太一郎と仕事をしてみたいと思っていたのだ。しかし、コマーシャルの仕事はなかなか自分の思う通りにはならない。何度かナレーターとして提案はしてみたのだが、結局一度もナレーターとして広川氏にお会いする事は無かった。それから20年以上が過ぎて・・・。

12年ほど前に一度、コンピュータコンテンツの仕事で広川氏にアニメーションのアフレコをお願いするチャンスが訪れたが、残念ながら私はその録音に立ち会う事が出来なかった。もちろんそのナレーション内容は広川節オンパレードだったのだが。

さて、今回観た「ダンディー2」はオリジナルネガをデジタルリマスターしてDVD化したようで、画像は年代の割にとても鮮やかだった。これも時代がなせるワザだなあと感心する次第である。ただ、残念なのはサウンドがモノラルである点だ。あの時代はそうだったのだなあ〜!とこれまた時代性を考えさせられるのである。

このDVDで面白いのは、観ている最中に突然英語になり字幕が出る事だ。そしてしばらく観ているとまた日本語アフレコバーションに戻る。これは日本でオンエアされた際にカットされたシーンがノーカットのまま入っているからだ。その部分は当時、日本語でのアフレコがされていなかったので、オリジナルの音しか残っていないのだ。てなことで、アフレコの面白さも、オリジナルの雰囲気も両方楽しめる作りとなっている。チャンスがあれば是非一度ご覧あれ!ただし、当時の広川節のスピード感に慣れていない方は、しゃべりが早すぎてついて行けないかもしれないぞ!わいわい!



本日の結論
懐かしいドラマが古く感じなかったのは見事だ!
ただ、画面に出て来る電話はダイヤル式だけどね!

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