暗号的映画感
2006年05月30日  久々に映画を夫婦で観たが・・・。


「思わずニヤリとしたのだった」

ダン・ブラウン著「ダ・ヴィンチ・コード」原作本は2004年9月に夫婦ともに読んでいた。古い話だが、テレビ番組でもさんざん取り上げられ、ダ・ヴィンチに関する謎や蘊蓄はまだかなり頭に入っている。映画は一般的に、原作本に比べて「ガックリ感」が増幅される確率は高い。そもそも映画では行間が存在しない。ト書きも全部表現し切るには上映時間がかかりすぎるはずだ。2時間程度にまとめるには、省略される部分も多いから無理もないか。

さて、今回の映画鑑賞にあたって問題もあった。ミステリー映画であるにもかかわらず、我々夫婦は本を読んだ事でその結末を既に知っているのである!これは鑑賞する上で最大の問題点では無いだろうか?謎を解く楽しみは、すでに本を読み終えた段階で完了しているのである。では、なぜ我々夫婦は結論を知っている映画を観に行かなければならないのか?これこそまさに「謎」ミステリーである!(流行だからか?)

妻と話し合い、5月29日11時10分からの1回目上映を狙う事にした。だが、私はその前に朝食後日課の「抗鬱剤」を飲まなくてはならない。薬を飲むと約30分で効き始め眠気が襲って来る。2時間ほど眠くなる現象が必ず襲って来る。それが11時10分までに覚醒できれば問題ない。だが、その眠気が続いたままだと、せっかくのドルビーサラウンド映画館が、あっさり私の寝室へと早変わりするのである。そのためにはなるべく早く起き、薬を飲まなければならない。早朝6時に目覚めた。8時には朝食を済ませすぐに「抗鬱剤」を飲んだ。

11時10分の映画を観るためには、10時30分までには家を出たい。私は薬を服用するとともに、すぐに身支度を整え一眠りする体勢に入った。起きたらすぐに出かけるためである。運転を妻に頼めば、私は映画館に着くまでは寝ていられる。日々続く実に厄介な薬の副作用なのだ!私が2時間ほどウトウトしたところで、10時過ぎに妻のお出かけ準備も終了した。

さすがに朝一の映画館はまだ空いていた。当家夫婦は2人とも50歳以上なので、一緒に見に行くと2人で2000円の「50歳以上夫婦特別料金」で観る事が出来る。嬉しい処遇である。ちなみに初めて使ってみた制度だ。やはり映画料金は常時1人でも1000円程度にしてほしいなあ。10分ほどで予告編が始まり、いよいよ本編へと突入した。平日午前中とあって、客の入りは30%程度か。

出演者に違和感は無い。しかし、展開が本に比べてずいぶん早いのである。細かな暗号の解説やダヴィンチの画に対する蘊蓄、宗教の蘊蓄等がかなりカットされていた。予測していた通りの展開ではある。あれこれ蘊蓄が面白い本なのだが・・・。我々はストーリーを知っているので鑑賞に問題は無い。

本を読まずに、映画だけ観る方はストーリーについて行くのが精一杯だろうな。複雑な人間関係や、宗教の持つ意味や怪しさを本ではこれでもかと詳しく解説してあるのだ。映画ではその部分がかなりすっ飛ばしてある。結論を知らなかった人にとっては「えっ?そうなの?ほ〜!」というラストの映画である。解説をはしょりつつも本を忠実になぞった映画ではあるのだ。ガックリ来る映画ではなかったのでご安心を。

で、映画を見ていて突然、主演のトム・ハンクスのセリフの中で「ZODIAC」という単語がはっきり聴き取れた瞬間があった!ほほう!この映画には全く関係ないが、前回のギターネタを引っ張っている単語ではないか!私は映画館の暗闇の中で、思わずニヤリとしたのだった。これがシンクロニシティーというものか・・・。



本日の結論
キリスト教の熱狂的信者は観ない方が良い映画だね!

------------------------------

「独断倉庫」に関しての御意見は「啓示倉庫」へ書き込んで下さいな。


GO TO HOME PAGE