他界的白文鳥

2006年01月25日 冥福を祈る・・・。


在りし日のラッキー

「思い出は家族だけに」

夕方、妻から私の携帯宛に電話がかかって来た。その声は泣きじゃくっていた。その声を聞いた瞬間私には悟るものがあった。それは今朝の出来事があったからだ。いつもなら元気良く飛び回っているラッキーの姿が見えなかったのだ。その時ラッキーは巣の中で寒さにじっとしていたようだ。私はラッキーの顔を見ることもなく出社したのだった。ラッキーとは当家で長年飼い続けていた手乗り白文鳥「ラッキー」のことである。

妻が夕方スポーツクラブから帰って来てもラッキーが迎えに出てくることはなかった。いつもなら玄関先でキュッキュと鳴き声を上げながら嬉しそうに待っているはずなのだが・・・。妻はラッキーの寝床である巣箱を確認した。そこで観たものは他界したラッキーの姿だった。ほぼ10年に渡り我が家の住人として家中を飛び回っていたあのラッキーがである。ラッキーはまだ冷たくなってはいなかったと言う。他界した直後のようだった。

たかが小鳥1羽、されど家族同様の小鳥1羽なのだ。私は妻からの電話を受けた後、冷静でいるつもりだった。だが勤務中なのに涙が止まらない。家族同然に振る舞い、一緒の釜のメシを食い続けたラッキーの10年だったのだ。冷静でいられるわけが無い。昨夜も一つの茶碗でご飯の取り合いを私と繰り広げていたのだ。当WEBでも何度もラッキーの姿をご紹介して来た。当家の子供同様に育っていたのだ。

ペットとの別れはいつかやって来ると分かっていた。その時が来たらクールでいようと思っていた。だが、その時が本当に来たのだ。涙ながら少しうろたえてしまうもろい自分に気づく。文鳥の寿命は上手くいけば12年程度あると聞いた事がある。ちょっと早かったがそれでも10年も私達家族に無償の愛でつきあってくれたラッキーなのだ。感謝すべきだろう。

ラッキーが笑わせてくれた事も数多い。健気な姿に微笑んだ事もある。カレーライスが好きだったラッキー。麺類が好きだったラッキー。ラッキーとの記憶を書き出せばきりが無い。これ以上の思い出は家族だけにしまっておく事にしよう。ラッキーの冥福を祈る・・・。



本日の結論
いつの日か別れは必ずやって来る・・・。

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