風船的深飲込

2005年08月29日 風船は飲み込めるのか?


風船飲み


「そうだ!そうだ!そうなるはずだ!」

「風船飲み」と呼ばれるマジックをご存知だろうか?

現象はこうだ。マジシャンは細長い風船を客の眼の前でふくらまし、それを上向きにした自分の口に突き立て風船をゴクゴクと一気に飲み込んでしまうのだ。飲み終わり口を開くと風船の残骸は残っていない。体積の大きな風船が体の中にズリズリと消えて行くように見えるオドロキのグレートな現象である。

しか〜し、あのように大きく風船がふくらんだまま物理的に飲み込めるわけが無い。となれば何らかの細工が施されているはずである。でなければ風船が口の中に消えてしまうわけが無い。私はそのようなことが気になる始めると一気に思考を開始するのである! かくして、行き着いた答えは「何らかの方法で風船からマジシャンが空気を抜いている」であった。

このようなマジックの場合、たいていはトリックは驚くほど簡単である。複雑な道具を用いているわけがない。さらに推理を進めよう。空気を抜きながら少しずつ口の中へ風船を押し込んで行けば見た目には、ふくらんだままの風船が飲み込まれて行くように見えるはずだ。 空気を抜く可能性として考えられるか所は2か所ある。まずは口の中に入れた部分。次に口とは反対側。の2か所が考えられる。

このか所の特定は、演技中にその2か所にしかマジシャンが風船に長時間接触していないからだ。まずは口の中を検証してみよう。 ふくらました風船の空気を口の中で抜くためには、風船に口の中で穴をあけなければならない。口に入れる段階では明らかに穴があいていない風船である。口の中でどうやって穴をあけるのか?ううむ・・・穴をあけた瞬間に風船は破裂してしまうのではないか?そうなると口の中説は消えてしまうことになるなあ・・・。

次に反対側の風船の空気を入れる側ではどうだろうか?明らかにマジシャンが手で持っている部分なので細工がしやすいし、コントロールしやすいはずだ。問題はどのような空気抜き調整穴をあけているかだ。つまりしかけの詳細である。しかも、風船はお客の前でふくらますのである。その時点で穴は閉じていなければならない。さあどうする?

ちょっと待てよ?ふくらんだ風船に穴をあけても割れない方法を私は知っていたぞ!そうかそうか!あれをつかえばよいのだな!(あれってなんだよ〜?)あれでもって手元に細工をして穴をあけておいてふくらます時には指で押さえて穴を塞いでおくと・・・。風船を充分にふくらましたら上を向き口の中に風船を入れつつ手元の穴から空気をゆっくり抜き続ける。同時に風船を口に押し付け続ければ、口の中の部分は次々に萎んで行き、外側にある風船は太さを保ったまま空気が抜け続ける。外からの見た目には、風船が飲み込まれて行くように見えるはずだ。そうだ!そうだ!そうなるはずだ!



最後に口の中で消えてしまうのは簡単だ。風船を舌の下に押し込んで隠してしまえばよいのだ。

さて、今までやってきた私の推理は正しいのだろうか?これから先、実証実験を行わなければならない。まずは細長い風船を手に入れる必要がある。ふっふっふ・・・幸い私の手元には以前手に入れておいた数本の風船があったのだ!まさかこんなことで役に立とうとはな!ふはははは!(おいおい!実験結果はどうした?)

*これは私の勝手な推理であり、現実に行われている「技」と違っているかも知れない事をお断りしておく!



本日の結論
わたしゃ人前でやる気はしない!

------------------------------

「独断倉庫」に関しての御意見は「啓示倉庫」へ書き込んで下さいな。



GO TO HOME PAGE