貢物的試験機

2005年05月20日 こんなブツが貢がれて来た!


これはなんだ?


「ウケを狙ったケース選定」

本日は、かなりマニアックな話になる。ごく一部の方しかついて来れない話になりそうだが・・・。ギター用のコンンデンサについて疑問が生まれたので実験してみようと、通販でコンデンサを購入した。5月10日に届いたのが以下の画像である。


スプラグのオレンジドロップ 0.02μF

ギターのトーンに取り付けられているコンデンサ(キャパシター)はギターのピックアップの種類によって、現在ほぼ2つの容量で使い分けられている。シングルコイル用の0.047μF(マイクロファラッド)とハムバッキン用の0.022μFである。以前手に入れたVitaminQは0.022μFだった。Gibson LPに取り付けるために買ったモノだ。

今回手に入れたのものは、スプラグのオレンジドロップ。デッドストックものだ。容量は現在のモノとはちょっと違っていて、0.05μFと0.02μFの2種類である。オールドものはこのような容量らしい。それぞれ2個づつ購入してみた。

私が持っているギターのうち、ハムとシングルが切り替えられるタップスイッチ付きのギターが3本ある。どのギターにももちろんコンデンサは付いている。さてと・・・ここで問題である。タップスイッチ付きのギターの場合、ピックアップがスイッチによって、ハムとシングルに切り替えられるのだが、コンデンサの容量は0.047μFと0.022μFのどちらを取り付けるのが正しいのだろうか?メインで使うピックアップに合わせるべきなのか?でも演奏中に切り替える場合はどう考えれば良いのだろうか?

3本のギターのコントロールキャビティーを開いてコンデンサの容量をチェックしてみた。
まずは「Kraken Flagman Custom」とても小さなセラミックコンデンサが着けられていた。表示が小さすぎて容量がよくわからない。とりあえず先日、VitaminQの0.022μFに取り替えてみたところ、サウンドはすっきりヌケが良くなり、私の好きな音に生まれ変わった。メインで使うのはハムバッキンなので大正解である。シングルコイルでもカラリとしたヌケの良いサウンドに生まれ変わって正解だと考える。ただ、少しパキッとしすぎて「若すぎる音」てな感じもする。


Kraken Flagman Custom についていたオリジナルコンデンサ

次に「Fender TL CustomShop」だ。マホガニーバック、メイプルトップ、マホガニーセットネック、エボニー指板と、まったくFenderらしからぬボディー構造を持ったギターである。ジャズ向きの柔らかなサウンドが素敵なギターだ。これはこれで気持ちよく成立しているので、このギターに関してはコンデンサをいじる気はない。


Fender TL CustomShop のコンデンサ

最後は「DTM VSC」いわゆるマクノートのこと。現時点のアメリカン高級手工エレキギターの最たるものだ。コンデンサは0.22μFが取り付けられていた。「Fender TL CustomShop」のものとまったく容量もメーカーも同じだ。ハムバッキンメインということか?このままでも充分素敵なサウンドなのだが、それが更に良くなる可能性があると言われていたので、手を加えることにビビリつつもあえて取り替えてみることにするのか?それとも・・・どうしよう?

コンデンンさに関して色々悩んでいた時だった。登録会員00119松下様よりこのような品物を貢がれた。ちょっと遅れた誕生日プレゼントの感もある。これなんだかお分かりだろうか?「コンデンサ・テスター」である。写真にある赤黒の端子にテストしたいコンデンサを差し込み、左側がギター、右側がアンプになるようにシールドを繋ぐと、なんとそのコンデンサの音色が確認出来るのだ!いちいちギターにハンダ付けしなくてよいので、様々なコンデンサのサウンドの違いを確認しやすいのだ!


この「コンデンサ・テスター」にはボリュームもついているので、トーンのかかり具合もチェック出来るようになっている。このテスターはボリュームの抵抗が500Ωなのでハムバッキン専用である。元々はシングル用に松下様が作られていたのだが、私のためにわざわざハムバッキン専用としてボリュームポットを取り替えて作り直していただいたのだ!ありがたいご配慮である!

画像を見ていただければお分かりの通り、コンデンサを上の部分の赤黒の端子に取り付けギターとアンプに繋ぐと、そのコンデンサの「音色」が分かる。スイッチも付いているのでON,OFFの確認も出来る。ボリュームを回せばコンデンサの掛かり具合も調整できる、なかなか優れものである!

とりあえず「Kraken Flagman Custom」のコンデンサを取り替えてみようとチェックをはじめてみた。スプラグのオレンジドロップ 0.02μFをテスターにセットしてみると、確かにサウンドがVitaminQの0.022μFよりエッジが丸くなっているのが感じられた。かといって芯はしっかりあるのだ。これは面白い!とっとと取り付けてみよう!

「Kraken Flagman Custom」+ スプラグのオレンジドロップ 0.02μFで作った音は、さらに私の好みとなったのだ!トーンをややしぼったサウンドが、ハムバッキンもシングルピックアップもグレードアップした感じがする。それぞれのピックアップの特徴がしっかり分かる感じだ。一番最初に付いていたセラミック・コンデンサとは雲泥の差だなあ。そんなわけで、しばらくは「Kraken Flagman Custom」+ スプラグのオレンジドロップ 0.02μFのままで使い続けてみよう!

そしてコンデンサ交換を行った翌日20日深夜、都合の良いことが起きた。登録会員00205是永様が久々に遊びに来られたのだ!そうなれば「Kraken Flagman Custom」+ スプラグのオレンジドロップ 0.02μFの能力チェックを御願いすべきである!(そうか〜?)


オリジナル状態の「Kraken Flagman Custom」サウンドのご記憶がある是永様は、すぐにピックアッップを切り替えつつ、様々なポジションでチェック!「柔らかいが芯のあるサウンドに生まれ変わっている!」と判断された。合格である!このように、ギターは自分でいじってこそいっそう楽しめるってもんだなあ!

で・・・気がついたのだが・・・私が持っているギターには1本もシングルコイルピックアップだけのギターは存在しない。なのに、どういうわけかスプラグのオレンジドロップ 0.05μFを2個も買ってしまったのである!なんでだろ?自分でも買った時の心理状態がよくわからないのだ・・・。勢いってやつか〜?

さて、そろそろ皆様もお気づきだろうか? コンデンサ・テスターの本体となっているケースだが・・・良〜く観ていただきたい!なんと「タッパウエア」なのだ!軽い上に電導性が無くしかも、ふたが簡単に外せるのでメンテナンス性が良いなかなか優れもののケースなのだ!松下様に言わせれば「tanabe.tv的にウケを狙ったケース選定です!」だったそうである!そこまで考えるか〜〜〜!!!



本日の結論
登録会員00119松下様!ちゃんと使ってテストしたぞ〜!ありがと〜!

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