六弦的訪問者

2005年05月04日 試奏しまくりの結果は・・・!


誰の手だ?


「1本たりとも」

5月4日は朝から爽やかだった。半袖シャツだとちょっと涼しいが、部屋の中では適温。こんな爽やかな連休の日々はここ数年、群馬県片品村に「林檎のオーナー」になりに行くのが定番だったのだが、このところの「ウツ気味」がまだ抜けきれないため外出する気にならず、右足の痛みも昨日から復活した事もあって自宅でウダウダしていたのだった。情けないGWになったなあ・・・。

午後14時すこし前になり、アメリカ在住の登録会員00183 AXIS木村様 と久々にチャットが始まり、挨拶を交わし始めたとたん、玄関のチャイムが鳴った。ピンポ〜〜〜ン!おっと〜〜〜!!!登場がちょっと早いぞ!あわててAXIS木村様に詫びつつ急遽チャットを終了。玄関に向かった。

そこに立っていたのは、登録会員00161青木様である。しばらくはロンドン在住だったのだが、昨年から日本に帰ってこられていたのだ。そしてご同行の方がいた。青柳様である。青青コンビの登場だ。青柳様は青木様のギターの先生である。つまりプロギタリストだ。青木様は2か月まえからレッスンを開始されたと聴いた。

さて、この二人がなぜ登場したのかと言うと、2年ぶりに青木さまと顔合わせする手はずになっていたのだが、実は青柳様がネットオークションでずっと気になっていたギターがあり、それを試奏したいと思われていたのだと言う。もちろん気になっていたギターは「BugsGear」だ。奇遇である!そこで、青木様が青柳様を「BugsGearを試奏しに行きませんか?」と誘われての本日のご訪問となった次第だ。もちろん私はウエルカム!である。

しばし旧交を温める話で過ごし、いよいよメインの試奏会へと突入した。今回は青柳先生に全面的に試奏を行ってもらう事にした。私と青木さんはソファーで客観的にサウンドの違いを鑑賞するのだ。まずは「BugsGear DT-50TL」から試してもらった。タイガーメイプルの美しいギターだ。先日サドルを象牙に取り替えたばかりである。

試奏が始まるとすぐに青柳様の反応が始まった。ジャジーなフレーズが炸裂した後「虎目メイプルのギターが大好きなんですよ!いい材を使ってますね!しかもいい音ですねえ〜!」といきなりお気に入りになったのである!まだまだ他のギターが控えているのだ。1本目からお気に入りになられても困るのだが・・・(困るのか〜?)

次は「BugsGear OM50-TW」だ!音の方向性は違うがこれまた「いいですねえ〜!この辺りが気持ちいいですよ!」とネックの中程を指差している。ふっふっふ・・・狙い通りだ・・・。これまたお気に入りになられたのである!だが、先ほどの「BugsGear DT-50TL」の方が好きであるとの判断でもあった。Dタイプがお好みか?それでは続行しよう!


BugsGear DR-50ULに満足げな青柳様だ!


今度は「BugsGear DR-50UL」でどうだ?ローズウッドのモデルだ。「うわあ!これはいいですねえ!これが一番好きです!欲しいです!」との判断が飛び出して来たが、3本目で早くも一番を決めてしまってよいのか?まだ後があるのだぞ!と次に取り出したのは「BugsGear DM-50UL」だ。マホガニーモデルである。明らかに先ほど弾いていたローズウッドとの音の違いがわかる。もちろんこれもまた青柳様のお気に入りとなった!そんなに気に入ってどうする?


BugsGear DM-50ULもかなりお気に入りだった!


BugsGearの締めは「OR-30FLE」である。シンプルなデザインにラッカーつや消し塗装でピックアップ付きだ。トップのみ単版の安価な機種だが、塗装が薄いことで木の音がきちんと出ている感じだ。青柳様の判断は、これまたお気に入りである!「この音なら充分仕事で使えますよ!しかも安いし!」つぎにピックアップでも試奏開始!ピエゾ独特の大げさなシャリシャリとした感じはしない。ちゃんと木の音が出ている。これまた合格となった。


OR-30FLE のピックアップを検証中!


青柳様はひたすらジャジーなフレーズを連発されている。聴いている方もとても気持ちよい。他人の試奏なのに気持ちよくずっとつきあっていられるのだ!で、青柳様の最終結論は「BugsGearはどれも素晴らしいです!私が欲しいのはもちろんですが、知り合いのギタリストにもどんどん勧めますよ!」であった。価格を含めて気に入っていただいたようだ!韓国製ギターの実力をようやく理解してもらえたようだ。

それでは韓国製ギターのトドメとして、次にエレキギターを用意しよう!ストラップも用意しいつものプレイスタイルで試してもらう事にした。出したギターは「Kraken Flagman」だ!派手なインレイとパープルのカラーリングを目にした一瞬だけ青柳様のタジロギが観てとれたが、やがてそのタジロギはオドロキに変わって行った。



弾き始めたとたん、青柳さまは「これは・・・すばらしい!抜けがいいですねえ!私が欲しいギターの要素が全部入っていますよ!ハム、シングルの切り替えやボリューム位置、重量、理想的です!サウンドもギブソンとフェンダーのいいとこ取りってな感じですね!335みたいな音も出せるし、ボディーシェイプも格好いいですねえ!これ本当に欲しいですよ!」と激ホメなのであった!横で聴いていた青木様も驚きの様子!ふっふっふ・・・実はそのギターには一つ秘密があるのだ!

「Kraken Flagman」はオリジナルでも好きなギターなのだが、もう少し音の抜けを良くしたいと思っていたのだ。そこで念のためにコンデンサをチェックしてみたら、オリジナルでは小さなちいさなセラミックコンデンサが取り付けられていた。とっとと取り替えた方が良いだろうと判断したので、手元のジャンク箱を探してみたところ、幸い5年前に入手していたペーパーオイルコンデンサのVitamin-Q 0.022μFが残っていた。そこで先週末に取り替えてみたのだ。これが大正解だった!ハムもシングルもすっかり様変わりして抜けが良くなり、特にシングルサウンドがカラリと気持ちよくなったのだ!



青柳様に弾いてもらい客観的に聴いたところ、かなり気持ちよいサウンドに変化していた。嬉しい変化である!デザイン的にもう少しシンプルであれば、青柳様はすぐにでも買いそうな気配さえあった。それほど気に入られたのだ!この「Kraken Flagman」はフルオーダーシステムで買えるギターだ。自分のオリジナル・スペックで作ってもらってもかなり安いギターだ!サウンド、弾きやすさを考えれば信じられないコストパフォーマンスとなる。それを青柳様に伝え実際にその注文画面を、青木様と一緒に見てもらった。

パーツをチョイスするたびに刻々と表示価格が変化し、最終的に自分の希望のパーツが出そろった時に、価格も決定するのだ。実際に注文しなくても、自分の希望のギターがどの程度でカスタムオーダーできるのかを試すのも面白いぞ!

試しにパーツをチョイスしていく。お二人とも驚きの表情である!その注文画面の実態はこちらからご覧あれ!ギター好きの貴方ならきっと驚くぞ!

さらに試奏会を続行!「Devid Thomas McNought」「PRS SANTANA」「PRS SANTANA II」「Fender Custom Shop TL」と豪華路線へ突入である!青柳様は「こんな高いギターは楽器屋じゃあ試奏させてもらえませんよね!本当に弾いていいですか?」といいつつ嬉しそうだ。次々に「素晴らしい!」を口走りながら弾き倒すのであった!特に実戦用ギターとして「Fender Custom Shop TL」が気に入られたようだった。

結果から言えば「本日試奏したギターは1本たりともハズレはなかった!全部欲しい!」が青柳様の感想だった。高額ギターの音が良いのは当たり前として、BugsGearやKrakenのように安価でも丁寧に作られている韓国製の頼もしいギターの存在があるのだ。それを知ってもらえただけでも私は嬉しい。


青柳様 と 青木様

自分が今までせっせと集めて来たギターすべてが、プロによって褒められるのは、自分の子供を褒められているようでとても嬉しいものだなあ。青柳様は仲間のギタリストたちに今回の試奏の様子を伝えていただけると言っておられた。その方々がBugsGearやKrakenを試奏されたいと言われたら、ご遠慮なくお越しいただきたい!時間のある限り私は対応するぞ!



本日の結論
青木様!出番が少なすぎで御免ね!

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