生演的天王州

2005年03月29日 癒しと安らぎを求めて天王州。


尾崎亜美さんはとても元気!


「お前はいったいどこまで」

最近、長年に渡り支持していただいていた初期の登録会員諸氏やウォッチャーの方々にやや申し訳ないと思い続けている事がある。更新内容が「六弦関係」になる確率が異常に高くなりつつあるからだ。ギターに興味ない方々にとって「意味が分らんぞ!」と思われる日も多いだろうと察する次第である。

当WEBは壮大な計画があって、それに基づき運営されているのではない。もうまったく「行き当たりばったり」のネタ探しが日々続いているのだ。ちょっとでもネタのヒントになりそうな出来事があれば、そこから少ない知識をむりやり掘り起こし、事実関係を調査しズルズルと1日分を書き上げるのである。これには思考的体力が必要とされる。

思考的体力とは何か?「面白がる気持ちの維持」のことだ。当たり前だが、面白くない事を書く気はしない。どんな不幸な出来事でも面白がれる面を見つけ拡大解釈し、勝手な分析をする事で、ネタとして育て上げるのだ!ところが、その体力がこのところかなり落ちていたのに自分自身で気付いていたのだ。こうなると目の前にヒントが転がっていてもなかなかそれに気付かなかったり、拾い上げる気にならなかったりしていたのだ。

そうなると、私の周りに豊富に転がっているギターネタを書く事で、取りあえず更新のブランクを少しでも埋めようと安易に動いてしまうのだ。本来は私自身がそこから脱却したいと考えているのだが・・・なかなかそれが難しい昨今である・・・。

例えば、こんな話しがある。

先週の渋谷駅での出来事。朝の出勤時だから、9時30分頃のJR改札口での光景である。東横線から山手線に乗り換えるためJR改札に向かった。改札口では一人の女性が私の前にいた。歳の頃なら20代後半か?ビジネススーツで「私ってきちんと働いてます!」と主張しそうな感じのセミロングヘア。が・・・突然、改札機の前で立ち止まったのだ。

私は進めなくなった。後ろから見てもその女性はなんだか悩んでいるようだった。右手だけが忙しく動いていた。何をやっているのだ?といら立ちながら、私はその瞬間に空いた右隣の改札機を通過する事にした。で、定期券を改札機に差し込みながら、左側の女性の様子を見たところ・・・うおおお〜〜〜なんぢゃこりゃ〜〜〜!!!そこで私は信じられない行為を目撃したのだ!

その女性の右手に持たれていたのは「SUICA」である。改札機の上面に設置されたセンサーがICチップのデータを読み取り、改札機のドアを開閉してくれるはずだが・・・。その女性は何を勘違いしているのか、はたまたどのように「SUICA」を理解しているかしらないが、なんと改札機の定期券や切符を入れるスロットに何とかして入れて認識してもらおうと必死なのである!だが改札機に拒否され続けて、その女性はパニックになっているのだった!

なぎらけんいちのJR「タッチ・アンド・ゴー」キャンペーンは、この女性にとってなんの意味もなかったってことか?

私は隣を通り過ぎながら優しく「ここにタッチすればいいんですよ〜!」と声をかけたのだった。その女性はハッと我に返ったように「SUICA」をセンサーにタッチさせ無事に通過できた。私は振り向く事なくそのまま山の手線ホームに急いだが、きっとあの女性は私の後ろ姿に向かって深々と頭を下げていたに違いない!

などのようなネタは、以前の私であればあれこれ無駄話を無理矢理膨らましながら、引っ張りまくってこの4倍〜5倍の文章量にして一日分の文字数にしていたはずなのだ。文章を無理矢理膨らます行為そのものも私は面白がっていたのだ。「どこまでこの小ネタで引っぱれるか?」とね。「六弦的魔力戦シリーズ」でもお判りの通りWEB更新には「引っ張る楽しみ」があるのだ!

なんてな前フリをしつつ、本日のネタは・・・。ほとんど日記である!

先週土曜日午前中に、BugsGearの新しいギターを試奏用として1本預かった。OR-30PLEだ。トップ単板でサイドバックはローズウッド合板である。それにFishmanのピックアップが付けられている。そして、以前から噂があったのだが「ラッカー塗装」のギターなのだ。艶消しラッカーなのでシブイ感じの出来である。さらに、BugsGear名物の豪華なインレイはまったくない。シンプルでザインに徹するため、指板にはポジションマークさえ存在していない。ボディーの周囲はヘリンボーン。ロゼットだけにシェルインレイが施されている。ヘッドは以前のOMサイズに比べやや細めの仕上がりサイズに見える。

受け取ったその日の午後、登録会員00203 ジプシー手塚様に試奏していただいた。
「いい音ですねえ!フェンダーツインリバーブと相性ばっちりですね!サスティーンもかなり長いですよ!ちゃんと木の音がします!」と、生音よりピックアップを通した音の方がお気に入りのようであった。試奏は延々続いていた。かなりお気に入りのようだ。気に入ったギターだと試奏時間がついつい長くなるのはギター好きの常である!さらに「価格が気になりますが、これって安いんですよね?」とも。

もともと、安くて音の良いギターを提供しようと、開発された機種である。価格は私もまだ知らないが、かなりリーズナブルであると確信している。だが、クオリティーは決して手を抜いているのではない。豪華なインレイを省いただけで、本質はBugsGearのままなのだ。

翌日3月27日の夕方、以前から登録会員00205是永様所有のエレキギター用ハードケースをひとついただけるという約束をしていたので、引き取りがてらBugsGear OR-30PLE を持って是永様の自宅に向かった。このところ、是永様のtanbae.tv出現頻度が高くなっているがお許しいただきたい!本当に良くお相手していただいているのだ!

道が空いていたので30分ほどで到着。「夕御飯は外で食べよう!」と魅力的な言葉で連れ出した妻も同行である!ちなみに移動中の夕方17時半ころ西の方角に収束する筋雲を見た・・・!5〜6本の筋雲が同じ方向へ向かっていた。明らかに飛行機雲ではない感じだった。地震雲か? そしてあの方角は・・?気になるなあ・・・。


肉眼ではもっとはっきり見えたのだが・・・


是永邸では着くやいなや、すぐに試奏に突入した。是永様はまず生音をひとしきりかき鳴らし「これはいいですねえ!」と評価。やはりラッカーによる塗装の薄さが音をグレードアップしているようだ。次にアンプを通してピックアップのサウンドを確認。「音のバランスがとても良い!」「ヘッドのサイズも程よい」「プロはピックアップつきじゃないと仕事では使いにくいので、安いくて音の良いピックアップ付きのアコギを探している方は多いんです!これはお勧めですね!」そんなに誉めて良いのか?と思ったが、さらに是永様はこう続けた。



「出来がいいので、ちょっとYさんに電話してみます。
     もし居ればすぐに持って行って見てもらいましょうよ!」

Yさんは、ギター・ディーラー業界の重鎮である。ギターに対してはとても厳しい眼力を発揮される。是永邸から車で5分の距離にお店を構えている方だ。妻には留守番をしてもらいつつ私と是永様は店に向かった。以前からお互いの事は是永様を通じて情報が伝えられていた。店に入りまずは大人の挨拶で名刺交換。Yさんは優しそうな笑顔だが、眼光は鋭い方だ。すぐにBugsGear OR-30PLE を試奏してもらった。

フィンガーピッキングでしばらく弾いた後に出て来た言葉は「いい出来ですねえ!」と優し気な褒め言葉であった。「このギターの価格はいくらですか?」とも聞かれたが、私もまだ定価を知らないのだ。分り次第御連絡すると言う事にして、しばし雑談を・・・。結局、是永様の判断によると、Yさんの評価はかなり良かったようだと判明した。

もちろん、その後妻を連れて楽しい夕食を採ったのは言うまでもない。

その夜、価格をストリングネット社に問い合わせてみたところ、非常にリーズナブルであった!今回預かったのは試作品なので、いずれ正式にシンプル・シリーズの生産が始まり価格がWEBで発表されるまでお待ちいただきたい。私がここで勝手に発表するわけにはいかないのだ!

明けて2005年3月28日(月)夜。私は今日もまた妻を連れて外出である。またしても是永様から当家夫婦はライブの御招待を受けたのだ。目的地は「天王州アートスフィア」この日は、尾崎亜美さんのライブツアー「おもてなし」の最終日だったのだ。「おもてなし」のステージに立つのは尾崎亜美さんとベースの小原礼さん(亜美さんの御主人)そして是永巧一さんの3名だけ。ちなみに尾崎亜美さんはデビューして早くも30年目だと言う。

妻は事前にアルバムCD「おもてなし」を娘から渡され、1週間に渡り聴き続けていたので、予習はバッチリである!

天王州アートスフィアには亜美さんの癒し系歌声が響いた。そして、悲しい歌声も流れた。元気が出る歌声も溢れた。懐かしい歌も聞こえて来た。本家「オリビアを聴きながら」を生で初めて聴いた!曲によっては小原さんと是永さんのコーラス参加があった。ハードなギターサウンドも突き刺さって来た・・・。アンコールまできっちり楽しむ事が出来たなあ。ベテランばかりのステージは「匠の技」を感じさせるものがある。客席の年齢層がかなり高かったのが笑えた。白髪頭がかなり座っていたのだ。人の事は言えないがね。

アンコールが終われば、楽屋にも招待されていたので遠慮なく押し掛けてみた・・・。楽屋に入るといきなり是永様が私に紹介してくれたのは「こちらはT■Nの宇■宮隆さんです!」「初めまして宇■宮です!」おっと!そうきたか!しからば「初めまして!よ〜く存じ上げております」と返しておいた。

次に紹介されたのは・・・「高橋です!初めまして!涼子さんのお父さんですね!WEB見てますよ!」と挨拶されてしまった。通称「高橋ジュニア」と呼ばれているミュージシャンである。娘から名前は頻繁に聞いていた方なのだが、ようやく初めての顔合わせとなった。

で、周りを見渡すと・・・あららら!あの人この人知っている顔が次々に出てくるではないか!知っていると言っても、私がテレビの画面で見て勝手に知っているだけで、相手が私を知っているわけはない。もちろん小原礼さんと尾崎亜美さんにも紹介されたのだが、亜美さんに「あら〜!涼子ちゃんのお父さんとお母さんですか!」と言われてしまった。おいおい!娘よ!お前はいったいどこまで進出しているのだ?

帰り道、妻に「●●さんや■■さんも楽屋にいたね」と話しかけたら「どこかで見た人だと思ってたんだけど・・・やっぱりそうだったんだ〜!」妻はきちんと認識していなかった様子だった。妻の目の前1mや真横に立っていた方々なのだが・・・。

ほらね!今回はすっかり日記になっちまったでしょ?



本日の結論
最近、妻と出かける事が面白くなって来たのは何故だろう?

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