六弦的試奏会
2004年10月25日 相互の試奏会となった!
 



「オリジナルギターは開発できるのか?」

2004年10月23日夕方。車を運転していた私は、梶ヶ谷の交差点で信号待ちをしていた。ブレーキを踏み込んでいるはずなのに、車体が妙に揺れていた。「ん?エンジンの振動が異常にあるなあ・・・」とさらにブレーキを強く踏み込んでみたが、その振動はいっこうに消えなかった。さらに10m程進んだところで救急車が通ったため、再び停止することになった。だが・・・そこでもまだ異常な車体の振動は消えていなかった。なんだこれは?だが、その次の信号で停止した時には「異常振動」はすでに消えていた。なんだったんだ?さっきの振動は・・・。

自宅に帰り着き、テレビをつけると異常振動の原因が判明した!新潟方面で大地震が発生したとの臨時ニュースが流れていた。上越新幹線も脱線したもようとのニュースに、ただただ驚くばかりであった。それ以降、関東方面でも何度か揺れを感じたのだが・・・。その後、十日町近辺の震源地の状況が判明するにつれ被害の甚大さが明確になって来た。

十日町には知人の実家があり、私が20才の頃真冬に数日間遊びに行ったことがある。雪深い地方なので、もう数週間後には雪の季節になることを考えると、政府の対応、復旧、支援を「阪神淡路大震災」より早く行う必要がある。全てが雪に埋もれる前に対応は可能か?今週末には関越自動車道を走る予定の私なのだが・・・不安感がつのる。

2004年10月24日午後、2名の方が当家にGugsGearの試奏を兼ねて遊びに来られた。

登録会員00194 小西様 と 登録会員00208 重浦様 のお二人だ。重浦様は高級ギターの通信販売会社経営者。PRSの高級レアモノやMcNaught Guitarの販売を手掛けられている。McNaught(マクノート)は生産数が少ないため、まだ日本ではほとんど目にすることが出来ないが、現時点では重浦様が日本での総代理店になっている。1本100万円程度のギターなので、一般人はなかなか手を出し辛い価格だ。ここに工房の様子が掲載されている。たった2名で生産しているアメリカの工房なのだ。フルオーダーシステムである。ネックシェイプも指定できるそうだ。

で、BugsGearの試奏前に、重浦様が当家に持ち込まれた、McNaughtを試奏させてもらうことになった。出来上がったばかりの100万円以上のギターを弾くのは緊張感がある。ゆるゆるとほんの少しだけ触らせていただいた。トップはキルト・メイプル。バックとネックは、フレーム入りコリーナで、木目の黒い縞模様が入っていた。このバック材はとてつもなくレアだ!美しいギターである。細かな仕上げを見ても、丁寧な仕上がりでとても弾きやすい。高級ギターは音が良いだけで無く、滑らかな触り心地が指先に気持ちよいのだ。ボディー内部に作られたチャンバーが独特の鳴りの良いサウンドを生み出している。軽量化の狙いもあるのだろうが、面白い構造だ。


チャンバーの様子

様々な六弦ネタ談義をするうちに、登録会員00208 重浦様はtanabe.tvで登場していたPRSがらみの数人の人物とお知り合いであると判明した。誰とは言わないが、六弦業界もなかなか狭いようだなあ。それ以外にも探って行けばまだまだ多数の方々とつながりはありそうだが・・・。

「ネタの提供」として、登録会員00194 小西様から貢ぎ物として渡されたのが「配線用線材」だった。一般人にとっては「なのこっちゃ?」的物体である!その実態はエレキギターの内部配線用の高級材料なのだ。その線には小さく「ベルデン」とメーカー名が書かれていた。一級品である!今までにレストアしたギターに再度手を入れようと考え始めた矢先だったので、とてもタイムリーな貢ぎ物である!ありがと〜!小西様!



これが配線用のベルデン

さて、今度は当方のギターの登場だ。実は23日にBugsGearの販売会社ストリングネットから、エレキギターをモニターとして預かって来たのだ。すでに韓国でトップブランドとなっている「Swing Guitar」の商品である。「Swing Rookie-300」ボディーシェイプはストラトタイプだ。定価9.5万円だという。販売価格で8万円程度か?韓国でこの価格であれば、かなり高級品だと思えるなあ。

ブルーメタリックの派手な塗装だ。前日預かってから、しばらく弾いてみたのだがこれがなかなかしっかりしているギターなのだ。仕上げも丁寧だ。塗装に問題は無い。指板もフレットも滑らかな仕上げ。ネックの仕込みも隙間なくピッチリしている。サウンドはかなり気持ちよい。

パーツも Machine Heads Sperzel TrimLock 、Bridge Wilkinson と一級品パーツを装着している。ピックアップはメーカーオリジナルだが、予想していたより遥かにパワーがあり気持ちよいサウンドを生み出していた。今まで、韓国製のエレキにはほとんど感心が無かったが、このレベルは充分に戦闘能力があるギターだと感じる。韓国ではプロが使っていると聞いた。メーカーのWEBはこちら


Swing Rookie-300


登録会員00208 重浦様 に試奏してもらった。判定は「真っ当な商品である!この価格では充分である!」だった。さらに付け加えられたのは、これからギターを始めようとする若者向きの商品だと言う。「初心者はついつい安いギターに手を出しがちだが、このギターであればすぐに買い直すようなことにはならないだろう。だが、ボディーシェイプがストラトなので、日本には余りにも競合商品が溢れている!オリジナリティーあるシェイプでないと、選択される可能性は少ないのではないか?かといって、いまさらPRSシェイプを出されても笑ってしまうのだが・・・」PRSの低価格ギターは、これより安い定価なのだ。日本向けに高品質で低価格のオリジナルギターは開発できるのか?これからの展開が愉しみだ!

それでは、いよいよBugsGearの試奏に入ろう。今回は4本を試してもらった。簡単だが以下が評価だ。

「個人的には、(張ってあった弦の違いなどを差し引いても)OR-50TWかDM-50ULが気に入りましたね。
  (試奏させて頂いたBugsGearは、DM-50UL / DR-50UL / DT-50TL / OR-50TW の4本でした)
 ライブ向きのデザインですね。インレイがスポットライトに美しく映えそうです! 」


やはり今回もOR-50TWの人気が高かったなあ!実は現在、OR-50TWのマホガニーバージョンであるOM-50TWが1万円スタートで、ヤフーオークションに出品されている。 定価14.4万円の人気ギターが果たして幾らで落札されるのか?今まで「欲しいけど・・・ちょっとまだ勇気が・・・」と悩んでおられた方は、入札にトライされてはどうだろうか?他の機種も1万円スタートとなっている物があるぞ!

ちなみに、昨夜私所有のOR-50TWの弦を「Martin マーキス ホスファー ブロンズ ライトゲージ」に張り替えたところ、サウンドはもっとヌケが良く鮮やかに聞こえるようになった!気に入っていたサウンドがさらに良くなった感じだ!先週、登録会員00206 嘉村様から「こいつに張り替えて下さい!」といただいた弦だったが、大正解である!アコースティックギターは高級弦に変えるとサウンドがかなりグレードアップするな〜!ありがと〜!嘉村様!

話しを戻そう。

登録会員00194 小西様 と 登録会員00208 重浦様 がお帰りになる直前に「YAMAHA SG175B」を御覧いただいた。さすがお二人とも「これですか〜!現物は初めて目にしました!綺麗ですね〜!」と嬉しそうな御様子。高級ギターは弾くだけでは無く、観る愉しみもあるって事だね!





本日の結論
オチがなくてすまん!

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