六弦的生貢物
2004年02月22日 貢ぎ物はこれ!




「3コードのフォークソング」

先週土曜日の2月14日に登録会員00197シーサイド鈴木様が当家に顔を出された。来られた理由は正月の「お年玉 逆貢ぎ物大会」でゲットされた、ギター用のミニ・ハンバッカに使うエスカッションを自作されたので、自宅が近い事もあり、御挨拶がてら見せに来られたのだった。東急ハンズで金属板を買って切り出してもらったそうだ。

シーサイド鈴木様が当家に滞在された時間はほんのわずかだった。すぐに自宅に取って返し、ギター本体に取り付ける作業に入られたのだ。そして、無事作業が完了されて届いた画像が以下のもの。ミニ・ハンバッカを御提供していただいた、登録会員00192HamaA様にもお喜び頂いた結果 となった。

新年早々お送り頂きましたミニ・ハンバッカを使用し
おかげさまでやっと本日、10何年ぶりに『FireBird』 が復活いたしました。
このギターでオーバードライブされた音を聞いたのは 20数年ぶり。
『感動した!ありがとう!』と叫ばずには おられない状況であります。m(__)m



で、登録会員00197シーサイド鈴木様が来られた際に「貢ぎ物」として置いていかれたのは「Morrisの生ギター」だった。長年御自宅で放置されていたようだ。弦はそんなに痛んでいるように見えなかったが、弾いてみるとさすがに死んだ音しかしなかった。じっくり観察してみると、弦高が高すぎてとてもじゃ無いが弾ける状態では無かった。ネックは少し順反り。当然のようにフレットは表面 が酸化してザラリとしていた。これではスムーズに弾けるわけが無い。

型番を調べてみようと思ったが、ラベルが破けていて分からなかった。

それでは調整作業を始めてみよう!まずはネックを正常化しなければならない。トラスロッドを絞めてストレートにした。チェックしてみるとこれでもまだ、12フレットのトップから6弦下端まで4.mmあった。とてもじゃ無いが使えない高さだ。次にブリッジを削る事にした。これ以上削るとテンションが得られなくなりそうだと思えるギリギリまで削ってみた。


本来であれば、ブリッジのトップもチューニングに合わせて精密に整形しなければならないのだろうが、それは今回無視する事にした。取りあえず「弾ける高さ」にする事が先決だ!削り込んだ高さが上の画像。ネックの調整と、ブリッジの調整ではここまでが私ができる限界だろう。

いつものように、次ぎはフレットのポリッシュに取りかかった。ギターはフレットのポリッシュ次第でとても弾きやすくなるのだ。指板にメンディングテープをきっちり貼って準備完了。このテープ処理をいいかげんにすると、後で作業中に研摩剤が木目に入り込み指板が汚くなる。一気に研磨剤で磨きに入った。手慣れた作業なので15分で終了。以下のようにピッカピカに仕上げた。


フレットをポリッシュする際に使うメンディングテープの副作用に「指板の浄化」がある。ゴシゴシと紙テープが指板に擦り付けられるので、作業後にテープを剥ぐと、指板の表面 に付着した指アカやホコリがキレイに取れてしまうのだ。その後は、シリコン系のスプレーを吹いてすりこめば仕上がりだ!

基本的な作業が総べて終了したので、弦を張ろう!だが・・・その時気付くのであった〜〜〜!!!当家には、エレキ用の弦の在庫はたっぷりあるが、アコースティック用はひと組も無かったのだ!うおおお〜〜〜!!!では、今すぐ弦を買いに走るか?ところが車は妻が乗っていってしまった。夕方までかえっては来ない。ううう・・・。張りたい・・・。張りたい・・・。今すぐ張りたい・・・。

引き出しの中を引っ掻き回した!ひょっとして・・・と思ったがやはり生ギター用弦は見つからなかった。いつもいつもそう都合よく行くわけが無い!しかたがないので、取りあえず弦高チェックの為だけだからとエレキ用の弦を張ってみた。生ギター用よりは細いが仕方が無い。

6弦とも張り終えて、ほぼチューニングを合わせた。12フレット6弦の弦高を再度計測したところ3mmになっていた。ううむ・・・微妙なところだ。私の感覚で言うと、まだまだ高すぎる。せめて2.5mmにはしたいところだ。理想的には2mmなのだが・・・。

細い弦を張ってこの高さだから、本来の生ギター用の弦を張るともっと弦高が高くなる事になる。そうか・・・このギターではこれ以上太い弦は張らない方がいいか・・・。もう少しだけトラスロッドを絞めてネックを少し逆反り状態にまで持っていったらどうだろうか?やってみた。

ところが、トラスロッドはすでにギリギリまで締め込んであり、15度程回したところで抵抗が大きくなり危険を感じたのでそれ以上は回すのを止めた。つまりこれで弦高調整の限界まで来たと言う事だな。ブリッジをもう少し削る事もできるだろうが、今回はやめておこう。てな事で出来上がりは以下のようになった。


弾くにはちょっと辛い弦高コンディションだが、5フレットまでならそこそこ使える。昔懐かしい3コードのフォークソングなら弾けるかね。てなことで、ここで貢ぎ物ギターの調整完了を登録会員00197シーサイド鈴木様に御報告する次第である!ありがと〜〜〜!!!



本日の結論
しばらくは玄関先のギターハンガーにぶら下げて、オブジェとしておこう!

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