鬱病的更年期

2002年11月25日 私の感覚はどうなっているのか?

「はらたいらさんに3000点!」

「これまた妙なパラドックスである!」

深夜にふと目をあけると意識はハッキリしているのに身体が動かない!そんな「金縛り状態」になった事はあるだろうか? 私は高校生の頃からしばしばその状態に陥っていた。「先祖の供養をしなさい」とか言われたが、調べてみると結局は「医学的解明」がなされている現象に過ぎなかった。「金縛り状態」は、脳は覚醒しているのに、筋肉を動かす系統の神経がまだ眠っている状態であると判明した。そりゃあ〜身体は動かせんわなあ!まさに「な〜んだ!」である。

それ以来「金縛り状態」に陥った時に観察してみると、数分ガマンすれば身体が動くようになると体感した。無理に身体を動かそうとするから押さえ付けられているような錯覚に陥り「霊的現象か?」とパニックが襲うのである。その上、深夜に起こりがちな現象なので、辺りが暗くて妄想をしやすい環境でもある。

「はらたいらさんに3000点!」そんな発言がギャグとして通用しなくなってもう何年経つのだろうか。かつて「はらたいら」氏はテレビのクイズ番組で16年間も活躍されていたが、その後姿をあまり見かけなくなっていた。最近になり時々テレビでお見かけするようになったが、それはいつも「更年期」がテーマの番組だった。

女性が更年期になり体調を崩す話はよく聞く。しかし、男にも中年になりそれに似た現象が出て来たとすれば「男性中年の鬱病」は「更年期」の所為である可能性が出てくる。「はらたいら」氏は長年にわたり、そんな「体調の悪さ、精神状態の悪さ」が続いていた。仕事にも影響が出て来てしまい「アイデァイがでない!やる気が起こらない!状態」に苦しんでいたと言う。

何人もの医者に観てもらったが「疲れじゃないですか?」と言われ続けたらしい。本人は「どうもそれとは違うぞ!」と思っていたようだ。そしてその体調不良呪縛から逃れられたのは、担当編集者の女性から「それって男の更年期じゃない?」と言われた時だと言う。この発言こそまさに「はらたいらさんに3000点!」なのである。

世の中の不思議な現象は「原因」が判れば「な〜んだ!」と笑って済ませられる事が多い。体調の悪さは笑って済ませられないが、少なくとも「原因」が判明する事で、精神的不安が取り除かれ、ある程度の対応ができるはずだ。「はらたいら」氏は「な〜んだ!更年期だったのか〜!期と付いている以上いつかは終りが来るはずだ〜!」と精神状態を切り替える事が出来たと言う。今はすっかりお元気になられているようだ。

私もこのところ「軽い鬱」が続いている。もう半年以上続いている感じがする。大笑いできるネタを探そうにもなかなアンテナが働かないのだ。身の回りで起こる出来事を面白がるには、それなりの晴れやかな精神状態が必要だ。「BAD」な状況に遭遇しても笑い飛ばしながら「HAPPY」に表現するには、シニカルな目線も必要だが、それにもまして「笑える精神状態」が必要とされるのだ。

最近は「読了的●●●」や「貢物的●●●」「六弦的●●●」の登場確率が増えて来た。これはまったく上記の事情によるものである。自力では「面白い事」をあまり発見できないので、なんとか他力本願ですがりついているのである!

以前はライブ・ステージを観る度に、必ずその報告を「独断倉庫」に書いていたが、現在は「取材する気力」が沸き上がらないのだ。デジカメは一応持って行ってみるが、一度もシャッターを押さないひが多くなって来た。ううむ・・・いかんなあ・・・これはまさに「はらたいら」氏と同じ症状の入り口に立っているのでは無いだろうか?

さてこのような私の精神状態の原因を「はらたいら」氏と同じ「男性の更年期」だと仮定してみよう。仮定する事で「症状改善」されるのだろうか?「な〜るほどね!」と理解はするが、それで改善される事は無いだろうなあ。となれば「期」が終わるまで耐えるしか無いのか?「はらたいら」氏は「自然体で過ごす事が大切」と説いていたが・・・。

「自然体」ってなんだろ?「何もしない」事か?じゃなさそうだなあ。では、現状に抵抗しない事か?抵抗する事を自然な行為だと考えれば・・・。「鬱」であると認識しているのだから私は現在「本鬱」では無いのだろうなあ。やはり大枠として「なんとなく更年期症候群」あたりに位置付けておいた方が無難のようだ(なんだよ無難って?)「独断倉庫」を書き続けているのも「私は自然体である!」と無理矢理自分に対し認識させようとしているのだろうか?

「鬱の人」が見かけ上「自然体」を続ける為には「自然体を装う不自然体」である必要を感じる。なんだか妙なパラドックスである!自分を振り返ってみれば「最悪の状況を楽しむ精神構造」はまだ崩壊していない気がする。この際「期」が終わるまで「自然体を装う不自然体」でも演じ続けるしか無いか?

最後になるが、皆様に一言お伝えしておきたい事がある。現在「私は鬱なんて大丈夫!」と思っているあなた!若いから大丈夫と思っているそこのあなた!「老眼」と同じようなもので、いつの日にかあなたにも必ず襲い掛かって来るはずだ。その時は、焦らず「自然体」でいるようにね!(だから、自然体ってなんだよ〜?)




本日の結論
私は「鬱」を楽しむ事ができるだろうか?だが・・・楽しめたら「鬱」ではないだろう!
これまた妙なパラドックスである!

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