複製的結果論

2002年09月26日 では実際にやってみようか!

画像無し

このように↑出来上がったのだ!

「これがプロテクトの実体である! 」

本日のネタはMac使用者でなければ、理解しがたい話なのであらかじめお断りしておく。
やってはならないことをあえてやった場合、どの様な結果が出たとしても自己責任である!

MacintoshはOSが進歩しUNIX化を果たし「OS X」を昨年発表した。実はNext社からOSを買い取って仕立て直したのが真相らしいが。その後、進化は続きマイナーバージョンアップを繰り返し、ついに開発コード名「Jaguar」の「OS X.2」となった。先月末に当家でも導入し使い始めたが・・・。さらにオートバージョンアップによって一昨日WEBから自動的にダウンロードされ「OS X.2.1」へと書き換えられた。現時点で最新鋭のMac OSは「OS X.2.1」ということになる。

さて、ここで一つの疑問がある。かつてPCを買うと膨大なマニュアルが添付されていた。「こんなに読んでらんね〜よ!」とぼやきたくなる程「理解しがたい文章と専門用語の羅列」だった。しかし、それなくしては理解する入り口にも立てなかった。無理矢理読み下し、更には時折辞書代わりに開いていたのであった。それが「OS X.2」にはほとんど付属していないのだ。

元来Macはそれほどマニュアルを読まなくてもなんとかこなせた。人に優しい設計のOSであった。だが「OS X」になった途端、今までの概念と違って来た。UNIXベースなので、なまじ今までのMacと同じ扱いをしようとして戸惑う事が多いのだ。逆に初心者が「OS X」からスタートすれば問題なく使えるのだろうが・・・。慣れとは恐ろしいものなのだ。

例えば、あなたに30年連れ添った配偶者と20歳年下の愛人がいると仮定してみよう。この場合、配偶者とはアウンの呼吸というか、お互いに多くを語らなくても永年培った「無言でも通じる世界」がある。しかし、20才も歳が離れればそれなりに努力し理解しないと意志は通じないだろう。そんな感じの「OS X」との付き合いが始まったのだ。

ところが、昨今の傾向としてOSやPCに添付されているマニュアルはかなり薄い。ペラッペラの冊子でしか無い。とても全貌を網羅しているとは思えない形状だ。そして、やりたい事を添付マニュアルで探しても見つからないのだ。そんなバカな!と思われるかもしれないが事実である。オンラインマニュアルと呼ばれる「ヘルプ」にはある程度収録されているようだが。

しか〜し!満員の出勤電車の中で「ヘルプ」を探すわけにはいかない。その時間を利用し、じっくり「マニュアル本」を目の前にして確認したい事も沢山あるのだ。そこで登場するのが「サードパーティーの解説本」だ。アプリケーションソフトに付属しているマニュアルも読みづらいので、攻略本が数多く出版されている。私は攻略本の著者に知人も多い。

9月25日近所の本屋で出版日が一番新しい「OS X」攻略本を買ってみた。新居雅行緒「極める OS X」なる分厚い本だ。定価2,280円+消費税である。店頭でぱらぱらめくっていると、私が疑問を持っていた件があっさりクリアされてしまった。これは分かりやすいぞ!帰宅後さっそく様々な実験を始めた!

ところがである!実験スタート直後に早くも挫折しそうになったのだ!理由は・・・私が手に入れた新居雅行緒「極める OS X」は「OS Xベータ版」を使って書かれたようなのだ。私のマシンはすでに「OS X.2.1」までバージョンが上がっている。細かい部分がその本で使われているメニュー画面のデザインと違っているのだ!目の前にあるはずの表示が無かったり、探してみると更に階層構造のメニューが作られていたりでいささかうろたえたのである!出版物がOSのバージョンアップの進化に追い付かないのだ!

確かに、私のマシンの方が進化している分だけ理屈では使いやすいはずなのだが、マニュアル本との違いを理解しながら進むのはなかなかやり難いものだ。1時間程あれこれいじくり回した結果、本日最後の実験に取りかかる事にした。「OS X.」では、DVDがコピー出来る。そこでテーマは「プロテクトされた市販DVDをコピーするとどのような結果が出るのか?」にした!つまり「プロテクトとはどのような効果の事か?」の確認なのである!

市販DVDはプロテクトされている為、基本的にクローンコピーは作成出来ないとされている。Macのこのコピー機能はあくまでも自作DVDを複製する場合にのみ使うべきテクノロジーなのだが・・・。それでは「どのようにクローンコピー出来ないのか?」を検証してみよう。まずは、オリジナルDVDをセットしユーティリティーの「ディスクコピー」を使ってDVDの中身をHDの中に全部コピーする為「イメージディスク」を作成する。この作業で1時間かかった。データ量は4.1GB。

次に、生DVDヘの書出しだ。オリジナルDVDを取り出し、生DVDをセットした。ボタンをクリックするだけで焼きつけ開始。このあたりの手順はかなり簡略化されている。とても使いやすい。ジリジリと書き込みは進んだ。すんげえ時間がかかる処理なのだ!約1時間後、前触れも無く突然DVDを載せたトレイが飛び出して来た!これが作業終了の合図である。「焼き上がったよ!」とトースターのごとき動きである!

いよいよ検証だ!いま吐き出されたDVDを再度セットしプレイしてみると・・・おおお!!!音楽が流れ出したぞ!タイトルがウッスラ見え始めたぞ!なんじゃこりゃ!クローンコピー大成功か〜?と喜んだのは一瞬だった。音楽には1秒ごとに「ブ!ブッ!ブ!ブッ!・・・」とノイズが入り続けた。画像は最初のタイトルがうっすら見えただけで後は真っ黒い画面が続いた。つまり、使い物にならないのである!これがプロテクトの実体である!

こんなバカな実験をする方は居ないだろうが、「OS X.2」にDVDがコピー出来る機能がアルとなれば誰しも試してみたくなるだろうなあ!そこで私が登録会員の皆様になり代わり代表としてあえてチャレンジしたのである!お読みになった通り、結果は悲惨な事になるので、無駄な努力はしないように!生DVDも決して安くは無いのだぞ〜〜〜!!!




本日の結論
この実験で作成した「ダメDVD」を欲しければ送ってあげるけど・・・。だれか要る?

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