片品的熊新鮮

2002年09月17日 天気はちょっとだけど・・・旨い!


9月16日お別れ間近の記念撮影だ!
この オリジナルTシャツは笠松様の御提供!

「麺は打ちたて!熊は撃ちたて!」

今年もやって参りました!群馬県片品村「笠松邸5周年青空ジャズライブ」その詳細を御披露しよう!

9月13日深夜、雨の川崎を車で出発した。女房、子供に愛想をつかされた私は今回一人旅である。約2時間30分の深夜ドライブは、さすがに独りだと寂しいものがある。走り出して10分程で忘れ物に気付いた。ドライブの最中に聴くCDだ。その時点で、車のCD装置の中には娘所有のCDが6枚突っ込まれていた。ううむ・・・しかたねえなあ!「ジャクソン・ファイブ」から聴きはじめるか〜〜〜!!!すぐにマイケル・ジャクソンのガキの頃の声が響き始めた。

9月14日01時に片品村「笠松邸」に到着。深夜の独り走行はかなり寂しいものがあるが、連休時の移動は深夜に限る。全線に渡り予定通りスムーズな走行であった。到着時点で「笠松邸」に先客は無し。笠松様だけがにっこりお迎え。すぐに持参のDVDをお見せした。先日のWADA BANDのSEABIRDライブを焼きつけたオリジナルものDVDである。ふっふっふ・・・好評である!早く演奏者の和田様にも御覧いただきたいものだ。そして就寝・・・。



9月14日朝には雨が上がり、曇ってはいるが爽やかな山の風景が見えて来た。雲が芸を始めた。「片品村に着いたぞ!」と気分は盛り上がる。まずは注文しておいた「八丈島 くさや4kg」の到着を待つ事にした。午前中に届くはずなのだが・・・。運送会社からやや遅れるとの連絡があったが、11時に無事受け取った。ふっふっふ・・・メイン食材の一部はクリアしたぞ!

さて!今のうちに予想される40名分の食材を仕入れに行こう! 今回もう一つの目玉は「ハラミ」だ。具体的に書くならば「牛の横隔膜」である。これを塊のまま炭火でじっくり焼くと、旨い事この上なし!の状況が生まれる。だが、ハラミの塊はなかなか手に入らないのだ。スーパーの食肉売り場ではなく、沼田の食肉専門店を目指した!笠松様の車で肉屋を2件巡りやっと「ハラミの塊3kg」を手に入れた。それ以外にも「モツ3kg」「辛い味付けハラミ3kg」「牛レバー500g」を購入。肉はこれで充分だろう!「内臓攻め!」が隠しテーマである。

帰り道に道路沿いの農家直売店で野菜を買い込み、取りあえず本日の昼夜の食材は揃った。笠松邸に帰り着けば、すでに「たまちゃん」「伊藤さん」のレギュラー女性隊が到着していた。彼女達は、私の調理助手も兼ねているのだ。すでに、14時になっていたので、すぐに昼飯の準備に取りかかった。

登録会員栃木のyoshiko様からいただいていた、鉄板を引っ張りだし、指示されていた手順通り一度焼いて屑野菜も焼いて掃除をした。錆も取り除かれ準備完了!まずは、スパゲティーを茹でた。「イタリア味と中華味どっちがいい?」そう聞くと「たまちゃん」はすかざず「中華味!」と答えて来た。そうかそうか!しからば中華仕上げにいたそう!

鉄板でキャベツ、モツを炒め、茹で上がったスパゲティーにオリーブオイルと中華ダシを混ぜ込み仕上げた。今回持ち込んだ「中華ダシ」は出がけに妻から渡されたものだ。「高級中華だし!高いのよ!」と妻が言うだけのことはある。旨い!うまいのだ〜〜〜!!!全員満足である!

それが終われば、鉄板を外し炭火で「くさや」を焼いた。これまた香ばしく食が進む。くさや初心者もこの環境だと「においは全然気にならないですね!おいしい!おいし〜!」と大喜びなのだ。よかった!よかった!今回届けられたくさやは塩分も少なめでバクバク食えるのだ!私は2枚も食いつくしてしまった。


登録会員 伊藤様 撮影画像


夕方になり、続々参加者が集まり始める。1年ぶりに顔をあわせると、懐かしさよりも「もう1年経ったのかよ〜!」と人生の短さを気付く事になってしまうのだった。さらには、5年前は他人同士だった二人が結婚し、子供もつれて来ていた。時の流れをしみじみ感じる。

この夜はまだ人数が少ないので、たいした夕食の量は作らなくて済む。でも12人分はクリアしなければならなかった。小松菜が大量に届いていた。来られる方の家で作っているモノだ。まずはキノコと卵をとじた「小松菜鍋」にした。その他は何を作ったかも記憶していないうちに夜は過ぎていく。そんな中、以前いただいていた「手討ちうどんキット」を持ち込んでいた私は「うどんを打ってくれ〜!マニュアル付きだぞ〜!」と1人の若者に手渡したのであった。

このようなものは初体験者に任せるに限る。その方が盛り上がるのだ。案の定、粉だらけになり彼は奮闘するのであった。だが、打った後は寝かせなければならないので、今夜食べる事は出来ない。取りあえず捏ねて寝かせるまでの作業である。





食後は、DVD大会も大盛り上がりのうちに前夜祭は深夜まで続いていた。その後、深夜到着組も大勢いた。その時間になってもバンドメンバーが全員揃わないので、その夜はまだ演奏を聴く事が出来ない。そして、私は翌朝の仕込みに入った。

9月15日朝、8時過ぎ飛び起きてみれば結構人数が増えている。慌てて朝食の用意を始める。朝飯は、すでに前夜から仕込んでおいた「モツ煮込み」「小松菜と卵のスープ」に「くさや」を焼いて、炊きたての白い御飯を用意した。飲み屋の定食のような品揃えであった。ダイコンにモツのダシがしみ込み旨いぞ!おおむね好評のうちに食事は終了。この頃、バンドメンバー最後の橋本様御夫妻が到着。

さらに、登録会員である栃木のyoshiko様姉妹が登場した。片品林檎亭に行く前に「差し入れ」の御提供であった。食材は「鯉」であった。父上が釣ったのをわざわざ「空揚げ用」と「味噌焼用」にさばいて漬け込まれてあった。鉄板に引き続き、ありがたい御配慮である!お父上〜〜〜!!!ごちそうさま〜〜〜!!!

お昼から近所のペンション「コスモ・ビレッジ」で出張ライブだ。今年で3回目となる。全員が車で「コスモ・ビレッジ」に移動。新しく出来た屋外のスペースでライブも準備に入った。だが・・・そこは土間である。ライブをやるには足下がどうも都合が悪い。そこで青いビニールシートを敷いた上に、柔道用の畳を置いてステージを作り上げた。お座敷ライブの感がある。

柔道用とは言え畳である!汚さない為に土足は許されない。そこでメンバーは靴を脱ぎ演奏体勢を整えるのであった。下の画像はギターの「橋本潔(はしもときよし)」様であるが、これではまるで「足下潔(あしもときよし)」様だな!不格好である事は言わずもがなである!


「コスモ・ビレッジ」には名物の犬がいた。人懐っこくじゃれていた大きな犬だったが、見当たらないので聞いてみると亡くなったなったとの返事。そのかわり、その犬が残した子犬が出迎えてくれた。これまた人懐っこくてすぐにじゃれて来るのであった。その名は「さくら」である。大声で「さくら!」と呼ぶと「寅さん」になったような気がした(うそつけ!)



で、いよいよ和田リーダーの御挨拶の後、演奏開始であった。だが・・・だがである!笠松邸に集合しここまで移動して来た約20名の聴衆に対し「コスモ・ビレッジ」のお客はほとんどが朝に発ってしまい、残ったお客はたったの2名だったのだ!うおおお〜〜〜!!!2名の為に20名が移動してライブなのだ!ゼ〜〜〜タクって思わないか〜?この辺りは標高が高いので寒い。会場ではトウモロコシとコーヒーがふるまわれていた。ホッカホカである。しか〜し一歩外に出るとやはり寒い。




演奏が終われば私と笠松様は、今夜のライブに向けて野菜類の食材調達である。その前に「片品林檎亭」に林檎の様子を見に行く事にした。橋本夫妻も同行だ。「片品林檎亭」に着けばそこにもトウモロコシが待っていた。さっそくいただく。旨い!うまいぞ恵味!そこにお客さまがやって来た。「そのトウモロコシは甘いですか?」と食っている最中の我々に聞いていた。

そこで私は片手に食べかけのトウモロコシ「恵味」を握ったまま、すかさずこう言ったのである!「これは旨いですよ〜!シェフの私が言うのだから間違いありません!」その時私は、例のコックの衣装に身を包んでいたのである!それはそれは効果絶大であった!お客はすぐにトウモロコシの購入を決定したのであった!衣装の力は恐ろしいぞ!人は見た目で判断されるのだなあ!



さていよいよ「オーナーの木」のチェックだ。今年は雹の被害にも遭わず、順調に実っている。豊作だ!11月頭の「収穫祭」が楽しみである!理想的オーナーとしては、理想的収穫を目指さなければならないのだ!40kg程度の収穫が望めそうだなあ! 帰りにいつものように絞り立ての林檎ジュースとトウモロコシ、ダイコンをいただいた。いつもいつもありがとう!星野様!




スーパーで買い物を済ませた後、笠松邸に戻ってみれば、そこには先程別れたばかりの「片品林檎亭」の御亭主である星野様が来られていた。そして差し出されたものは「今届いた撃ちたての熊の肉です!うちのトウモロコシを食ってたやつですよ!ダイコンと炊いて食って下さい!」と申されるのであった!うおおお〜〜〜!!!昨年も熊肉の差し入れがあったが、冷凍モノだった。この片品村には「熊出没中」の看板があちらこちらに立っているくらい、頻繁に出没するのだ。今年は「産直撃ちたて熊肉」なんだか旨そうである!

今回の熊肉にはおまけがあった。熊のレバーである。めったに食えるものではない。一期一会である!これまた新鮮でぷりぷりしていた。撃ちたてならレバ刺しも考えられたが、今回は安全策をとって、熊肉と共に立田揚げに仕立てる事にした。脂身を切除。熊肉を一口サイズに刻み、醤油と生姜、みりんにハチミツを加えた中に漬け込んだ。しばし寝かせる。

あまりにどたばたしていて、写真を撮り忘れたので、画像をお見せできないが、バルコニーではジャズライブが始まり、庭先では「ハラミのバーベキュー」がスタートしていた。熊と鯉の空揚げも出来たそばから消費されて行った。新鮮な熊は臭みもなく旨い!鯉も旨い!さらに、昨夜製作途中だったうどんもいよいよ仕上げに入り、立派な細切りうどんとして出来上がった。もちろん、すぐに消費されて行った。旨い!「麺は打ちたて!熊は撃ちたて!にかぎるなあ!」と呟く私である。

ライブと料理で盛り上がる中、登録会員栃木のyoshiko様姉妹もようやく駆け付けて来た。東京から私の友人達も駆け付けて来た。佐々木君である。近くにキャンプをしに来た帰りだという。酒をのみ、食事をし、深夜の室内ライブまでつき合ってくれた。その後雨も降ってきたので、リビングで雑魚寝するかと思ったら、佐々木君は友人と二人で庭先にテントを張り始めた。なんだ?なんだ〜?事情を聞けば、せっかくキャンプしに来たのに、テントを一度も張れなかったので最終日に一度はそうしたかったのだそうだ。大笑いである!

そんな裏側で、こんな悲劇も起こっていた。ドラムのペダルが壊れていたのだ。これではバスドラが使えない。復旧作業は続くのであった。


今回の片品村の滞在で特筆すべき事があった。私が笠松邸に到着した際、笠松様は「コミックス」を読まれていた。なに?笠松様はそんな趣味があったのか?知らなかったなあ!と聞いてみると「ヒカルの碁」全18巻が揃っていると言う。まだこのコミックスは連載中なので、完結しているわけではない。笠松様は「碁」が趣味なので、読み始めたら止められなくなったと言う。どれどれ・・・なんぢゃこりゃ〜〜〜!!!おもしれ〜じゃね〜かよ〜〜〜!!!

その後、調理の合間を見て読み続け、私は滞在期間中に全18巻を読破した。読後「どこへいったのだ!SAI!」そう呟く私なのである(読んだ人しかわからね〜ぞ!)その「ヒカルの碁」はまり現象は私に留まらなかった。次々に読破者が現れ、ついに最終日には和田リーダーまで突入したのである!果たしてどこまで進んだかは確認できなかったが、きっと続きは、東京でお買い求めになるのだろうなあ!

ちなみに、家系図を辿ると私は藤原家の末裔となっている。となれば私は「SAI」と遠い親戚である可能性が大きい!なんだか嬉しい気がする。だからどうした?と言われれば「いや・・ちょっとね・・・」と答えるしかないが・・・。まあ、ひとつ読んでみれば判るから!この気持は!(だからどうした?)




最終日の9月16日朝はやはり前夜から仕込んでおいた「モツ煮込み 八丈島唐辛子風味」であった。それに中華風「野菜たっぷりスパゲティー」に「片品林檎亭」で栽培された摘みたてのバジルと八丈島唐辛子をたっぷりと使った。風味豊かでビリカラの逸品に仕上がった。大好評である!まあ、ざっとこんな感じの「片品村笠松邸5周年記念事業」であった。 次回の集合は11月2日〜4日の「片品林檎亭大収穫祭」になる。メインは3日だ。皆集まって林檎狩りをしようよ!もぎたての林檎は旨いぞ〜〜〜!!!

川崎の自宅に帰り着く直前、悲劇に気付いた!自宅に「そろそろ帰り着くよ!」と電話を入れようと自分のPHSを探したのだが・・・見つからないのである!ショルダーバッグを始め4つのバッグを全部かき回したが出て来ない!うおおお〜〜〜!!!どこいったんじゃ〜〜〜!!!帰宅するなり、PHSに電話をかけ呼び出してみた。「電波が届かないところか・・・」例のアナウンスが流れるのみだ。少なくとも自分の部屋に存在しない事は判明したぞ!さ〜〜〜てどうする?どうなる?気になるPHSの行行方は次回の掲載だ〜〜〜!!!

帰り着いた時点でヘトヘト。連休はやっぱり道路が込んでるなあ!



本日の結論
笠松邸での調理には、砂糖をまったく使わなかった。甘味はすべて「はちみつ」を使用した。
参加された皆様はお気付きになられただろうか?

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