海鳥的六弦焦

2002年08月03日 この状態からどう挽回するのか!



「弦が死んでいる!」

豪雨が通り過ぎた8月2日の夜、月例の「SEABIRDジャズライブ」へ出撃した。午後からの嵐の様な空はすっかり雨が上がり、気温は穏やかに下がっていた。だが、渋谷駅からの長い上り坂は、湿気と共に私の体力を容赦なく奪ってくれた。ゼイゼイ言いながらなんとか「SEABIRD」に辿り着けば、客は少ない。ううむ・・・あの天気じゃ出足は遅いよなあ・・・。

バンドリーダーの和田様は、たまに出張とライブが重なってしまうことがある。そんな時は出場できないので「和田抜き和田バンド」となって他のメンバーを臨時バンドリーダーに格上げし、月例ライブが運営されるのである。今回、和田様は無事に出場しているので問題は無さそうに見えたが、実は「逆和田抜き和田バンド」現象が起っていたのである!つまり、和田様以外のメンバーが全員いつものメンバーと違っていたのだ!

レギュラーメンバーのギター橋本様だけは、遅れて駆け付けるはずとアナウンスがありライブがスタートした。なるほどね。いつもとちょっと感じが違うサウンドだ。メンバーが違うとこうなるのか・・・。ひたすらボ〜ッとしながら心地よい音の波を体で感じ続ける。

今回のピアニストは和田様と永年に渡り京都でライブ活動をやられていたようだが、この度、東京に転勤となったため、再び共演できるようになったのだと言う。ピアノ椅子をよく見ると高さをあわせるために電話帳が敷かれていた。そう言えば、最近電話帳なんて本来の使用目的で使っているのを見たことが無いなあ。



第一部終了まぎわになってギターの橋本様が登場。なんだか典型的サラリーマンの格好であらわれたぞ!聞いてみると、マスコミへの発表がありそのためのスタイルだとか。暑い夏にスーツ姿は見た目も暑くてイカンよねえ〜!でも、サラリーマンはそれが制服だからしょうがないってか。橋本様は現場から駆け付けてきたので、いつもの愛用ギター「P.R.S.」や「ヘリテージ」は持参していなかった。で・・・これからどうするのだ?

レストランに行くとお手軽に楽しめる「ハウスワイン」が用意されている。「SEABIRD」にも急にギターが必要になったお客さまの為に「ハウスギター」が用意されている。YAMAHA SF700である。私は「SEABIRD」以外で見たことが無い。橋本様はその「ハウスギター」を借り受け、第一部の最後の曲に参加された。だが・・・だが・・・だが〜〜〜!!!

それはそれは悲惨な状況に陥ったのである!なんぢゃこりゃ〜〜〜!!!この「ハウスギター」はだれもメンテナンスする者がいない。そのため、弾きっぱなしで格納されてしまう。その時張ってあった弦は何時張られたモノなのだろうか?まったく「ギターの音」として成立していないのであった。通常「弦が死んでいる!」と呼ばれる状況に陥っていたのだ!サスティーンがまったくない!



演奏しながら焦りまくる橋本様であった。リーダーの和田様も「なんちゅうギターサウンドなのだ!」と感じている様子。私ももちろんハラハラし続けるのである。そしてそのまま第一部が終了した。ううむ・・・橋本様不完全燃焼である!

すぐに対策会議が開かれた。幸いにしてギターケースに新品の弦が3組用意されていた。しかもダダリオである。橋本様愛用のブランドなのだ。2種類の弦の太さがあった。細い方の.011〜.049を選び、休憩時間を利用して張り替えることにした。新しい弦を張るとすぐには安定しないのだが、この際仕方が無い。あの死んだままの弦で続行することはできないのだ!一気に張り替えるのであ〜る!





必死になって張り替え終了すれば、すぐに第二部に突入した!ふふふ・・・やっとギターサウンドが戻って来たぞ!だが・・・やはりいつも聞き慣れている橋本様のサウンドとはちょっと違っていた。ギターそのものの問題もあるのだね!その後はいつものようにボーカルタイムがツツガナク進行し、無事にライブ終了となった。

今回のお客には和田様、橋本様の勤務先からこられた方も多かったようだ。和田様のサックス越しに見えるお客さまの様子を撮影してみたが、オートフォーカスなので「サックスなめ」の映像をきちんと撮るのが難しかったなあ。そして、本日も新たなる疑問が浮かんでしまうのだった。ジャズを聴く時ってどうして人は「難しい顔」をしてしまうのだろうか?どうしてかなあ・・・。





本日の結論
本当にライブのネタに困ってきたのが良く分かる内容である!

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