読了的百舌本

2002年07月21日 ううむ見つけるのが遅かったか・・・!


集英社刊 定価1900円

「ううむ・・・そんな手があったか〜〜〜!!!」

CM業界には「広告代理店」という職業がある。広告代理店に勤務しながら二足のわらじで小説家をやっている方も多い。逢坂剛氏はもと広告代理店「博報堂」に勤務していた。今では独立されて、プロの作家として御活躍中である。広告代理店出身では、他にも「テロリストのパラソル」で「電通」の藤原伊織氏が有名だね、知り合いでは「東急エージェンシー」出身の馬場真人氏なんて方もいらっしゃる!

上の3名に限って言えば、私は逢坂剛氏の小説を全く読んだことがなかった。不思議に理由もなく避けていた気がする。何故だろうか?そして、7月頭に行った「BOOK OFF」で一冊の逢坂剛氏の小説を手に取った。集英社「よみがえる百舌」1996年刊557ページのちょっと厚めの本であった。もちろん100円コーナーでの発掘である。他にも数冊買って、読み耽っていたが「よみがえる百舌」を最後に読むことにした。

7月18日の朝、出勤電車の中で「よみがえる百舌」を読みはじめた。ジャンルで言えば、警察モノミステリー。主人公は倉木美希。警察庁特別観察官。警部。年令はほぼ40才である。現職警察関係者と、警察を免職になったOB達の裏社会でのつながりが怪しくからみ合う。

そこにあらわれた「百舌」と名乗る暗殺者。次々にある事件の警察関係者が消されていく。いずれの殺人現場にも残されていたのは「ぼんのくぼ」に突き立てられた「千枚通し」と「百舌の羽根」だった。犯人のサインなのか?「よみがえった百舌」におののく登場人物達だが・・・。

「よみがえった」って何?その前提条件が細かく分からないのだ。読み進むうちにその理由が書かれはじめ分かってきた。すでに「百舌」は前作で死んでいたようだ。では・・・この「百舌」は誰なのだ?ううむ・・・初めて逢坂剛氏の小説を読む私には少しいら立ちが起きた。が・・・面白い展開となってきたぞ〜!

電車は進む。やがて渋谷駅に到着した。電車から降りつつ、歩きながらも読み続けた。山手線でも読み進む。もちろん帰宅時の電車内でも読みふけるのである!面白い!どうなるんだよ〜!

「百舌」はこいつか〜?うっ・・・だがなあ・・こいつには確固たるアリバイがあるしなあ・・・。ミステリーにおいて「アリバイ」はいずれ突き崩されるモノと相場は決まっているので安心はできないのだが・・・。

私は基本的に小説は電車の中でしか読まない主義だ。続きを翌朝、7月19日朝の出勤電車も読み続ける。ズンズン読み続ける。やがて勤務先の駅に到着した時、「よみがえる百舌」は残りわずかになっていた。かなり佳境に入っていたので、急遽、主義主張を変更し昼休みに読み続けることにした。昼飯に弁当を買いこみ、片手で食いつつのハラドキドキの詰めである!そして読了!ううむ・・・「百舌」の正体は・・・ううむ・・・そんな手があったか〜〜〜!!!なかなか面白い本であったぞ!ミステリー好きにはお勧めの本である。

「よみがえる百舌」の前に書かれた「百舌」シリーズはすでに「百舌の叫ぶ夜」「幻の翼」そして「砕かれた鍵」の3冊が出版されているという。これを読破したいぞ〜〜〜!!!そこで私は次の行動に出た。帰宅時の迎えの車に乗ったまま、近所の「BOOK OFF」へ突入したのだ。100円コーナーの「お」のラベルを捜す。「おうさかごう」はと・・・なに?ないぞ!無いぞ〜!1冊もないぞ〜〜〜!!!

不思議なことに「逢坂剛」モノの本が1冊も見つからないのだ。と言うことは売れてしまっていると言うことか?人気があるってことかい?ついでにもう一軒の「BOOK OFF」に行ってみたが、やはりここでも見つからなかった。ふう・・・仕方が無い。別物を6冊買って帰ることにした。これはこれで良かったのだが・・・。便秘の時、トイレに入ってオシッコしか出さずに出てきたような・・・そんな感じがする・・・(なんちゅう例えだ?)

かといって、他の本屋で捜し、まっとうな料金を払う気は全くない。あくまでも「100円読了」をまっとうしたい私である!お〜〜〜い!どこかの「BOOK OFF」で「百舌の叫ぶ夜」「幻の翼」そして「砕かれた鍵」の3冊が売っていないか〜〜〜!!!



本日の結論
こんな根性では新刊本はいつになっても読めないなあ・・・。

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