裏面的定期券

2002年06月11日 おっと!そう来るか〜!



「ここまで進化していたのか〜!」

卵は、塩コショウ軽くふり、そのままフライパンで片面だけ焼けば「目玉焼き」となる。英語では「サニー・サイド・アップ」と呼ぶ。確かにそんな感じの出来上がりとなるなあ。アメリカで朝飯を食う時にはかなりの頻度で「サニー・サイド・アップ」と発注することになる。それには、カリカリに焼いたベーコンを添付することを忘れてはならない(おいおい!どうしたのだ?)

さて「サニー・サイド・アップ」がお好みで無い場合、もっと黄身を堅く焼きたい方は焼き方を「ターン・オーバー」と発注しよう!「目玉焼き」をひっくり返して裏面も焼くのだ。これで、黄身がドロリとこぼれ出すことも無く、不器用な方でも綺麗にいただくことができるだろう。だが、私の好きな調理法では無い。

子供の頃「めんこ」で良く遊んだものだ。昭和35年〜36年頃、私の育った宮崎県小林市では「丸パン」と呼ばれる丸い「めんこ」が主流であった。四角いめんこは「外道」扱いされ仲間に入れてもらえなかった。「めんこ」は当時の私達には正式名称では無かった。私達は「かった」と言っていた。これは「かるた」が訛ったものではないのだろうか?

めんこは相手のめんこにぶつけてひっくり返し、優劣を競う。そして、ひっくり返すと相手のめんこは自分のモノとなった。子供にとってそれはある種の「バクチ」でもあった。より強いめんこを目指し、ロウを溶かして塗り混んで重みを増したり、縁を少し曲げて浮き難くしたりと知恵を絞ったものだ。

そして、昭和36年春になり宮崎県宮崎市江平に引っ越した時、驚愕の事実を知ることになる。そこでは「角パン」と呼ばれる四角いめんこが主流だったのだ!それまで所有して来た「丸パン」は全く価値を持たなかったのだ〜!ううう・・・突然、通貨が切り替えられたようなショックであったのだ!

さて、そんな昔話を今さらしたところで何の意味も無いな。めんこはひっくり返すことで勝負をつけ、取り上げ、そして取り上げられる。この経験が子供たちへ「世間はそう甘くは無い!シビアだぜ!」と教訓的に教えてくれるのである!さらに、少年期の腕の筋力アップに役立ったことは言う間でも無い。

「ターン・オーバー」と「めんこ」これらの共通点は「ひっくり返す」だな。

いよいよ本日の本題。

10日朝、月曜日の朝は会議があるので早い出社となる。いつものように東横線に乗って出社する私だった。小説を読みふけり、気がつけば、終点「渋谷駅」に到着していた。改札口に向かい歩きながら小説を読みふけっていた。ズボンのポケットから定期券を取り出し、改札機に放り込んだ。無事に1m程先の吐き出し口から定期券が飛び出して来た。何も問題は無い。無事に出社に及んだ。

16時30分頃、青山方面に打ち合わせの為、出かけることになった。JR大崎駅から電車で行くことにした。まずは改札口へ向かった。いつものようにポケットから定期券を取り出し、改札機に入れようとした瞬間!定期券の黒い裏面が上に向いていることに気付いた。だが、私のアクションはもう自力制御できなかった。定期券はスルリと改札機に飲み込まれてしまったのだ!

さ〜て、この後どうなるのだろうか?瞬間的に私の頭を過ったのは「ピンポ〜ンと喚起音がして、ドアが閉まるだろう!」であった。だが・・・そうはならなかったのだ!排出口から定期券は飛び出して来たのである!これで私は堂々と通過できるのだ!う〜む!定期券は表裏関係なく、放り込めば通過できると言うことだな!で、ここまでは経験者に「あたりまえぢゃん!」と言われてしまいそうな感じがする。

実は、私が驚いたのはその先であった!排出口から出て来た定期券は「表向き」だったのだ!つまり、裏面で飲み込まれた定期券が改札機の中で「ひっくり返され」表向きになって排出されたのだ! 日本の改札機技術はここまで進化していたのか〜!うおおお〜〜〜!!!なんということだ!めんこで言えば私の負けではないか〜!




本日の結論
定期券は入れる時「裏」「表」関係なく、出てくる時は表向きとなるぞ!知ってた〜?

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