読了的連続犯

2002年06月06日 久々に手強い相手だった!



「誰か観た人いる?」

このところ、仕事のあれこれについて考えている時間が多くて、なかなか更新が出来なかった。思考中に、同時進行の他の作業がはかどらないのは、男脳の悲しい性である。ちょっと気になることがあるとずっと考え込んでしまうのだ。長い文章を書くなんてとても出来なかった。

会社ではもちろんだが、自宅でも電車の中でも、進行中の作業をいかにスムーズに動かすかをついつい考えてしまうのだ。そんな中、今週月曜日に新しい本に手を出してしまった。どうしても往復の電車の中で必要なのだ。そして、悲劇はそこから始まった。

本は「サイコメトリック・キラー」翻訳本である。いつものBOOK OFFで手に入れたものだ。328ページ二段組だ。程よい長さのミステリーである。まずは腰巻きの煽句を書き出してみよう。

数あるサイコ・スリラーの中から
スピルバーグが映画化に選んだ
超ハイテンション・サスペンス


過去を透視する特種能力=サイコメトリーを持つ男が、
異常殺人犯を次々と狩っていく。
戦慄、衝撃、恐怖、興奮、驚愕---すべてをひとつに叩き込んだ
新世代エンターテインメント、ついに日本上陸!


てなことなので、面白いはずである!そう信じてページをめくり続けた。だが・・・だが・・・数ページ程度進んだところで、ふと本の内容に頭がついていっていないことに気付いた。ストーリーが全く理解できないのだ。「あれ?何を読んでいたんだっけ?この登場人物はだれ?」そんな感覚が襲うのであった。いかん!いかん!気を取り直して再度読み直さなければ、と数ページ戻るのであった。

そして再び、読み始めるのだが、しばらくすると「んと・・・この登場人物は・・・何者?」主人公の存在さえおぼろげになっていたのだ。そもそも主人公ってどれ?そんな不安感さえ押し寄せるのであった。理解できぬまま読書は続く。半分まで進んでもまだどんな内容なのか把握できない。通常なら2日で読める本が、2日では半分までしか読めず、さらに理解できないと言うていたらくである。いったいどうしたのだ?

翻訳が下手なのか?それとも原作が分かりにくいのか?そんなこたあないよなあ・・・スピルバーグが惚れ込んだらしいからなあ・・・で、3日目の夕方が来てようやく理解できない原因に気付くのであった!私は無意識のうちにずっと頭では仕事の手配を考え続けていながら、目では本を読んでいたのである。私は確かにページをめくり続けていたのだが、その内容を理解し続ける事は出来なかったのだ。

そして今朝、その事実に気付いた私は思考を切り替えた。電車の中では一切仕事の事は考えないようにしたのだった。ふはははは!!!なんということだ!いきなりストーリーが頭に飛び込んで来たではないか〜〜〜!!!何の問題も無くスイスイ読み進めるのである!!!そして本日の帰りの電車内で無事に読み終えたのだ!てなことだから、今回の書評としては「あまり良く分からん!」と書いておこうか。ホントは本が面白く無いのじゃなく、私の読み方に問題があったのだね。

「サイコメトリック・キラー」の主人公は、連続殺人犯だけを追い掛けて連続殺害する、超能力私設警察官である。つまりこの主人公自身も連続殺人犯なのである。実に複雑な犯人像だなあ!それに付き合う巨漢のFBI捜査官。さらに定番の女性の登場。このような本のセオリー通り、後半は派手な銃撃戦が出てくる。こうなると一気に読み進めるのだ〜〜〜!!!

読み終えて気になることがあった。スピルバーグはいつ「サイコメトリック・キラー」を映画化したのだろうか?私の記憶にはないのだが・・・1997年の本だから、もうとっくに作られていても良さそうなものだが・・・。誰か観た人いる?

と、ここまで書いて来てある事実に気付いた!原題は「THINKING THE PREDATORS」だったのだ。「サイコメトリック・キラー」ではない!そうか・・・映画の題名には、原題と全く違う邦題がつけられる可能性があるからなあ・・・。となると、さらに分からんぞ!ねえ!誰かそんな感じの映画を観た?



本日の結論
登場人物の名前が覚え難いぞ〜!

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