読破的準備談

2002年03月23日 男ってえもんはまったくもう・・・!


浦沢直樹著「モンスター」全18巻


「単なる収集ブツでしかないのだ〜〜〜!!!」

たいていの男子は小さい頃から何かしら「収集」する癖がある。その中に、今となっては「なんであんなもん集めたんだろう?」と思えるものも多い。そして、それは大人になっても続くのだ。近年になってはナイフを集め、モデルカーを集め。エアガンを集め、ギターを集め、さらに老後に備えてゼニも集めるのである。見方によっては「登録会員」を収集していると言えるかも知れないなあ・・・。

最近では、BOOK OFFで100円で充分に楽しめる本を見つける!なんてな収集も始めてしまった。だが、私の収集は一つの欠点を持つ。ある程度集ってくると、同時に放出も始めてしまうのだ。マニアックな蒐集家は決して手放さいのだろうがね。てなことで、手元にはある程度以上のブツが溜まって行かない構造を持つのである。

最近、本をかなりのスピードで読み進んでいる。その中で「これは合格!」と思えた小説を「読了的●●●」として御報告しているのだが、御報告する確率は4〜5冊に1冊程度。つまり、読み飛ばされ埋もれて行く本も多いのだ。中には半分も読まないうちに「こりゃだめだ!」と読むのを止めてしまった悲しい本もある。100円ならではの許される行為であろう。

数日前から気になっている本があった。それが浦沢直樹著「モンスター」である。これは小説ではない。コミックスによるミステリー作品だ。つまり劇画である。ビッグコミックオリジナルに連載されていたものだ。その長期に渡る連載がついに終わり、単行本として最終章の18巻目が発刊されたのであった。私はビッグコミックオリジナルを読み続けていたわけではないが、先日読んでいた週刊誌の書評で激賛されていたのである。最近のコミックスの金字塔であるとまで書かれていたのだ。これは是非とも読んでみたい!

浦沢直樹といえば、有名な作品に柔道漫画の「YAWARA」がある。あの金メダリスト田村亮子のニックネームが「ヤワラちゃん」になったのはこの漫画の主人公の名前にちなんだものである。

週刊誌の連載を数年に渡り、ずっと読み続けるのはなかなか難しいが、単行本が全巻揃うのを待って、それを全部手に入れ一気に読む!のが大人の醍醐味と言うものだろう。全18巻である。この歳になると一気買いはむしろ快感でもある!定価では約1万円となる。だが、BOOK OFFなら1800円(消費税別)で手に入るはずなのだ。しかし、そこにひとつ問題もある。18巻目は4月1日発行なので、さすがにをBOOK OFFにはまだ置いてないだろう。そんな予測を立てつつ乗り込むのであった。

まずは、厚めの本を捜したのだが、100円コーナーにほとんど存在していなかったのが残念だ。決して作家名には依存しない選出方法である。読書時間を稼ぐ為には分厚い方が理にかなっている。もちろん「お得感」もあるのだ。それでも、最終的には面白そうな5冊を選びだし購入した。ここまではいつもの行動である。

次は浦沢直樹著「モンスター」の捜索である。コミックスコーナーへと向かう。100円コーナーを捜したが見つからない。何度も行き来しじっくり捜したがそれでも見つからない。ううう・・・気持ちは充分に盛り上がっているのだが見つからな〜い!そのうち「本屋の便意理論」が正しい事が証明され始めた。猛烈な便意が押し寄せて来たのだ。しばらく我慢し「モンスター」捜索を続行していたのだが・・・。便意があると集中力が欠け、捜索は上手くいかない。そして、便意はさらに過激さを増し、ついに限界となったのだ〜!

店員に「トイレを貸して下さい!」と声をかけ、従業員用の楽屋裏へと案内してもらった。そこは初めて入る世界であった。店頭に出す前の古本が大量に保管してあった。だが、ここでめぼしい本を捜すわけには行かないな!BOOK OFF通は是非、この楽屋裏トイレにも一度足を運ぶべきであろう!(そうか〜?)

排泄作業が終了すれば急激に精神状態が安定する。さあ!「モンスター」捜索に復帰しよう!先程しっかり見たつもりの場所をもう一度巡回してみると・・・あらら!先ほどは気付かなかったのに、そこにはしっかり「モンスター」が並んでいるではないか〜〜〜!!!ふははは!!!!これで目的は達したぞ〜!と近寄ってみると・・・うおおお〜〜〜!!!そこは100円コーナーではなかったのだ〜〜〜!!!

うっ・・・1冊300円の値札が貼られているぞ!だが、欲しいと思い始めた時に買わないと次にどこで出に入るか分からない。買うとするか〜! ところがそこでもう一つの問題点が発覚した!まだ置いてないだろうと思った18巻はあったのだが・・・目の前には「モンスター」5巻〜18巻しかないのだ。1巻〜4巻が欠品している。全巻揃っていないのだ!うおおお〜〜〜!!!さ〜どうする?そこでふと気付いた。この近所にBOOK OFFはもう1軒ある。そこで足りない1巻〜4巻を手に入れれば良いではないか!そうしよう、そうしよう!すぐに「モンスター」5巻〜18巻を購入し、次のBOOK OFFへ車を走らせた。

10分後、次のBOOK OFFの店員をつかまえ声をかけた。「モンスターはないっすか?」2人の店員はすぐに動きだし本棚をチェックし始めたが、その答えはすぐに出て来た。「つい先日まではあったんですがね〜!」ううむ・・・今なければだめじゃん!さて、どうする?おおお、そうだそうだ!日吉駅前の古本屋「NIKO NIKO」があるぞ!あそこはコミックスが充実していたはずだ!

「ああ・・・モンスターですか!先日まで全巻揃ったのが何組もあったんですがねえ!急に人気が出て来て全く在庫がないんですよ!あっ、そうだ!さっき届いた段ボールに入っているかも知れませんからちょっと待ってくださいね〜!」と箱を開いてみたところ、8巻と15巻が出て来た。ううう・・・私が欲しいのは1巻〜4巻なのだ!この店でも在庫がないとすればどこに行けば良いのだろうか?



てなことで、私の目の前には現在、浦沢直樹著「モンスター」5巻〜18巻が並んでいる。だがこのままでは何の意味もない。結末を読んでからイントロを読み始めるっちゅうわけにはいかん!つまり「モンスター」1巻〜4巻が手に入るまでは単なる収集ブツでしかないのだ〜〜〜!!!1冊も手に入れていなければそれなりに諦めもつくのだが、いかんせん集まっていない巻の方が少ないのだ。まったくもって中途半端な買い方をしたものである!

う〜〜〜む・・・いつになったら安く1巻〜4巻が手に入るのだろうか・・・。おう!そうだ!こんな時、登録会員というありがたい存在があるではないか〜〜〜!!!そこで皆様に問うのである!「どなたか読み終わられたモンスター1巻〜4巻をお持ちではないだろうか?」そしてもし不要あれば貢いでくだされ〜〜〜!!!ハアハアハア・・・

追伸
3月25日夕方、会社の近くの本屋を捜しまわり、やっと見つけた!全巻揃っているコーナーを発見したのである!「ついに完結!」とマジックで大書きされた紙がぶら下がっていた。そこには私がこの3日間探していた浦沢直樹著「モンスター」が各巻ともに何冊もおいてあるではないか〜〜〜!!!あるとこにはあるもんだな〜〜〜!!!だが・・・だが・・・うおおお〜〜〜!!!なんてこった〜〜〜〜いいいい!!!

そのコーナーにあったのは「モンスター」2巻〜18巻だけだったのだ〜!店員に聞いてみると「モンスターの1巻は売り切れです!」あっさりそう答えたのだ!くっそ〜〜〜!!!せめて店の奥から「これですね!」とニッコリ取り出してこれんのか〜? えっ?あんたホントは隠してんぢゃね〜か〜?そんな疑惑さえ浮かんでしまうのだが・・・無いものは無い!

しかたないが、2巻〜4巻を今ここで見のがすわけには行かない。購入の為、その3冊を疑惑の店員に差し出した。ううう・・・ついに定価モノに手を出してしまった・・・しか〜し!1巻目がないことで、私はまだ読みはじめる事が出来ないのだ〜〜〜!!!お〜〜〜い!第1巻目だけを買い求めた人々よ!あんたらは何を考えているのだ!読み終わったら当家近くのBOOK OFFへとっとと売りに来てくれ〜〜〜!!!



本日の結論
残された手は、本屋で注文するしかね〜な〜!

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