六弦的失速感

2002年02月27日 これからどう進んで行けば良いのだろうか?


こいつの存在意義は・・・。


「今回はどうなるのだろうか?」

本日は、私の心の中のつぶやきをダラダラと書き連ねてみる。他人が読むに値しない内容になるかもしれない。まあそんな日もアルって事だね。

1999年10月に突然火がつき、一直線に突入してしまった「六弦倉庫」の世界は、まもなく2年半になろうとしている。途中、様々な精神的揺れもあって、昨年の今頃に一時期売り飛ばしに走った時期もあったが、春になってそれは落ち着きを取り戻した。その後も淡々と「六弦倉庫」構築に励んでいたのであるが・・・。

今年になり、まだ1本もギターを購入していない。手放してもいない。まったくもって停滞ぎみである。物欲が無くなったワケではないのだが、手を出さないのだ。そして、それにはいくつかの理由が考えられる。

その1
少年の頃、欲しかったギターは数多く存在した。モズライトなんてのはその典型的ギターだった。やがて近年になり気になっていたギターもあった。そして、それらの欲しかったギターを一通り買い集めて、触りまくってみると「ふ〜ん・・・こんなもんか・・・」と意外にも冷めるのは早かった。私の今までの趣味はほとんどが3年以内に撤退している事実がある。これが「ギターを弾く」ことを目的としていればこれほど醒めなかったのかも知れない。一生モノの趣味になったかも知れない。

その2
1月18日、勤務中に倒れ救急車で運ばれてから、精神状態がややクールになった。オークションでギターを眺めていても「これを落とさなければ〜!」と燃えて来ないのだ。結局、自宅に並べられているギター達は私が倒れてしまえば、家族にとってただの邪魔物でしかなくなる。趣味とは本来そう言う性格のモノだ。本人以外には価値を持たないのだね。思考方向がそうなってしまったのは、年令の所為か?体力の所為か?

その3
最近イマジネーションで遊び始めた感がある。実際にレストア作業しなくても、ギターを前にして、あれこれ考えながら写真に手を加えたりして結構楽しんでいるのだ。バーチャル・レストアか?アイディアは豊富に有るのだが、それを実現する財力、時間、労力を考えると、どうもそこから先に進んで行かない。

以上のように思い付くまま書いてもすぐに3項目が出て来た。ここからどのように脱却するべきなのだろうか?いやいや・・・そもそも脱却しなければならない事柄なのか?

先日、ミトラサールのジャズライブへ行った。ピアノがメインだったので柔らかい音質で、ゆったりとした時間を過ごす事が出来た。素晴らしいライブではあったが、トータルの音の渦の中に「ギター・サウンド」が存在していない寂しさを感じた。やはり私はギター・サウンドが好きだったのだな!と再認識したライブであった。

今まで色んな理屈を付けて「ギターを集める理由」にして来たが、そんなものは屁理屈にしか過ぎない。結局、ギターを弾きたいのである。弾きたかったのである!だが、基礎を学んでいない私はまっとうに1曲も弾けない現実がある。その裏返しの歪んだ心理が収集やレストアへと向かわせていただけなのだろう。そう自己分析するのである。そして現在所有のギターは以下の通りだ。


「弾く」という前提で考察すると、この中から手元にいったい何本のギターが残れば良いのだろうか?まずはソリッド、そしてセミホロー、フルアコもも欲しいな。ソリッドもハンバッカーとシングルコイル切り替えの2種類は残したい。これで4本となった。さらにソリッドはダブルカッタウェイとシングルカッタウェイがあるしなあ・・・。となるとここにはないがエレアコだって必要じゃないのか?そうなるとアコースティック欲しくなる。うっへ・・・これで・・・もう7本になっちまったぞ!

いかんいかん!こうやって道具から入ろうとするから数が増えるのである!過去にもそんな経験をしていたことがあったぞ!バイクの時だ。ツーリング用に750cc。エンデューロレース用に250cc。トライアル用に250cc。下駄代わりに125cc。そして妻の買い物用に50ccと、一度に5台保有していた時期がある。これらはコレクションでは無かった。純粋に用途別で所持し使用ていたのだ。全くもってバカそのものである!

さて、それを踏まえて現状の集めたギターを見直すと、ううう・・・ううう・・・ただ集めているだけじゃん!弾かないギターはとっとと処分すべきではないのか? 残すならせめて3本程度に絞るべきでは無いのか?このところ、そのように気持ちが揺れるのである!だが、現在金に困っているわけでは無い!あわてて処分する必要も無い状況だが・・・。 結局、自分の中の「家族に対する引目」がそう思わせているのかも知れないな。

そもそも「六弦倉庫」は自分に合うギターとは何か?をテーマに突き進んで来たのだ。そのテーマが明確になってくれば来る程「六弦倉庫」を構築し続ける必要は無くなってくる。そして、イジリ比べて、すでにある程度見えて来るものはあったのだ。

簡単に書けば、ネックはある程度太く丸くなければならない。三角ネックのストラトは全くダメである。ピックアップはハンバッキングでフロントメイン。見た目にピックアップの数は2個限定だ。ボディシェイプのケツは丸くなくてはならない。トップはカーブあり。ボディーが軽過ぎてはならない。さらにボディー材はマホガニーバックでメイプルフロントだ。これらの条件を備えたギターはどれなのか?

手持ちでは4本に絞られる。「PRS THE SANTANA」「PRS CUSTOM 24」「HAMER STUDIO CUSTOM」「GIBSON LES PAUL CUSTOM」の4本だ。



そして、オプションとしてホローボディーの「HAMER KORINA ARTIST」とフルアコの「GIBSON ES-175」が加わればこれで充分なのではないか?



さらに究極的に削り込むとすれば「PRS THE SANTANA」「HAMER KORINA ARTIST」「GIBSON ES-175」の3本あれば私には充分ではないのだろうか?と書きながら・・・我ながら恐ろしくなって来たなあ・・・。



ここからさらに1本だけにしろ!迫られたら・・・「PRS THE SANTANA」を選ぶのだろう。ってことは、たったこれ1本だけあれば私には充分だと言うのか?(充分じゃないのか?)「いや!これでさえ充分すぎる!」との意見も多いだろうな・・・。



ここまで到達してしまうと、ある程度達観した精神状態になって来たなあ。と・・・その時!大いなるアヤマチに気付くのである!うおおお〜〜〜!!!なってこったい!「YAMAHA SG-175B (BUDDA) 」がどこにも引っ掛かって来ないではないか〜〜〜!!!アレ程探しまくり、収集家を説き伏せ、未曾有の出費を必要とした「YAMAHA SG-175B (BUDDA) 」は私に必要無いギターだったのか〜〜〜!!!うおおお〜〜〜!!!



一年前、多くのギターを手放した時、しばらくして後悔した。「アレを手放さなければよかった・・・」そう思う日々が続いた。再びギター処分へ旅立った場合、今回はどうなるのだろうか?




本日の結論
手放して後悔する事は、もう無いと思う。たぶん・・・。(ほんとかよ〜?)

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