紅白的疑問也

2002年01月03日 こんなことを気にするのは私だけ?


この人たちに問題はなかったのだが・・・

「どうも納得できない大晦日であった 」

おせちもいいけどカレーもね!なんてなことは、普段あまりカレーを食っていない人々には有効だろう!だが!こちとら大晦日にも元旦にもいつでもカレーを食えるように、たっぷり煮込んでスタンバイしてあるのだ!いまさらCMで一日中何度も言われたくはないわい!なんてね・・・ここ2日間もだらだらとテレビを観続けていれば、飽きも来て、それなりに突っ込みを入れたくなってしまうんだよなあ。

突っ込みついでに、12月31日毎年恒例の「NHK紅白歌合戦」は無事に挙行されたが、いくつか気になる点があった。記憶に残っているうちに書き留めておくとしよう!まずは、昨年9月11日夜に起った「テロ事件」が、もし紅白歌合戦の真っ最中に起ったとしたら・・・どうなったのだろうか?NHKはそのまま紅白歌合戦を送出しつづけることが出来ただろうか?多分それは出来なかっただろうな!そうなるとこのような事態が考えられる。

2001年の紅白歌合戦で2曲目の「えなりかずき」が歌い終わった途端、臨時ニュースに切り替わるのだ! そしてあの惨劇が映し出されることになる。それから先はあの9月11日の番組の進行と同じだ。すべての番組がぶっ飛ばされて翌日まで特番が続くのである。さあ!ここでもうお気付きだと思うが、そのような事態が起った場合、2001年の紅白歌合戦は、トップバッターが「松浦亜弥」で大とりが「えなりかずき」という情けない結果にになってしまったのかも知れないのである!

だが、NHKは国民的番組を捨てきれないので、紅白歌合戦そのものはNHKホールで着々とむのである。小林幸子の努力もあるのでNHKは歌合戦をきっちり最後までやり遂げ、録画された番組が成人式の日あたりに「今年だけの特例番組」としてオンエアされるのだろうな・・・。 きっとそうなると信じる私である。信じたところで何の役にもたたないがね!

紅白歌合戦でもう一つ気にになったことがあった。
それは森進一が歌っていた時の出来事だった。曲名は「それは恋」であった。まったくベタな曲名である。ステージは暗く竹林に雪が舞っていた。とその時、竹林の中から男女が出て来た。腰をかがめ、逃げるようにあらわれた着物姿の平幹二郎と高橋恵子であった。駆け落ちの二人なのであろう。これから情念の世界を演じる二人なのである!近松門左衛門の世界だな!近松と言えば「心中もの」が定番だ。この二人も顔を見つめあい、いかにも訳あり風の演技である。吹き付ける風が雪を舞いあげ、厳しい寒さを表現していた。

歌が進むにつれて、迫真の演技になってきたその時、ついに高橋恵子は着物がはだけ緋色の長襦袢姿になった。さらにその緋色の腰ひもを平幹二郎は解きはじめた。クルクルと高橋恵子は身体を回しながら右手に流れて行く。あれ〜〜〜おやめくださいませ〜〜〜代官様〜〜〜のアノ感じでクルクルなのである。さて、その先はどうなるのか?と思っていたところ・・・

平幹二郎は突然!緋色の腰ひもを高橋恵子の首に巻き付けたのである!なにをするのだ〜?おおお〜〜〜!!!うおおお〜〜〜!!!絞めてる!絞めてる〜〜〜!!! 首を絞めてるぞ〜〜〜!!!やがて高橋恵子はぐったりと倒れ、平幹二郎はその亡骸をしっかりと抱き締めよよと泣き崩れるのであった。おいおい!泣き崩れるくらいなら最初っから首絞めるんじゃね〜よ〜!

私が違和感を感じたのはその突っ込みを入れた瞬間だった。心中ものの舞台と言えば聞こえがいいが、心中が完成するのは男も死んでからである。片一方が生きている状況では単なる殺人でしかない。心中は援助交際と同じ感覚の言葉の置き換えでしかないと感じるがなあ・・・。いやいや!問題はそこでは無いのだ。

NHKの国民的番組で「殺人」が演じられたことに不快感があるのだ。殺陣の刀による切り合いでは無い。腰ひもで絞めたのだ。「心中もの」が何たるかを知らない日本全国のガキ達も観ているなかで演じられた「首絞め殺人シーン」なのだ・・・。どうもなあ・・・あの演技を是が非でも入れなければ成立しない舞台だったのだろうか?どうも納得できない大晦日であった。

 

本日の結論
アナウンサーの致命的失言がなかったのは実に残念である!

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