六弦的弐種音

2001年11月21日 このギターを入手すべきであったのだろうか?


Hamer Duotone

「そんな思いが次のフレーズを生むのである」

すっかり冬のニオイが充満した日々である。先週の土日は奇跡的と思える程の睡眠をむさぼった。いくら寝ても寝たり無い感じで1日あたり15時間程度の睡眠であったような・・・。この歳になり、これほどまでに眠り続けられるのはイカンのではないだろうか?あと20年〜30年もすれば、ズ〜ッと永遠に眠っていられるようになるのだから、今は寝る間を惜しんで遊ぶべきではないのだろうか?

テレビを見ながらうたた寝をしていると足下がスースーする。となれば、コタツの登場である。家族会儀の結果、ついに11月18日参加者2名全員の賛同を得て、コタツの導入が採択された。かくして週頭より準備に入っていたパーソナル・コタツ・オペレーション(P.K.O.)久末支部長の妻は、ただちにホットカーペットを施設し、コタツ布団にカバーをかけ、リビングルームを占拠することに成功したのであった。

コタツ導入によるメリットは多いが、反面「ヌクヌクがうれしいもんね・・」とコタツに潜り込み首だけを出して惰眠をむさぼり易くなる。怠惰な暮らしの始まりである。しっかり覚醒し、生きている喜びを謳歌しなければならない私であるが、ヌクヌクの誘惑には勝てなかった。コタツ設置後ただちにゴロリ寝転がり、録画しておいた番組を観始めたが、それもほんのわずかの時間でしか無かった。いつの間にか気を失い「睡魔の国」へ旅立つのであった。

だが一方、ほんのわずか覚醒している時間を利用し「ヤフーオークション」のチェックも随時行っていた。先日「引き戻し」を狙っていたB.C.Richは早めに諦めたので、その件では無い。「Hamer Duotone」なるギターが出品されていたのだ。1997年のNAMMで発表された割合新しい機種なのだ。私はすでに「Hamer」の逸品を1本持っているが、それとは全く違うコンセプトのギターである。ちなみに「Hamer」は「ハマー」ではなく「ヘイマー」と発音する。

「Hamer」はアメリカ製で、非常に完成度が高い手作りギターだ。ラッカー仕上げの美しいボデーを持っている。「Hamer」はブランド名。造っている会社は「カーマン」である。あのエレアコ「オベーション」で超有名な会社だ。そもそも「Hamer」は「ギブソンレスポールモデルの欠点を取り除き、追い付き追い越せ!」との号令のもとカーマンが製作したソリッドギターである。もちろん安価バージョンもあるが、それはこの際無視しよう。

私が持ってる「Hamer Studio Custom」は確かに素晴らしいクオリティーである。さらに裏側のザグリまで信じられない程丁寧な仕事が施してあり、ノイズ対策は完璧である。その「Hamer」に「Duotone」なる機種が存在することを本年になって知った。通常のマグネティックピックアップとピエゾピックアップが装着されたセミホローボディーを持つギターだ。つまりピックアップの切り替えによって、二種類の音が出せるところから「Duotone」の名がつけられたものだ。 ボディーの右半分はソリッドだが左側は空間をたっぷり持っている。バックはマホガニーでトップはスプルース単板である。まさにピエゾのサウンドを100%引き出す為の材である。

ブリッジ周辺は、そこだけ見るとまるで「オベーション」の様である。同じカーマンの商品であることを感じさせるデザインだ。通常、セミホローやセミアコのギターのボディーにサウンドホールをあける場合には「f」型のモノが多い。しかし、このギターには「まんまる」の穴が3つ設けてある。これは音にどれ程影響するのだろうか?

もともと、ソリッドのエレキギターは「大音量でのハウリング防止」の為に開発されたものだ。そのソリッドギターボディー内に空間を設け、穴をあければ当然ハウリングが起こりやすくなる。本末転倒の設計である。だが、そのハウリングを上手く殺す事ができれば、軽くて柔らかなトーンを得ることができるのだ。

てなことで、私は弾きたいという欲求よりも「こいつを研究したい!」との要求を持ってオークションを眺めていたのであった。出品者はこのギターを9月に同じオークションで手に入れていたことは分かっていた。当時、私もそのオークションを観察していたのだ。だが、出品者は急に他のギターが欲しくなって早くも手放したいのだという。

そして、11月17日深夜、私は「Hamer Duo tone」を落札してしまったのである。 欲しいとか、弾きたいとかの感情ではなく「なんとなく触ってみたい」との不純とも言える動機がそうさせたのだ。私は本当にこのギターを入手すべきであったのだろか ?実は失敗だったのでは無いだろうか?疑問を持ちつつの落札であった。

さらに、問題は銀行振り込みの際に発生した。振込先の指定口座は「三井住友銀行 立売堀支店」である。会社の近くにあるATMを使って振り込みをする私だ。そこでいつものように自動振り込みの手続きをしようと、モニターに映し出される指示に 従い作業を進めた。ところが!ところがである!「立売堀支店」が出て来ないのである!そんなバカな〜〜〜!!!一瞬オロオロするばかりであった。

だが、それは私の日本語能力の欠如がもたらした「空白の時間」であった。「立売堀」を「たちうりぼり」と読んでしまったため「た行」で検索したのだ。これでは支店名がATMに出て来るはずがない! 正しくは「いたちぼり」と読むべきである。再度ATM操作を最初からやり直し、その後無事に振り込み完了したのは言うまでもない!そんなドタバタが次のフレーズを生むのである。


おいおい!またこんなオチかよ〜!



本日の結論
早くも「Hamer Duotone」が届いた。スンゲエいい音で嬉しいぞ〜〜〜!!!特にピエゾがね!

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