六弦的帯吊釦

2001年10月27日 純正部品はどこで見つかるのだろうか?


これが純正P.R.S.の ストラップピンである。

「不幸中の幸いと言うやつか?」

今週オークションで発見し入手した「P.R.S. CUSTOM24 10TOP」はいつものように、届いた後ただちにメンテナンスを開始したのであった。まずは弦を取り外し、すこし酸化しているフレットに磨きをかけた。コンパウンドで優しく擦り上げる。ちまちまとした面倒くさい作業だが、指板を汚さないようにテーピングをしながら24本全てをピカピカに仕上げた。これでチョーキングの際の弦の滑りはスムーズになった。

次にピックアップを外し、ボディートップのピック傷消しにはいる。これまた柔らかい布にコンパウンドをつけて磨く。白っぽくなっていた部分が目立たない程度に消えてくれた。全体的にまだまだ傷はあるが、使っていたのだから当たり前だな。これくらい傷がある方が遠慮なく弾けるのでなんとなくお気楽だ。これが新品のピッカピカだと傷つけないように無意識に気遣うので練習にならんよなあ。

で、ピックアップを再度取り付ける際に、気付いたのがエスカッション取り付け用のスクリューであった。錆が浮いていてちょっと見た目が汚れている。これは単純にスクリューを取り替えればよいだけだ。とっとと交換しよう。さらに気になったパーツがストラップピンだ。2つともP.R.S.オリジナルのものから安っぽいアルミ製のものに交換されていた。なぜだろうか?ロックピンに交換するならまだ理解できるが、このバージョンダウン的交換は全く理解できない。

P.R.S.のストラップピンは他のメーカーのモノに比べてかなり大きい。ストラップがなかなか外れにくいので私のお気に入りの大好きなストラップピンなのである。これまた純正を取り寄せるしかあるまい!輸入元のKORGに問い合わせてみることにしよう!ギター自体の問題は他には見つからなかった。電気系統は問題ない。ネックも全く問題はない。

翌日になり、KORGに問い合わせてみた。
「 P.R.S.のストラップピンの値段を知りたいのですが・・・」「少々お待ち下さい・・・2個セットで1600円ですね。ですが、現在在庫を切らしていまして1か月以上お待ちいただくことになります・・・」ううう〜〜〜マイッタなあ・・・すぐに交換してしまいたいのに・・・。しかし、パーツはどうせKORGに直接注文は出来ないし、ギターショップを通じてしか注文できないのだから会社帰りにイシバシ楽器に寄ってみるか!スクリューも買いたいしな。

金曜の夜、渋谷駅前はとてつもない人の群で埋まっていた。かき分けながらイシバシ楽器を目指す。たどり着けばすぐにパーツ売場に突入。スクリューはすぐに似たようなモノが見つかったので問題ない。ついでにストラップピンを探してみた。他のメーカーで似たようなモノはないのだろうか?う〜〜〜む・・・さすがに無い。ギブソンっぽいモノしか見つからない。もう少し大きめのモノは需要がないのだろうか?

と・・・その時!目を疑った!そこに見たのはまさしくP.R.S.のストラップピンによ〜く似たパーツが売られていたのだ!なんだこれは?Fenderの表示があるぞ?パッケージを手に取りよく見ると・・・ほほう!このようなパーツが存在していたことをすっかり失念していた!かなり昔、ベースギターをレストアした時にこいつを取り付けたことを思い出したぞ!

ベースギター用のストリングガイドがそれである。雰囲気はそっくりなのだ。サイズもかなり近いはず。これを流用すれば問題無さそうだ!迷わず2個握りしめ買い求めることにした。1個600円。ふっふっふ・・・これで1か月待つこともない。送料を請求されることもないしな。以前、パーツを取り寄せたとき、パーツ代より送料の方が高くて参った経験を持つ私なのだ〜〜〜!!!

帰宅すれば一気に作業は進む。まずはスクリューの交換。これは問題ない。あっさり終了して見た目がすっきり美しくなった。さて次はいよいよストラップピンの交換である。古いやつを外しネジ穴を覗いてみる。問題無さそうだ。Fender String Guideを取り出しあててみる。サイズは行けそう。ではスクリューをぶち込み取り付けるとするか!するか・・・するか・する?おっと!おっと〜〜〜!!!こりゃいかんぞ!

ネジ穴が思ったより緩いのだ。ストラップピンがずるずる回転してしまう。これでは使い物にならないぞ!そこで、応急処置として爪楊枝を折ってネジ穴に差し込み再度トライである。今度はきっちり締まる。しっかり留まってくれた。その要領でもう一つも取り付けた。出来上がりはなかなかP.R.S.っぽいぞ〜!だが・・・。

いよいよストラップを取り付けてみようとしたところ、思わぬ盲点が見つかったのだ〜!オリジナルのストラップピンより一回り大きかったのである。ただでさえP.R.S.のストラップピンは大きめで穴の小さなストラップだと取り付けるのに苦労するのだが、それより更に一回り大きいと言うことは、困難さの度合いが更に大きくなるのだ!うおおお〜〜〜!!!やってみるとやはりその心配はズバリ当たってしまった!思いっ切り力を入れねじこまないとストラップが使えないのだ〜〜〜!!!

といっても幸いなことに今まで使っていたストラップは、P.R.S.になじんでいたのですでに穴がやや大きめになっていた。買いたての新しいストラップだとたぶん取り付けられないのだろうなあ・・・。そんなわけでかなり取り付けにくいが、いったん取り付けると、逆にとても外れにくいストラップピンになったのだ。不幸中の幸いと言うやつか?

 
こちらがP.R.S.純正だ!  そして こちらがFenderの流用である!

完成後、しばらく弾いてみた。違和感はない。これはこれでいいじゃないか!振り回してみたがストラップはちょっとやそっとじゃ外れそうにない。さて、そこで悩みがひとつ生まれてしまった。はたして1か月後、純正ストラップピンを入手すべきだろうか?



本日の結論
こうやって少しずつ手を入れていくと、だんだんそのギターを好きになっていくのである!

------------------------------

「独断倉庫」に関しての御意見は「啓示倉庫」へ書き込んで下さいな。



GO TO HOME PAGE