「さっそく週末にパーツをバラして磨きに入るとしよう!」
1979年製作のアメリカ映画で監督:ブレイク・エドワーズ 出演:ダドリー・ムーア ボー・デレク ジュリー・アンドリュース 他の「10」というのがある。題名は「テン」と読む。これはボー・デレクを指していて、10点満点の良い女という意味だった。確かに当時は、ナイスバディーの肌露出系女優であった。現在の日本で言えば●姉妹の妹のような感じだろうか?私の好みから言えば、ボー・デレクの顔は苦手である。どうも好きになれない。まあ、私が好きになれないからと言ってボー・デレクが迷惑がるわけでも無いので、問題は無いが。
この映画を知った時、同時にアメリカでは満点の事を「10」と表現するのだと知った。日本なら「100点」という表現だが・・・日本円とアメリカドルの基本単位から言っても、1ドルは100円程度なのだから、この1/10の表現は文化的な違いとして受け止めようではないか!(なんだよそりゃ〜?通貨単位は1/100ぢゃね〜かよ!)
さて、本題に入ろう。10月22日に落札した「P.R.S. CUSTOM24 10TOP」は、早くも24日12時半に勤務先へ届けられた。北九州市小倉北区のショップから発送されたものである。今回もまたエアパッキンに包まれたギターケースは無事にヤマト便が届けてくれた。運送会社なくしてはこのような買い物が出来なくなってしまった昨今である。
発注するにあたり、私には一つの不安があった。それはオークションのページに載せられた記述だった。
ポール・リード・スミスのカスタム24ファースト、テントップです。PRSらしいパワフルで伸びの良いサウンドです。状態は、ボディートップ,バックともにピッキングの傷や引っかき傷があります。ボディートップ向かって右側の下部に一箇所、米粒二、三個分の大きさの打痕があります。中古としてはまずまずの状態だと思うのですが実際に傷はそこそこ入っていますので気にされる方は入札を御遠慮ください。フレットは少し減ってはいますがまだまだ十分使えます。ネックも正常,アッセンも問題ありません。落札後,入金の確認が取れ次第発送致します。商品ご確認の後、3日間以内であれば返品受け付けます。安心してご入札ください。
この中でファースト、テントップですと書いてあるのが気になったのだ。それは何故か?P.R.S.のギターはボディー材を選択する時に10個を並べ、その中でもっとも木目が美しいモノを選びだし「10」と位置付けると聞いた。当然その「10」の価格は他のものより高くなる。定価ベースで7万円も違って来るのだ。最近になり「1st」という呼び方もするようになった。これは「一番!」という意味で使われていると言う。つまり「10」と「1st」は同じ意味なのだ。それがだぶって使われているところに、若干の不安が過ったのだ。
かつて聞いた話によると、地方のある楽器店でP.R.S.のギターであればどれでも「10TOP」と表示されていたそうだ。つまり「10」の意味が正しく使われていないで、なんとなく機種名のように使われていたらしいのだ。その可能性は無いのか?が不安の中身である。写真で観る限り、木目はかなり出ていて「10TOP」の様相を呈しているのだが・・・。
正式に「10TOP」であるかどうかは、ヘッドの裏を見れば分かる。右上に金色のペイントで「10」の文字が書かれていればそれは「10TOP」である。以前持っていたP.R.S.にも「10」が書き込まれていた。受け取ってまずはその確認である。ギターケースは金属パーツがそこそこ錆を発生させていた。まあこの程度はしかたが無い。なにせユーズドなのである。ケースを開き眺めてみるとそこには杢がしっかり入ったギターがあった。杢は太めのフレームである。カラーは赤系だが、ダークチェリーと呼ばれる、大人びた落ち着いた濃い赤である。まさしく熟れたアメリカンチェリーの色あいだ。見た目にこれは確実に「10TOP」であると感じる。確認の為ネックを持ち上げヘッドの裏を見ると・・・なに〜〜〜???なんだと〜〜〜???右上には「10」の文字が見えないぞ!うおおお〜〜〜!!!やっぱり・・・心配していた通りの結果となったか〜?しかし私には「10TOP」に見えるのだが・・・呆然としかかったとき微かに光の反射がヘッド全体をミラー状態にした。するとどうだ!ヘッド右上に「10」の刻印がうかびあがってきたのだ〜〜〜!!!
おおお〜〜〜!!!そうかそうか!思い出したぞ!「10」は書き文字だけでは無く、一時期は刻印のものもあったと聞いている。そうか〜そうだったのか〜!これで間違い無く「10TOP」であると確認できたぞ〜〜〜!!!私の第一の疑問は解決されたのである!さすればこれより次のチェックに入るとしよう!
夜の室内撮影は色が正しく出てこないなあ!
次は傷の状況である。ボディートップ向かって右側の下部に一箇所、米粒二、三個分の大きさの打痕があります。これを確認してみよう。なに〜〜〜???これを米粒だと表現するのか〜?どんな米を食っているのだ?あんたらは!私なら小降りの梅干し大の打痕であると表現するぞ〜〜〜!!!そこにあったのは思っていたより大きめの凹みであった。他を見るとそこそこ使い込まれていたようで、TOPに小さな傷も多い。これらはコンパウンドでなんとかなりそうだが・・・。 しばらくして、冷静さを取り戻し再度凹みの大きさを見直すと、米粒3〜4個程度の大きさであると思えて来た。米粒は思っているより大きいのである。なるほどなあ。自分の置かれた立場によって同じ凹みが大きくも見えるのだなあ・・・。
今度は裏面チェックに移ろう。おっ?なんだ?こちらは不思議なことにバックル傷が全く無い。通常、ギターを弾けば必ずと言ってよいほど裏面に、シャツのボタンやベルトのバックルで擦られた傷が多く着いてしまうが、それがほとんど感じられない。不思議な使い方をされていたようだ。ネックは手あかで汚れているが傷は無い。問題無し。そりねじれも無さそうだ。指板の木目に白いものが見える。なんだろう?フレットを磨いた時のコンパウンドが入り込んだのか?ちゃんとマスキングテープを使って作業をしろよな!ちょっと気になるなあ・・・。
いよいよサウンドチェックである。だが、会社にアンプがあるわけも無い。実はYAMAHAの小型トランスミッターを持ち込んでいたのだ。それでFM電波を飛ばし受付のラジオから音を出そうと企んだのである。ふっふっふ・・・見事に音が出て来た。あれこれスイッチを切り替えてみるがノイズは無い。簡易アンプ状態なので、音質については言及しないことにした。
ブリッジを見ると、手に当る部分のコマのメッキが擦れて少しはがれている。良く言えば「使い込んでる風」だがやはり見た目がちょっと悪いので、これはいずれ消耗部品として取り替えることにしよう。
ケースに中にはさらにオマケが入っていた。D'Addarioの弦が2セットである。P.R.S.のマニュアルではこの弦が指定されているのでちょっと助かるが、じつは先日10セットまとめて買ったばかりなのであった。ふっ・・・。しかし、そのパッケージに貼られていた値段を観て笑ってしまった。なんと1セット398円なのだ。今までは400円で買っていたので、私の知る限り398円は最も安い!弦を買うなら北九州ってか?さて、そろそろ結論を出さなくてはならない。まず電気系統は問題ない。ネックも問題ない。表面の傷もコンパウンドで磨けばある程度緩和出来る。10TOPも確認できた。となるとボディートップ向かって右側の下部に一箇所、米粒二、三個分の大きさの打痕があります。をどうするかだ?これをして「話が違うじゃん!米粒4個分じゃん!」とショップに突き返すことは簡単である。3日以内ならそれは可能なのだが・・・。ここで私の「邪悪なレストア魂」が頭をもたげてしまうのである!
まだポリッシュしていないので光りが乱反射しているなあ。今後のテーマとして「この大きな打痕を綺麗に修復するのはどうだろうか?」を掲げるとすれば、これはまたとない物件である!若干傷ついたブツの方が可愛さという感情も私にはある。よ〜〜〜し!!!これをもって結論としよう!この「P.R.S. CUSTOM24 10TOP」は当家でしばらく療養に入る。さっそく週末にはパーツをバラして磨きに入るとしよう!そして、自宅でサウンドをチェックしてみると・・・ふっふっふ・・・まさにP.R.S.のサウンドである。問題な〜し!
てなことで北九州小倉北区(有)プラグイン 殿!お買い上げは決定したぞ〜〜〜!!!
本日の結論
又してもレストアの海原に漕ぎ出す私である!今回はかなり難しいなあ・・・。 じっくり研究しようっと!
追伸
意外なことに、ストラップピンがセコイやつに取り替えられているのを発見した。なんでだろう?
これまたP.R.S.の純正を取り寄せなければ〜〜〜!!!でも・・・送料が高いんだよなあ!------------------------------
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