「他人の不幸が、私に幸福をもたらしたのである!」
4月30日昼過ぎ、私は第三京浜を三ツ沢出口に向けてひた走った。待ち合わせ時刻は13時。充分にそれに間に合う出発時刻であった。料金所を過ぎれば、間もなく三ツ沢出口となる。だが・・・そこで目にしたのは大渋滞の車の列であった!あっちゃ〜〜〜!!!一般道との合流点がむちゃくちゃ混んでいるのだ。ほとんど動く気配がない。ううむ・・・これは困った。よし!このまま首都高に突入して大回りするか〜!
三ツ沢出口をパスして、首都高湾岸方面へと向った。うっ!料金所だ〜!三ツ沢出口で降りれば150円で済んだものが、首都高に入った事でさらに500円の出費を余儀無くされたぞ!くっそ〜〜〜!!!仕方がない、先を急ごう。次は・・・羽田方面に行くのか?それとも山下公園方面に行くのか?よし!山下公園方面だ!そして、すぐに「みなとみらい出口」から脱出に成功した。
一般道に降りたのだが、この時点で少し不安がわき上がって来た。三ツ沢出口から行ければ何の問題もないはずだった。その為地図を持参していなかったのだ。といっても、行き先は保土ヶ谷駅のそばだ。なんとかなるだろう。と思った矢先に大失敗をした!看板に出ていた保土ヶ谷方面の文字を見つけたのだが、その路で左折し損ねて、直進したところ、次の交差点は右折しか出来ないのだ!うおおお〜〜〜1!!
なんだか、先日の「川崎駅前一方通行地獄」の再現のような気がして来た。その先はひたすら「保土ヶ谷」の文字を探しつつ走り回り、30分もたった。イカン!焦るぞ!ワケが分からなくなって「私は何処にいるのだ〜〜〜!!!」と思い始めたその時! なんと、偶然にも目的地の交差点に私の車は突入したのであった!うおおお〜〜〜ラッキ〜〜〜!!!だが、車の方向は私が意図していたコースとまったく反対向き。つまり180度逆方向から走ってきていたのである!それでも無事に到着できたのは、日々の信心の所為であろう!(この無神論者が何を言う!)
さて、導入部のドタバタはこれくらいにして。本題に移ろう。私の本日の目的は「YAMAHA SG-175B」を蒐集家から奪い取る事であった。その本人の自宅に辿り着いた私は、さっそく上がり込み最終交渉するのである!だが、この件はすでにメールのやり取りで完了していたので、スムーズに終了し、5分後には私の手に「YAMAHA SG-175B」が引き渡されたのである!うおおお〜〜〜!!!しかもピッカピカの「未使用状態」なのである!中古市場ではまず出てこないクオリティーである!価格はそれなりに高かったが、市場ではまず手に入れる事が出来ないギターなのだ!しかたあるまい!
では「YAMAHA SG-175B」とはいったいどのようなギターなのか?
サンタナの愛機であったブッダ・インレイのSG-175は、サンタナのカスタムオーダーであり、サンタナだけのモノだった。手に入らないと分かっていても、一時代を築いたそのギターを欲しがっていたサンタナファンは数多く存在する。実は私もそうであった。
1995年の秋、突然YAMAHAがSG-175Bの発売を発表した。そして、50本の限定発売として楽器店で予約を開始したところ、またたく間に50本を超えるオーダーが入ってしまった。そこでYAMAHAは初回オーダーのみ受け付ける事にして、77本の製作を行った。完成後、シリアルナンバー01及び02の2本はサンタナ本人にプレゼントされる事になった。サンタナはその出来に感激したと言う。SG-175Bはサンタナのカスタムギターのツゥルーレプリカなのだ!
そして、残りの75本が楽器店を通じて販売されて行ったのである。マニアにとっては、SG-175Bを手に入れても傷つけるのが恐くて、弾く事が出来ない程の貴重なギターとなってしまった。そのほとんどが大切にしまいこまれているようだ。現在市場に出回っている、僅かに手に入る可能性がある中古のSG-175Bは、ホンのわずかでしかない。元々が77本しか存在しないのだからあたり前だな!
中古市場で取り引きされているSG-175Bのシリアルナンバーは40番以降のモノがほとんどだと聞いた。どう言うわけか、マニアの間では若いナンバーの方が珍重されているという。私のモノは33番なので、まあそれなりに「アリガタミ」がある番号らしい。私はあまり興味はないがな。
熱心なマニアは「保存用」と「プレイ用」に2本以上を持つのがセオリーらしい。私の入手先のマニアの方も一時期は4本持っていたと言う。スンゲエ財力が必要である!だが・・・その見境ない収集僻のおかげで、とてつもない借金地獄に見舞われてしまったと聞いた。そこで、泣くなく売却に応じざるを得なかったらしいぞ!わはははは!他人の不幸が、私に幸福をもたらしたのである!
私のSG-175Bは購入された後、ほとんど触られる事無く、ハードケースの中で眠っていたものだ。スリキズなぞまったく無い。経年変化でフレットにやや曇りが出ている程度だ。これはコンパウンドで優しく拭けば美しくなるので問題はない。それ以外のコンディションは新品同様の素晴らしい逸品である! SG-175Bのボディーには「仏陀インレイ」が施されている。これがとてつもないインパクトを持っているのだ。てなことで、SG-175Bはこのままほとんど弾かれる事もなく、私のベッドサイドで眠りにつくのである(眠らせるなよ〜!)
貝の螺鈿で見事な仏陀の姿が!
本日の結論
私はこれによって宗教に足を突っ込む気はない。仏陀はあくまでもファッションである!!!
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