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Custom Deluxe Top | Custom Deluxe | Custom Plus | Custom | Standard |
「ヘッドの形状はどうなのだ?」6月22日の独断倉庫で「ゼマイティスギター蒐集家」の三ツ井忠氏について御紹介したばかりだが、その日の最後に私が書いた事を皆さんは覚えているだろうか?
覚えていやがれ〜〜〜!!!やってやる〜!!!
そのようにコブシを振り上げたまま文章は終わっていた。では、何をやるのだ?そりゃもう「ゼマイティスギター」をいつの日か手に入れてやるとの宣言に決まっているではないか!ではどのような「ゼマイティスギター」を目標にするのだ?もちろん最終的に手に入れたいのは「ゼマイティス シェルトップ」と呼ばれている、エレキギターだ。世間では200万円〜250万円で売買されているようだ。車を買うか?ギターを買うか?その究極の選択をしなければ成らなくなるのだ!そうおいそれと手が出せる代物では無いぞ。
Zmaitis Custom Deluxe "Shell top"
で、その写真を眺めつつ解説文章を読んでいてある事実を知る事となった。ゼマイティスギターにはその仕様により5段階のグレードがあると言うのだ。ではどのようにランク分けされているのか?そして、その見分け方はどこにあるのだろうか? 実はヘッドに施された彫金飾りで、ある程度そのグレード識別ができるのだという。上に示したのはこの解説を読んでいておぼろげに感じたものを一覧表にしてみたものだ。正確さは保証しない。だが、明確に分かるのは、トップグレードのギターには「1」にある「槍型の彫金された金属板」が取り付けてあると言う事だ。
先日の事であった。またしてもWEBオークションで1本のギターを見つけたのだ。先日PRSを買ったばかりなので、財力は枯渇している。買う気なんぞはさらさらない。だが・・・それは「Zemaitis Custom Deluxe 1982年製」であった。おおお!!!噂の「ゼマイティス」ではないか!だが、それはアコースティックなのだ。がっかりである。購入意欲はさほど刺激されなかった・・・が・・・。
ゼマイティスギターはすべて、イギリスのギター職人トニーー・ゼマイティスの手造りであるため、量産品は1本も存在しない。すべてオーダーメイドなのだ。注文主とデザインの打ち合わせを行いながら完成に至ると言う。その受注数は年間に15本であったようだ。彼は何年間作り続けたのだろうか?30年間作ったとしても世界中に450本しか存在しない事になる。40年だとしても600本でしかない。しかも仕様は1本ごとに全て違っているのだ。ううむ・・・しかも数年前に製作を中止したので、これ以上世の中にc増える事は無い。今後、世界中で価格は上がるばかりだろうな。
さて、それでは目の前のオークションに出されている「Zemaitis Custom Deluxe 1982年製」を検証してみよう。なんということだ!見事にトップグレードを示す「槍型の彫金された金属板」が取り付けられているではないか!これは大当たりである!ひょっとするとバケるかもしれんぞ!(何にバケるんだよ?)
このギターはアコースティックに見えるが、驚く事に「エレクトリック・アコースティック」通称「エレアコ」なのだ!Zemaitisにはとても珍しい仕様と言える。この希少価値はどうなのだろうか?コントロールはボリュームのみである。「エレアコ」だと聞けば食指がすこし動く私だ!ボデイトップはスプルースだが、サイドとバックはメイプルが使用されていて、木の色がかなり明るい感じだ。塗装はラッカーが極薄塗りでボディーの振動を殺さないように心配りがなされている。柔らかな明るい音だと書いてあった。
1982年製だから、最初にオーダーした人物が手放してから転々としたらしい。かなり使い込んだ形跡があるようだ。ピックガードの左側にはかなりピックスクラッチが残っているのだ。と言う事は、それだけ弾き込んだギターなのだから、当然ボディーの鳴りもよくなっているという理屈になる。 ギターはエレクトリックでもアコースティックでも、飾っておくだけでは音は良くならない。 毎日弾き続ける事によって、弦振動がボディーに伝わり、ボディーが含有している水分を長い時間かけて外へ追い出し、素晴らしい音を奏でるように成長して行くのだ!
詳しい画像を出品者はメール添付で送ってくれると書いてあったのでさっそく請求してみた。その画像でみる限り、なかなか面白そうな状況である。 目の前に掲示されている金額は「Zemaitis」として考えるととてつも無く安いのである!が、価格が私の予算ではなかなかクリアできない。そりゃそうだ。これだけイワク付きのギターなのである。
そして、23日18時過ぎの事だった。会社にいた私宛にその出品者から電話が掛かって来たのだ!関西弁が聞こえて来た。「いかがでしょうか?買ってもらえないでしょうか?」なんと言う事だ!メールに書いていた私の電話番号をたよりに連絡して来たのだ。金策に困りきって、色んなものを処分したのだけれど、最後まで手放せなかった「Zemaitis」をどうしても処分しなければならなくなったと悲し気に言っていた。金目の物はこれだけになってしまったとか。その発言は私にとってはどうでも良い事情である。
問題は価格なのだが、実はその日ボーナスが出たばかりである!妻に頭を下げれば、金はある程度準備できる。ちょっとだけ「安けりゃ買ってやるよ!」の強気な精神状態の私である!相手は現金がのどから手が出る程欲しい状態なのだ!いつものごとく「80%入札の法則」を当てはめてみる事にした。それを聴き、相手は絶句した!苦渋の表情をしているのが、電話の向こうに感じられた。ふふふふ・・・わははは・・・相手が哀れであるが、致し方ない!これは経済戦争なのである!負けるわけには行かないのだ!
10分程あれこれ言葉を交わし、お互いの素性をさぐり合った。いよいよ相手も締めに取りかかって来た。どうしても金が必要な気配だ。そうだな・・・月末も近いし、支払いが迫っているのだろうな。よし!それではちょっと作戦を変えよう!「じゃあ、中をとって○○でどうですか?ここまでなら私も譲歩しましょう。これ以上の金額であれば今回のお話は無かった事にして下さい!」ときっぱり伝えた私であった。再度、相手は声をつまらせ「えええ・・・」と切ないうめき声を出した後「それではそれで結構です・・・」と答えが返って来た。渋々承諾せざるを得ないほどの経済状態なのだろうな。
10分後、指定口座にその金額を振り込んだ。すぐに確認のため電話をし、振り込み明細を相手にFAXした私である。それに対し、相手も土曜日中に発送すると言っていた。こちらへの配達は月曜日、6月26日の午前中を指定しておいた。押し売りにまんまと売り付けられた私であるが、もし狙い通りの物であれば、ラッキーな買い物である!しかし、この話は本当だろうか?私は詐欺にあってはいないだろうか?いずれにせよ、26日午前中には決着がつく!もし詐欺まがいの話、または完全なる詐欺の場合には、それ相当の報復攻撃を行うつもりである!
この文章が掲載された時点で「Zemaitis Custom Deluxe 1982年製」は、果たして私の手元に存在しているのか〜〜〜?と、ここまでは昨日書いておいたのだ!
それは26日13時30分にヤマト便によって届けられた。おおお!チェックしてみれば、全体像にはかなりの年期を感じる。塗装はかなり薄い。トップの塗装はクラッキングだらけであった。宅に帰り着きすぐにチューニング。軽い!実に軽やかな音である!十分にボディーが枯れている音だ。持った感じもかなり軽く感じる。ではアンプに繋いでみよう・・・おおお!!!なんという澄み切ったハリがあるサウンドなのだ!!!これは気に入ったぞ〜〜〜!!!
さて、このギターは1982年に一体誰がオーダーしたのだろうか?それはきちんと明記されているのだ!トラスロッド・カバーにオーダーした方の名前が彫られている。「S・MOWLE」と読めるな。ボデイーの中に張られたラベルにも確かにその名前が読み取れる。この方はいったいどこの人だろうか?気になるな〜〜〜・・・。そのうち調査してみようかねっと!!!
本日の結論
てなことで、一件落着!無事に検品を終えた! さてと、数年後が楽しみだな〜!!!
(それはどう言う意味?)------------------------------
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